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表層5cmのキセキ 「大地の再生 in ゆの里 大地の仕組みと水の仕組み」 2日目

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2日目は、いよいよ、ゆの里さんの敷地に手を入れさせていただきました。
その前に、地鎮祭を行いました。
矢野さんは、「杜」という字を大切にしています。
「杜」とは、この場所を傷めず、穢さず、大事に使わせてください。と人が森の神に誓って紐を張った場。
そんな想いを込めさせていただき、また、この地鎮祭を行った場所は、銅水も湧き出る場所でもあり、ゆの里の社員さんにもむやみに立ち入りさせない場とし、大切に管理させれている場所。研究所も建物の南を開く配置ば一般的ですが、どうしてもこの場所には建築はできないとのことでこの場所(北側)を開けるように配置した経緯がある場所です。土地に対しても真摯に向き合うゆの里さんの思いも受け止め、手を入れさせていただきます。
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たくさんの方が参加してくれました。ゆの里さんの敷地も広いので、事前に矢野さんとゆの里さんと見立てをし大きく四つのエリアに班分けして作業に取り掛かります。
それぞれの場所での作業は基本的には移植ゴテを使った手作業になります。
表層の5cm〜10cm程度移植ゴテで穴を開け炭とチップをまく作業になります。
本来でしたら、地上からの大気圧によって勝手に空気と水が浸透していくところですが、周辺のコンクリートやアスファルトなどの構造物の圧によったり、人の土地利用によって表層に泥アクが溜まり表層が膜を張るように空気も水も浸み込んでいかない状態です。そこにわずかな地形の落差をつけ、空気と水が浸透しやすいようにキッカケをつくる作業になります。
大地の再生の環境の見方は前にも述べたように大地と生物と気象の環境が相互作用をもたらしながら成り立って、またそれらは宇宙エネルギーの影響も受けています。この環境のファクターがうまく作用するように手を入れていきます。
その大地の表層に地形の落差を作り、空気と水が表層で動きやすいようにしていきます。すると、周囲の草が反応し根が伸び出します。根が伸びればまた空気と水が循環しやすくなり、土壌も団粒化が進み、大地は安定し更にひとつ深いところまで空気と水も循環し、今度は低木、中木、高木とまた土中の微生物や菌糸、小動物とスクラムを組み出しプラスの連鎖が生み出されます。
マイナスに働いていたところを少しプラスの方に向けるキッカケを僕ら人が行い、自然に繋いであげれば、あとは自然が勝手に循環してくれます。ただ、またマイナスに戻らないように日常の観察、メンテは必要になってくるとは思います。

前日に、重岡社長は、水は、共鳴してている。循環している。と話してくれました。
宇宙の銀河の渦流の世界に倣って、渦を作るように点穴を開けていけば、表層でやったことが深層にもまた、他の場所でも同じパターンとなって連鎖していくフラクタルな現象が起こってくることを期待します。
矢野さんも話してくれました。
ここゆの里のエリアで表層5cm点で穴を開けていけば、大気が大地に浸透して古い空気が抜けて水も動いて連鎖反応が起きてくる。紀ノ川の本流に対してまずはその支流の脇の水脈につながっていく。
見えないところで波動や振動が伝わる機能を持っているから、血管で広がっている脈が下流から本流まで流域全体につながり紀伊半島の紀ノ川流域にだんだん伝わっていく機能を持っている。
と話してくれました。
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そして、午後からは、今回のメインイベントと言っても過言ではない、「大地の再生矢野さん」と「ゆの里重岡社長」の対談が始まりました。

矢野さんから午前中の作業がどんな意味があるのかお話ししてもらいました。
上空からの大気の重みがかかると本来は大地の中に空気が浸透いていくが人の日常的な土地利用の中で表層で膜を作り大地に浸透しなくなっている。そこで、大地の表層に膜ができている5cmのところに穴を開け、大気の空気を大地に送り込みまた、大地の中にこもっている空気を入れ替えるように作業してあげた。そうすると今度は、植物の根の動きや小動物が穴を掘るなどの日常生活と連動してプラスの循環に働いてくる。
また、この場所は地図データを見ながらどんなところか話してくれました。
紀ノ川の本流が大きく蛇行を繰り返すS字蛇行しているよう場所で、こういう場所は、水脈の圧を受けている場所である。蛇行し、等速等圧状態を保とうとしている。また、隣に吉原川が流れていて本流と支流の合流している複合的な水脈環境である。
また、高いところと低いところを繋ぐ段差の場所でもあるのがここゆの里の敷地。こういう圧のかかる場所は斜面変換線で脈ができているのですが、ここに表層5cmの穴をあけ空気を送り込むようにし、ゆの里の敷地だけでなく、支流と紀ノ川の本流流域にも繋がる作業になってきたと思います。

