『大地の再生講座 in 浜松西区』見立て講座開催 11月3日(祝)
『大地の再生講座 in 浜松西区』見立て講座を11月3日(金)文化の日に開催することになりました。
昨年は浜松天竜で矢野智徳さんをお招きして開催させて頂きました。
矢野さんは、昨年1年間は全国各地で大地の再生講座を開催をしてきましたが、その全国の仲間と今年は、一般社団法人大地の再生講座結の杜づくりと合同会社杜の学校を立ち上げ新たに動き始めました。
講座を通して、自然環境の基環境である大地の環境を人と自然の協働作業として改善し、学び広がることを願って活動をしております。
今回、浜松でも大地の再生講座を開催することになりました。
フィールドは浜松市西区の雑木林になります。
ある時、ナインスケッチにご相談の連絡が入りました。
雑木林を活かした子供たちが遊び学べる環境にしてほしい。と。
現地を見させて頂き、そこには、幹周り3mを超えるケヤキや木登りしたくなるシイの木など、浜松には珍しい雑木林がしっかりと残っていました。また、土壁、茅葺の古民家や古くてもう枯れてしまった井戸もあります。
環境改善をすれば、空気感が変わり、動植物が活発に動き出し、人にとっても心地よい環境に生まれ変わると感じました。
そして、子供たちが遊びながら自然に触れ、家庭でも園舎でも中々伝えられない何かがそこでは学べるのではないか、また、子供たちだけでなくお年寄りや地域の人たちも集える環境になればいいなと期待を膨らませます。
きっと、健全な自然環境があれば子供たちもお年寄りも心豊かになり、コミュニケーションも育まれ、みんなが幸せと感じられる場になると思います。
そのためにもまずは、健全な大地の環境を取り戻せなくてはなりません。
地上には、風が吹いたり雨が降ったりと空気と水の対流があるように、大地の中にも雨が降ってそれが土に浸み込み谷へ流れ出ていきますが、そこには水だけでなく空気もしっかりと流れています。この大地の中の水と空気が流れる脈である水脈を滞ることなく循環させてあげる必要があります。
人間は血管が詰まると炎症や病気を起こしてしまうように大地も水脈が滞ると痛みます。水脈が詰まると水は滞り空気も停滞してしまします。空気がなければ酸欠状態になり土は腐り青みがかった灰色のヘドロ化した土になり、そこには微生物や小動物は住めなくなり、ましてや樹木の根は伸びていけません。根を伸ばすことができなければ木は痛み始め、傷んだところに病害虫もつきやすく、負の連鎖に陥ります。
そこで、矢野さんの水脈機能から大地を健全にしていく視点を学び、子供たちやお年寄り、地域の人たちにとっても心地よく、遊び、学べる自然環境を共に改善できればと思い、講座を開催することに至りました。
みんなで、今の環境を考え、自然環境を取り戻し、子供たちやお年寄り、地域の人たちの場をつくっていきたいと思います。
今回の講座は、基本的な自然環境の見方やフィールドに出向き具体的にどこをどう改善していけばいいかという見立てを学ぶことになります。
園に通う子供たちの保護者の方や地域の方、施設ご利用のご家族の方、そして、造園業、林業、農業、建築などの職に就いている方だけでなく、一般の方や女性や子供でも参加できる講座です。みんなで力を合わせて自然と向き合いましょう。
【日時】
2017年11月3日(金)文化の日9:30~17:00頃
現地9:30受付、10:00~講座開始
【会場】
社会福祉法人 慶成会
静岡県浜松市西区大山町2958-1
【参加費、その他費用】
5,000円
【スケジュール】基本的には雨天決行致します。
9:30現地受付、
10:00~講座開始座学
昼食後フィールドワーク(昼食はご持参ください。)
16:00頃~まとめ
17:00頃終了(延びる可能性有り)解散
なお、予定は変更される可能性はございます。ご了承ください。
【持ち物・服装】
お弁当
動きやすく、汚れても良い服装
作業手袋
長靴
雨合羽
帽子
タオル
水筒など飲物
筆記用具
移植ゴテ(ある方は)
スコップなど(ある方は)
ノコ鎌(ある方は)
