駐車場

掛川市 外構|建物と調和したカーポート

Planning|設計・施工のポイント

お施主様からは、3台分のカーポートが欲しいというご要望がありました。

住宅は軒の水平ラインが特徴的な平屋。その水平ラインとカーポートの梁が一体になるよう、梁が特徴的なカーポートを採用し、さらに、カーポートと同じアルミ材をアプローチの上空に這わせることで、カーポートとの繋がりを強調しました。

周囲の塀は、アルミ色に合わせてRC打放しに。閉鎖的になりすぎないよう、建物と水平方向だけでなく垂直方向にも高さや位置をずらしています。

さらに人工物の硬い印象を和らげるため、雑木の植栽を合わせました。道路から塀の中まで続くようにアイストップの位置を気にしつつ、アプローチの動線なども考慮して配置しました。

機能的にもコスト的にも優れている既成のカーポートと自然素材を組み合わせ、カーポートが主張しすぎないようなファサードに仕上がりました。

三協アルミ2019年ファサード部門ブロンズ賞受賞

 

掛川市 雑木の庭|起伏をたのしむウッドデッキのある庭

Planning|設計・施工のポイント

お施主様からは、ウッドデッキからなるべく段差なく芝生の庭に出たい、庭を近くで感じたい、との要望がありました。

庭に盛土をするにあたり、事前に水と空気が動くように水脈整備をしました。そして、盛土をする時は、自然の山の尾根と谷をイメージしながら、起伏をつけ芝貼りをしています。

夏場のウッドデッキは熱を持ち温度が上がり意外と利用しづらくなってしまいます。

そこで、デッキの形状を真四角でなく一部欠いて、そこに雑木の木立をつくるように植栽し、デッキに木漏れ日を落としやすい計画にしました。また、木陰が揺れれば光と影、風などを室内からも感じられ心を和ませてくれます。

雑木の木立は、高・中・低と階層的に密植し混植することで木々が健康に生育しやすくなります。それはまた、地中でも根が階層的になり、地中の水と空気の流れが良くなることにもつながります。

芝生を貼ったサブ駐車スペースも、従来のように緑化ブロックやネットを使わず、道路側から駐車スペース四方に水脈整備をし、土中に空気と水の流れを整えまました。

サブ駐車スペースから道路周囲は高低差がありますが、ブロックなどできっちりと土留めをするのではなく、石を無造作に組み、雑木の木立を点在するように植栽。石と木々の根が絡み、土も次第に安定していくはずです。

作り込む庭ではなく、なるべく自然に近づけようと思ってつくらせていただいた庭。木々が健康に育てば、おのずと人にも心地よい空間を与えてくれるものです。今後も、水脈部分や芝生の駐車場をメンテナンスしながら庭を育てていきたいと思います。

【庭228号 「土中環境を考える」掲載】

※写真1〜2枚目:牛尾幹太 撮影
※写真4〜6枚目:施工4年手入れ後に撮影

 

外構計画をする上で大切にしていること 〜SN Design Architectsさんの施工をさせていただいて〜

002_DSF1189©︎中川敦玲
僕のいるこの業界は側から見れば、外構と造園も外回りを設計や工事をする業者として同じように思われることもあります。しかし、内部から見ると外構と造園を分けて考えたり、外構だけ見ても外構とエクステリアと分けたり、造園においても庭を作る、植栽の手入れだけをする、石積みに特化した職人などなど、細かく分けたりもすることがあります。
何を言いたいかと言うと、僕は、そこら辺をあまり棲み分けずに仕事をしていきたいと思っています。

雑木の庭や大地の再生の活動を発信していると、人工的な空間を否定していると思われがちになってきますが、決してそうではありません。コンクリートやアスファルトは今の社会には欠かせないものですし、普段の仕事でも提案し施工することももちろんあります。

外構のプラン、デザインを考えていく上で、大切にしていることは、建物との調和やそこの敷地条件にならうことを心掛けています。決して、外構単独で考えないこと。どんなデザインを外構で計画していくと建物と調和が取れるのか、どの程度外構で足していくというか、言葉が難しいですが、より建物の佇まいが良くなったり、心地よい住まいになるのかを考えていきます。要は、外構が主張しすぎてもいけないと思います。特にエクステリアメーカーの商品を最初から取り入れること、その商品の組み合わせで計画していくと外構が目立ちすぎてしまったり、どこも似たような現場になってしまいます。まずは、その建物や敷地に対してどんなデザインを組み合わせいくといいのかを考え、それがエクステリア商品で賄えるのであればそれを使えばいいと思います。大切なのは、やっぱり素材から考えて、その建物や敷地から感じるものを大切に何がどこにどの位の大きさや色や質感などがあったらいいのか、必要なのかを考えるようにしています。

また、植栽は欠かせないものだと思っております。建築では中々表現が難しい、動きや立体感や奥行き感、光や影なども演出でき、風も感じることもでき、住む人や街に潤いと癒しを与え、豊かな暮らしができるからです。

