高低差をデザイン

浜松市中区 園庭|音の森こども園

Planning|設計・施工のポイント

園庭の奥に小高い雑木林があり、その麓に園舎が建つというロケーション。建築はその山に向けて扇型に開き園庭を包むようなフォルムで開放的なつくりが特徴的でした。

お施主様からは、園庭でこども達の演奏や発表会などができるステージや裸足で走りまわれる芝生が欲しいというご要望を伺いました。そして、何より印象的だったのは、遊具はいらない。奥の山を活かした自然を感じられる園庭にしたいということでした。

ステージは、丸太で土留めし土を盛り芝生にしました。芝生では走り回ることもでき、丸太は平均台代わりになりこども達の遊び場になります。そして、奥の雑木林との風景を繋げることを意識してステージの奥に芝生の小山をつくりました。登ったり走り下りたり、遊ぶこともできます。そこにはイチョウの木も植え、季節の発表会ごとにイチョウ表情は変わり、こども達の思い出と共に記憶に映ってくれると思います。

雑木の木立は、夏には涼しい木陰がつくられます。ステージの機能だけでなく自然の恵みを感じられる遊びの場にもなり、敷地条件と建物にも調和した「森のステージ」ができたと思います。

園庭の植栽計画は芝生を中心に雑木の木立を点在させるようにしています。一つの木立をみれば、木々が健康的に生息するように、階層的に密植混色するようにし自然の山の植生に倣って樹種や配置を決めています。通気浸透水脈改善も合わせて行い、作り込む植栽というよりは自然に近づけることを意識し植栽しました。健康的な木々があれば、自然の恵みを頂き、四季の移ろいを感じられます。

写真1〜3枚目:撮影/澤田 忍 ©建築資料研究社 季刊『庭』

 

 

掛川市 雑木の庭|自然の斜面がある庭

Planning|設計・施工のポイント

敷地は、道路との高低差が最大で2m程あり、湾曲した角地になります。緑に包まれる心地よい住まいにしてほしいとのお施主様からのご要望がありました。そのためには、健康的な木々が必要であり、それだけでなく、生き物が息づく土壌環境の改善も必要になってきます。

敷地の斜面変換線部分は、水と空気が集まり深層にも浸透するようにし、水が多い時、浸透しきれないものは側溝へはけていくようにするために、道路側溝沿いに溝を掘り、側溝にも穴をあけ有孔菅と炭と竹や枝葉など有機物で組み戻し通気浸透水脈改善をしました。

高低差の処理は、一定勾配だと水が浸透せずに表面で走り過ぎてしまうので、自然の山の谷と斜面と尾根が連なる地形にならい、石、丸太、枝粗朶のしがらみ柵、植栽など互いの配置や角度、土の傾斜など素材の組み合わせによって水を蛇行させ浸透させるように決めていきました。

写真1、2枚目:撮影/撮影=トロロスタジオ ©建築資料研究社『庭』250号

 

岡部町 雑木の庭|建物とアプローチを緑で包む

Planning|設計・施工のポイント

アプローチは緑の間を抜けていく導線になるか、建物は緑に囲まれた佇まいになるか、ほどよく目隠しとなるかなど、さまざまな方面から考慮し、植栽の配置やボリュームを検討しました。

横に広がるアプローチの石畳みは、空間的な広がりを感じられるだけでなく、通り抜けるときの楽しさもポイント。また、道路と敷地の高低差は砂利を使って傾斜をつけ、作り込むというよりは自然に近づけるイメージで作りました。

 

掛川市 外構・造園|雑木に囲まれた階段のアプローチ

Planning|設計・施工のポイント

高低差がある敷地の地形をなるべく崩さず、土留めを極力抑え、法面を活かしながらバランスを見て植栽を計画しました。

植栽の間を抜けていけるような動線、階段の一部と一体となった土留め、浮かすようなデザインにした踊り場など、アプローチのデザインに工夫を凝らしています。

 