【お申し込み・お問い合わせ】
事前に下記の内容を明記してメールもしくはFAXお願い致します。
・お名前(代表者と参加者全て)
・電話番号
・メールアドレス
・お住まい(都道府県と市町村のみで結構です。)
【連絡先】
株式会社ナインスケッチ
contact@9sketch.com
電話:053-435-1235
FAX:053-435-1236
【主催】
株式会社ナインスケッチ
【矢野智徳 プロフィール】
1956 年福岡県北九州市生まれ、花木植物園で植物と共に育つ。東京都立大学において理学部地理学科・自然地理を専攻する。全国を放浪して各地の自然環境を見聞し、1984 年、矢野園芸を始める。
1995年の阪神淡路大震災によって被害を受けた庭園の樹勢回復作業を行う中で、大量の瓦礫がゴミにされるのを見て、環境改善施工の新たな手法に取り組む。1999 年、元日本地理学会会長中村和郎教授をはじめ理解者と共に、環境 NPO 杜の会を設立。
現代土木建築工法の裏に潜む環境問題にメスを入れ、その改善予防を提案。在住する山梨県を中心に、足元の住環境から奥山の自然環境の改善までを、作業を通して学ぶ「風土の再生」講座を開設中。
〜私たちが大切にしていること〜
私たちは「四喜の精神」に基づき、結作業によって「杜づくり」を行ってきました。
杜
−− 人が森の神に誓って
「この場を、傷めず、穢さず、大事に使わせてください」
と祈りを捧げて、ひも(紐)を張って囲った場、を意味する和語
四喜の精神
― 四者の喜びとなるように ―
一. 私
二. あなた
三. 講座で関わる地域(人社会)
四. 講座で関わる自然(生き物社会)
「一般社団法人 大地の再生講座 結の杜づくり」を立ち上げることで、流域生態系のシステム(機能)から学べる場をつくり普及させていくこと、また全国規模で連携できるネットワークをより強化していくことで、自然と人とが共生できる流域社会づくりを目指します。
3年を目処に活動し、皆で学びながら連携して流域単位で全国へと広めて活動していきます。3年後には各々が大地の再生を業とした、モノの経済ではなく、四喜の精神に則った命の経済活動ができるように自立し、それぞれの地域に根づかせていきます。
~「大地の再生講座 結の杜づくり」に向けて~
日本の各地で、
傷んできた大地の再生講座をひらかせてもらうようになり、
大地の再生は、関わる四者の結い作業(協働作業)によって
成り立ってゆくものだと 改めて思うようになりました。
一. 杜の園芸
二. 講座の参加者
三. 講座で関わる地域(人社会)
四. 講座で関わる自然(生き物社会)
杜の園芸と参加者の方だけのギブ&テイクでは終わらない。
その学びと改善の余波は、直接流域におよび、
その場とその周囲に影響し合う責任を
問われてゆくことになるでしょう。
“結の杜づくり”
それは、まるで おまつりのおみこし担ぎのよう。
−− 誰かがつかれたら誰かが入れ替わり、
力のある人・ない人 それぞれに力の流れをつむいで
おみこしは進んでゆく。
命の作業は、
あわてず、あせらず… ゆっくり急げ。
人だけが楽しむのではなく、
みなが力を出し合う、ささやかな結い作業によって
命はつながってゆく。 −−
それは、小さな動きから大きな動きまでが連鎖してゆく
自然の生態系の動き・流れそのものに重なります。
そもそも「杜」の語源とは、
−− 人が森の神に誓って
「この場を、傷めず、穢さず、大事に使わせてください」
と祈りを捧げて、ひも(紐)張って囲った場、を意味する和語 −−
と、ある本に記されていました。
この大地の再生講座(学び)が
願いや想いだけにとどまらず、具体的な
大地の要である水脈機能(大地の空氣と水の循環)を回復するための、
人と自然との協働作業(結)として
一歩一歩つむがれてゆくことを願い、
今年もスタートしていきたいと思います。
2016年はじめに
杜の園芸 矢野智徳
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