今回紹介させていただくのは、SN Design Architectsさんが設計監理案件の外回りの設計施工をさせて頂きました。どんな想いでプランニング、デザインし、施工したかを少し紹介できたらと思います。
003_DSF1277©︎中川敦玲
SN Design Architectsの佐野さんからご依頼を頂いたのですが、敷地条件やお施主様の要望を伺い、試行錯誤してこの建物になった経緯を聞かせてもらいました。外回りの要望は車の配置や、植栽のローメンテナンス希望など、大まかな依頼内容で、細かくここをこうして欲しいなどはなく、まずはこちらの自由にプランできるように気を遣って頂いた有難い内容でした。

建物のフォルムはスクエアで道路面は窓も少なく壁面が印象的で庇と玄関ポーチの横の水平ラインが特徴的に読み取れます。敷地形状は、高低差はなく、道路側境界ラインが長く長方形な形です。また、建物の配置は道路から比較的近くも感じられます。

上記のことを考えて、敷地に対して道路平行に細長い鉄平石と深岩石をボーダー状に敷き、敷地の間口の長さと建物の庇や跳出しポーチの横広がりに合わせてみました。また、H鋼オブジェを庇と似た色で据付け、より、建物との調和を考えてみました。
008_DSF1199©︎中川敦玲
植栽は玄関挟んで左右に配置し、向かって右側の植栽スペースには気を遣ったつもりです。このスペースがもう少し玄関に寄ってしまうと建物より主張し過ぎてしまうのではないかと感じます。また、道路から玄関までもそこまで長く無いので、玄関前は横に広がりを持たせたアプローチの方がゆったりと建物のボリュームとも合ってくると思います。樹木の高さは、建物の外壁面の大きさから考えてもこの位あってもいいと思います。これより低いと植栽が弱く感じてしまうのではないかと思います。
015_DSF1255©︎中川敦玲

また、植栽の考え方については、心地よい住まいの実現と、しっかりと自然の恵みを感じられるためには、見た目を優先するのではなく、まずは、木々が健康的に生育していくことを考えて、樹種の組み合わせをしました。木々が健康的に生育することでやっと人に対して恵みを分けてくれるものだと思っています。木々が傷んだりすると病害虫が増えたりしてかえって厄介者になったりして不快に感じてきてしまいます。基本は、高木から下草まで階層的にし寄せて植え付けし、お互い守り合うような環境を作ってあげることが大切かなと思っています。自然の山を見ても、木が1本単位で生息しているところはありません。何本も寄り添って生息しています。高木は、日が無いと育ちにくい樹種ですが、中低木は高木が直射日光を遮った木漏れ日位の日照がいいのだと思います。植栽は、人の都合で植え付けるのではなく、自然にならって、樹種の選択や配置が大切だと思っています。

最後に外構を作る目的は何かと考えると、ただ単にアプローチや駐車場が欲しいというのではなく、使いやすかったり、心地よい住まいを求めて作るのだと思っています。外回りも住まいの一部であります。
住まいを外から考え、特に緑の力を活かした心地よい住まいができればいいと思っております。

コロナ渦で在宅勤務や家で過ごすことも増えてきました。外回りが充実していれば外出するまでもなく、十分に癒される暮らしが実現できると思います。
これからも、植栽など自然の恵みを感じられ、建物や敷地や街並みとの調和もとれ、使いやすさなど機能面も考慮し人工物も否定することなく、人と自然が共に豊かに暮らせるような住まいを外回りからご提案できればと思います。

最後に数枚、写真を載せさて頂きます。
009_DSF1205©︎中川敦玲

022_DSF1469©︎中川敦玲

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静岡市 外構・雑木の庭|水辺の上のアプローチ

Planning|設計・施工のポイント

井戸水が自噴している地域で、この水を生かして庭の中に池を設けたいとのご要望でした。

車1台とアプローチを確保すると池のスペースがわずかになってしまうので、思い切ってアプローチの下に池を配置し、石の橋を渡って玄関まで行くようにしました。車の駐車は道路と直角ではなく少し斜めに振り三角の空いたスペースに植栽を施し、点在する緑に包まれる建物の佇まいになりました。

 

袋井市外構・雑木の庭|角地を生かす植栽

Planning|設計・施工のポイント

道路2面に接している角地の敷地で、駐車場とアプローチを確保し、残った角地部分を石と植栽で彩りました。中庭と合わせて敷地に植栽を点在させ、どこにいても緑を感じられる住まいになりました。

駐車場の土間コンクリートやアプローチの浮遊感のある大谷石のステップは直線的で引き締め、角地の石組みや植栽では崩し、お互い引き立つように演出しています。

 

掛川市外構・雑木の庭|建物のファサードと呼応するウッドフェンス

Planning|設計・施工のポイント

建物のファサードに合わせ、外構でも目隠しフェンスにはウッドフェンスを、門柱は木製柱を建てて調和を考えました。

また、2階にいても緑が感じられるように植栽の配置とボリュームに配慮し、緑に包まれる建物を演出しました。

駐車スペースはメインは土間コンクリート、サブは砂利敷きにすることでメリハリをつけています。細い帯のコンクリートが敷地全体に繋がり、広々と感じられます。

 