浜松市東区 トキノハウス モデルハウス|雑木の庭

Planning|設計・施工のポイント

高低差がある敷地ですが、単純に土留めをして平らにするのではなく、もともとの地形を活かして、石を無造作に据えました。植栽を高木から下草まで階層的に植栽することで、土の中に一様に根が広がるようさせ、根と石で土が安定するようにしました。

リビング前のウッドデッキはプライバシーが確保できるように、ウッドフェンスと植栽を組み合わせ、適度な目隠しと心地良さが両立するように計画しました。

 

掛川市 雑木の庭|軽やかさを感じる石階段

Planning|設計・施工のポイント

植栽をアプローチ左右に施すことと、駐車スペースからの動線を考えて、玄関に対して斜めに階段を計画しました。

高低差の処理は土留めを極力おさえ、自然の斜面を活かし植栽をすることで、コストを抑えながらも見栄えの良い仕上がりに。

階段は機能面だけでなく、見た目にもすっきりと格好良く見えるよう、一部が浮いているようなデザインを採り入れています。また、植栽スペースまで階段を拡張することで、空間に広がり感を演出しました。

 

浜松市天竜区 雑木の庭|家と雑木林をつなぐ庭

Planning|設計・施工のポイント

建物の地盤より低く位置するところに庭が広がり、その奥に雑木林がある敷地でした。斜面から平地に変わる斜面変換線のところに水脈を通し、雑木林の谷側へ抜き土中の通気浸透を促しました。

また、斜面には丸太を据え、斜面に水が走り過ぎずにしっかりと水と空気が浸透する対策もし、その結果、草が生え表層の通気も良くなり、植え付けした植栽にも良い影響が出てくると思います。

 

掛川市 雑木の庭|起伏をたのしむウッドデッキのある庭

Planning|設計・施工のポイント

お施主様からは、ウッドデッキからなるべく段差なく芝生の庭に出たい、庭を近くで感じたい、との要望がありました。

庭に盛土をするにあたり、事前に水と空気が動くように水脈整備をしました。そして、盛土をする時は、自然の山の尾根と谷をイメージしながら、起伏をつけ芝貼りをしています。

夏場のウッドデッキは熱を持ち温度が上がり意外と利用しづらくなってしまいます。

そこで、デッキの形状を真四角でなく一部欠いて、そこに雑木の木立をつくるように植栽し、デッキに木漏れ日を落としやすい計画にしました。また、木陰が揺れれば光と影、風などを室内からも感じられ心を和ませてくれます。

雑木の木立は、高・中・低と階層的に密植し混植することで木々が健康に生育しやすくなります。それはまた、地中でも根が階層的になり、地中の水と空気の流れが良くなることにもつながります。

芝生を貼ったサブ駐車スペースも、従来のように緑化ブロックやネットを使わず、道路側から駐車スペース四方に水脈整備をし、土中に空気と水の流れを整えまました。

サブ駐車スペースから道路周囲は高低差がありますが、ブロックなどできっちりと土留めをするのではなく、石を無造作に組み、雑木の木立を点在するように植栽。石と木々の根が絡み、土も次第に安定していくはずです。

作り込む庭ではなく、なるべく自然に近づけようと思ってつくらせていただいた庭。木々が健康に育てば、おのずと人にも心地よい空間を与えてくれるものです。今後も、水脈部分や芝生の駐車場をメンテナンスしながら庭を育てていきたいと思います。

【庭228号 「土中環境を考える」掲載】

※写真1〜2枚目:牛尾幹太 撮影
※写真4〜6枚目:施工4年手入れ後に撮影

 

