雑木の庭の維持管理

寄せて植えることで、維持管理がしやすくなる
樹木は幹肌と地面が暖まるのを嫌います。1本だけで植えつけると限られた陰しかできませんが、寄せて植えることで、お互いが陰をつくり守りあうことができるのです。単独で植えると、樹木は幹肌や地面に熱を当てないように枝葉を広げます。成長が早くなり、人にとって、伸びる枝葉は邪魔に感じてしまうこともあるでしょう。雑木の庭で、たくさんの樹木を管理するのが大変になるわけではなく、1本で植えるよりゆっくりと健康に育ってくれるので、枝葉の剪定や病害虫の管理は返っては楽になるのです。

土壌改良で、樹木が健康に保つことができる
年月が経って、見栄えが落ちる植栽では残念な限りです。そうならないためにも、樹木1本ずつの穴ではなく、大きく穴を掘り、自然の環境に近づけるために全体で広く土壌改良をします。表に見える植栽ばかりでなく、病虫害の対策として、土壌の中の微生物活動を促することで、樹木にとって最適な環境を整え、すこやかな成長を保ちます。

雑草も下草として楽しめる庭づくり
庭の管理において、最も頭を悩ませるのが「雑草」ではないでしょうか。雑草といわれる草の中には、海外からの帰化植物と呼ばれるものが多く、日なたを好んで生殖します。日本の森のような自然生態は木陰を多くつくるため、それらは生息しがたい環境なのです。雑木の庭では、旺盛に伸長する雑草に悩まさせるのではなく、おとなしく生育する雑草も「下草」として景観に取り入れるような庭づくりを目指します。