次に重岡社長から嬉しい報告がありました。
ゆの里のお水はポンプアップして汲み上げているのですが、どうしても、ポンプの周りに土が付着して吸い込みが弱まってくるのですが、そろそろポンプを新しいものに入れ替えないといけないなーと思っていた頃なのですが、先ほど、見たらほぼ最初に入れた頃のアンペアに戻っていました。あまり考えられないこと、何があったのか?と考えると、皆さんの作業がありました。たった数時間で結果が出ました。ここの水は分かりやすく教えてくるのです。
表層の改善をすることで、深層の泥アクが取れたのです。物理的現象が確認できたことに驚いています。と嬉しい報告がありました。
まさに、表層5cmの奇跡ですね!矢野さんが言ってたことが実現しました。

今は、コンクリートなどでエネルギーを止めてしまっているが、考え方を変えれば止めたことによってポテンシャルはあり、これを活かしていけば大きな変化を起こせるのではないか。小さな動きを起こせば差を生みだし渦を起こせば全体がつながってくる。希望はたくさんある。
しかも、日本は、山があることによって高低差がありポテンシャルを持った地形である。
そこに正しい向き合い方を持てば全てが動き出すのではないか。だから日本が恵まれているのではないでしょうか。
とも話してくれました。
矢野さんは、日本列島の話まで膨らみます。
世界で見れば日本は大陸の東岸で淵にあたる場所であり大きな大陸の脈にあたる場所であると話してくれました。
地震も絶えない地であり、季節風、海の海流なども地球規模の渦が交差する場所である。だから、世界でも有数の生物多様性の地域だと言える。
そして、ゆの里は、紀ノ川の地下水脈の千m級の地下水脈、その支流の吉原川の十数mの表層の水脈、それらを繋ぐ中間層の水脈があり、金水、銀水、銅水が同時に集まる地域であり、日本の縮図のように捉えられる。と話していました。

重岡社長は、午前中の作業を矢野さんと一緒について回られたそうですが、
穴を開けるときは大中小、深さや大きさが違うものを作り、掛け算を生むように手を入れて行った方がいいと矢野さんが話をしていたことに対して、「水の働きも掛け算なんです。」と話してくれました。
水に音を聞かせると影響を与えられる。
振動の倍音の組み合わせによって掛け算的に桁を上げていく、
土をスコップでコンコンと与える音だけでも水、大地に影響を与えることがある。一つの同じものだと掛け算にできない。それが三つの大きさが違うものを組みわせると掛け算になる。

太陽と空気と水の動きがやっている天然の混ぜ方が渦を産み良い風化の状態をもたらしてくれる。
同じ材料や道具を使って同じ場所でやっていも、雨や風にならった混ぜ方でないとダメだと。という矢野さんの話に対して、
重岡社長は、
輪のサイクルと渦は違う。ちょっとのズレで渦ができる。ちょっとしたゆらぎの幅が狭いほど繊細な差を生み出し安定した質の良いものができる。
差が大きいと破壊のエネルギーになってしまう。ほんの少しの差で変化していく、ちょっとずつ変化していくことが風化というようなもので質が良いということ。
質が良いのは差があって多様性が良いということ。自然界は、多様性を持っていることが質が高く、多様性があるということは、全てと関係性を正しく築ける。
矢野さんは、
流域で見ると最も多様性で豊なのは湿地帯である。空気と水の循環は最も緩やかであり、土の粒度は小さく、隙間が小さい。だからゆっくり動く。ちょっとずつの動きが質を高く、多様性を生み出しているのでしょう。

話は、どんどん展開していきます。
朝日と夕日の違い、朝日は植物の情報を持っている水を多く含む光だから生命に欠かせない活力などのエネルギーを含んでいる。
と重岡社長は話してくれました。
また、矢野さんは、風の草刈り、風の剪定では、植物の間を通っていく風が程よいリズムになるように仕上げるのですが、
水槽の中で藻の中を泳ぐ魚を見ていて分かったことでもあるが、陸でも植物の間を通っていく風が命を育む空気流として生まれ、植物の間を通ることで生まれる空気と水の対流のリズムで質が変わる。
といいます。植物がないと命を育む空気と水の対流が生まれないのではないか。
魚の話にも展開していきます。
魚の鱗によって体の周りに渦が生まれ、後ろから前に押し出す渦が生まれだしだから魚は俊敏に動けるのです。
魚は、水圧とか大気圧など圧力のエネルギーを使い分けているのではないか?と思っていたけど、納得しました。と矢野さん。
そこから、鯉の滝登りを例に挙げシャウベルガーの話にも移っていきます。
鯉は、川の一番冷たいところを泳いでいる。温度差を利用して渦を作りやすいところを泳いでいる。渦エネルギーを利用している。