岡崎市 園庭|岡崎市子供療育センター

Planning|設計・施工のポイント

子供たちが自然に触れ、自然の日々の変化に気づき、光や影、風を感じるなどして感性を育めるような庭づくりを心がけました。

遊具は砂場と、土留めで使う丸太を高さに変化をつけて設置しました。丸太を平均台代わりに遊んだりもでき、起伏をつけた庭をぐるぐると走り回ることができます。

※写真4〜6枚目:施工3年半手入れ後に撮影

2021-06-08 | Taged in | Posted in 園庭, 施工事例No Comments » 

 

浜松市北区 外構|御影石のアプローチがある庭

Planning|設計・施工のポイント

アプローチは大胆に御影の大判の石を浮かすようにデザインし、そのサイドに植栽を施しました。

また、敷地と駐車場の高低差をどう処理するかを考え、土留めをするのではなくアプローチ周辺の植栽と繋がるように、チャートの「ごろた石」で崩すように石を並べておさめました。

 

新城市 外構・雑木の庭|御影石のテラスが主役の庭

Planning|設計・施工のポイント

庭にテラスが欲しいとのご要望を伺い、竣工していた建物や外構のデザインに合わせて、大判の御影石のテラスをご提案させて頂きました。

庭から見れば浮いているように見える御影石の周りに、ゴツゴツとした石を配置。よりフラットで特別な存在感を感じられるよう工夫し、使わない時にはオブジェのようにも見えます。

テラスは植栽との位置関係で一番心地よく感じ、かつ室内からも眺めがよくなるよう検討を重ね、建物から角度を振って配置しました。

2020-12-07 | Taged in | Posted in 外構, 施工事例, 雑木の庭Comments Closed 

 

静岡市 雑木の庭|外壁に寄り添う植栽

Planning|設計・施工のポイント

建物と道路のわずかなスペースですが、植栽をすることで建物だけの硬いイメージを和らげるようにしました。

建物の外壁越しに映る葉っぱや花や実は色のコントラストを楽しめます。

道路側に既存のコンクリートの土留めが残っていましたが、アプローチ側は自然石を組み合わせて起伏をつけながら、中低木、下草などをあしらい高低差をプラス。ちょっとした山間の風景をつくってみました。

 

掛川市外構・エクステリア|高低差を活かして階段を見せる

Planning|設計・施工のポイント

道路と高低差がある敷地の外構計画では、階段を見せ場の一つとしてデザインさせて頂きました。
外構のデザインというと門袖やフェンスなどを派手に予算を掛けることが多いと思いますが、門柱は御影石を立て穴を開けインターホンや表札を取り付けたシンプルなデザインにし、高低差があるので階段がどうしても必要。階段をシャープな浮かすようなデザインにし、周囲には雑木の木立を点在させ、人工的なシャープさと、緑の柔らかさで調和をとりました。

 

掛川市外構エクステリア|アプローチ周りをデザイン

Planning|設計・施工のポイント

道路と敷地に高低差がある現場で駐車場と建物との間の擁壁は施工済みでした。
限られたスペースでアプローチ階段をどうデザインするかがポイントでした。土留めを極力少なくしコンクリートも多用せず、斜面を活かしながら植栽の間を抜けていくような階段や植栽の配置には気を使いました。

 

静岡市外構・雑木の庭|高低差のある敷地形状の外構デザイン

Planning|設計・施工のポイント

道路と敷地が高低差があるとコンクリートを多用し費用が嵩むことが多くなります。プランニングの工夫でなるべく土の部分を増やし造園的手法を取り入れて石や樹木の根を張らせることで土を安定させてるようにしコストダウンと緑豊かなアプローチを演出しました。アプローチの間口部分を全て階段に使うのではなく階段を少し斜めに配置し互い違いに雑木の木立を置くことで緑のトンネルを抜けるアプローチになります。大谷石に雑木の木陰が映る風景も素敵です。
南側のお庭部分は更に敷地が高く、それを活かしてウッドデッキから大谷石のテラスに繋がるような高さ、配置計画をしました。雑木の木立に包まれここでバーベキューやお子様のプールを広げてもいいですね。