地球上の一番のベースで同じリズムを刻みながら演奏している。宇宙からきているリズムは共通のものがあってそのリズムの上で自分達は違う響きを作って調和している。それが自然のあり方。
空気と水が生み出す渦流リズムに沿って全ての生き物や大地のリズムが音を奏で、振動させている。
大地、生物、気象、さらに宇宙環境を含めそれを生態系として見たときに宇宙の渦流の機能がこの地球の隅々まで同じようなものを作っているのだと思う。脈を見ると全て同じ形状。根っこ、葉脈も人の血管も、それは宇宙の渦のエネルギーからそれを醸し出す、宇宙機能に沿ったリズムが大切なのだと思う。

話は、一度だけ聞いては中々理解し難いことが多いですが、キーワードは、宇宙エネルギー、渦流、フラクタル、と言ったところでしょうか?
宇宙エネルギーが醸し出す、渦流のリズムとフラクタルなデザインが地球上でも必要で、それに則って自然がデザインされているのでしょう。
渦が生まれない直線的なコンクリートやアスファルトなどの人工物のデザインが自然にとっては調和ができず、それを整えようとしている動きが自然災害などになっているのかもしれないですね。人にとってはマイナスかもしれないが、自然にとっては普通のことなのでしょう。でも、コンクリートなどを使っても、そこに有機資材などを組み合わせて、差異を生み出し渦を作るようなデザインをしていけば自然も人も共存できるのではないかなと思いました。重岡社長は、地球温暖化は二酸化炭素を排出しているのが直接の原因ではなく、水を止めたことではないかとも話してくれました。水は、流れれば渦になる。渦ができると密度が上がり、温度が下がる。水が結合すると氷側に動くから温度が下がる。大地の再生では止めるのではなくよく、逃すとか抜くという言葉が出ます。正しい水の流れ、渦流を産むためにも止めるのではなく抜く視点も大切になりますね。

最後に、大地の再生作業をするときに意識とか気持ちはどうなんですか?と重岡社長から矢野さんへの質問が出ました。
矢野さんは、もう、単純ですね。とにかく命を繋ぐとか、取り留めるなど、それに気を置いている。
杜の語源。この場所を傷めず、穢さず、大事に使わせてください。と人が森の神に誓って紐を張った場。
ここに対する想いが大切で、大事に気持ちを置いて、諦めないでできるか。
諦めないで自分の気持ちと周りの生き物などの気持ちを受け止めながら大事にそのことに気を置く。

重岡社長は、
水は、環境に合わせれることによって、自分の在り方を決める。周りとつながったら自分の在り方が勝手に決まり、全てと繋がることができ全てと合わせることができる多様性なものである。
ただ、恐れや不安があると水は繋がることができなくなる。
恐れを持ってしまうと水は手を出せなくなる。怯えると引っ込めてしまう。自然体で関わっていれば、水は全てのバランスをとるようになっている。だから、恐れを手放すことが大切。
何かしなければならない、こうすべきだ。というエネルギーだと力が入ってしまい、自然体ではいられなくなってしまう。
すると、自分が傷つき、周りを傷つけてしまう。
まだ、意識が水を動かすということは、研究はまだ答えは出てないが、
恐れや不安を手放して純粋に自然のあり方に感謝する感覚だけで、関わっていくことで大きな循環を取り戻す近道ではないかと思っている。
自分の思いにどれだけ純粋性があるか。自分のためになるのではなく、そうことになったらいいよなという真心だけで関わることですごい力になる。それが、作業する上でとても大切だと思います。

一般社団法人を立ち上げたときに掲げた
四喜の精神
― 四者の喜びとなるように ―

一. 私
二. あなた
三. 講座で関わる地域(人社会)
四. 講座で関わる自然(生き物社会)

写真の矢野さんと重岡社長の笑顔が物語っていますが、
正に今回は、全てが喜び幸せを感じられたイベントとなったと思います。
主催者の一人として関われたことに幸せを感じます。
ゆの里さんの改善は始まったばかり。これから大切に繋いでいけたらと思います。

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