三協アルミ ワンダーエクステリアデザインコンテスト2019 表彰式

三協アルミ ワンダーエクステリアデザインコンテスト2019のファサード部門でブロンズ賞を受賞させて頂き、先日、表彰式にいってきました。
2017年のゴールド賞に続ての受賞で嬉しく思います。
その時の様子はこちらから
会場は、名古屋ストリングスホテル。立派な会場で、ステージ奥の金屏風が眩しいです。(笑)
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今回の応募点数は全国で3200点程だったそうです。
その中で授賞できたことは嬉しく、また、デザインに納得頂いたお施主様と工事に携わってくれた関係者の方には感謝致します。
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グランフェイス レクス-デザインオフィス東京の大熊一幸さんにも講評を頂きました。
今度はライティング賞でも授賞できるように勉強します。
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懇親会会場では、以前勤めていた住友林業緑化の先輩や当時の所長ともご一緒させて頂きました。
その後も、飲みにも行き、あの人は今、あそこで頑張ってるとか、あの人は変わらないよ。などなど当時の懐かしい話に花が咲きました。
こういう表彰式で会えるのは嬉しいですね。
また、会えるように授賞できる現場をつくれたらと思います。

さて、ここで授賞現場を紹介します。
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お施主様からは、3台分のカーポートが欲しいという要望がありました。
3台分のカーポートはかなりなボリュームの構造物になります。アルミカーポートは景観がよくないから設計に入れないという造園家さんもいるくらいで、デザインを調和するのに難しい建築物の一つです。しかも、今回の住宅は平屋で2階建よりもボリュームは小さく、住宅の手前にくるカーポートの存在が目立ちすぎてしまいます。
では、カーポートをやめて住宅に調和できるガレージを計画すれば金額はかなり嵩んでしまします。
しかし、メーカーも昔よりだいぶ格好良いカーポートでも商品化されてきています。
エクステリアプランナーは外構だけで考えるのではなく、その住宅との調和や敷地条件を読み取りプランをすべきだと思います。
今回の住宅は平屋で軒の水平ラインが特徴的に思えました。
その水平ラインとカーポートの梁が一体になるように見せれればいいかなと思い、梁が特徴的なカーポートを採用することにしました。
また、カーポートが取って付けたようにならないようにカーポート同材のアルミ材をアプローチの上空に這わせ、カーポートと繋がりがあるようにしました。
その周囲にくる塀はアルミ色に合わせてRC打放しにしその塀も建物と水平方向だけでなく直角方向にも高さや位置をずらすようにしてオープンな外構なので閉鎖的になりすぎないように考えました。
あとは、人工物だけでは硬い印象になりますので、雑木の植栽を合わせます。
道路から塀の中まで続くようにアイストップの位置など気にしながらアプローチの動線なども考えました。

機能的にもコスト的に優れているメーカーのカーポートと自然素材を組み合わせ、そのカーポートが主張しすぎないように考えたファサードができたと思います。
自然素材だけで作る外構もよくつくりますが、ご予算や使い勝手など考えるとエクステリアメーカーの商品も組み合わせてつくれたらいいと思います。
人工物で自然環境に負担をかけるなら、植栽など入れたり水脈改善を施したりケアすれば調和ができる外構、お庭が作れると思います。
人工物を否定するのではなくこれからも上手に組み合わせてご提案できればと思います。

 

三協アルミ「エクステリアデザインコンテスト2017」 受賞式

三協アルミ「エクステリアデザインコンテスト2017」のファサード部門でゴールド賞を頂き、授賞式に行ってきました。
IMG_0231会場は名古屋のホテルナゴヤキャッスル。
名古屋といえば、僕も住友林業緑化時代に勤務したこともある場所です。
また、授賞式には住友林業緑化時代の上司や先輩社員も来ていました。当時の懐かしい話や近況話しもでき、再会できたのが嬉しかったですね。
IMG_0232IMG_0229授賞式の始まりです。
IMG_0230今回のコンテストでは、全国で全部門合わせて3000点以上(詳しい数を忘れました)の応募があったそうです。その中で、ゴールド賞を頂けたのは、嬉しく思います。
また、提案させて頂いた外構エクステリアプランを受け入れてくれたお施主様には感謝致します。
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IMG_5372外構エクステリアのプランニングのポイント
現場のプランニングのポイントを説明しますと、
「季節の移ろいを感じる緑豊かな空間で、カーポート2台分と予備用1台の駐車スペースの確保と門扉を取り付けたクローズな外構にしてほしい」というのがお施主様のご要望でした。
緑豊かな空間にするには、雑木の木立を点在させることです。
3台分の駐車スペースを単純に並列に配置すると残されたスペースでは門袖、門扉などを確保すると単純な長方形の形になってしまい、緑が偏ってしまいます。
これでは、一般的でつまらない外構プランになってしまいます。

車の配置が重要
そこで、3台目の駐車スペースを大胆に斜めに配置するようにしました。
すると、手間や敷地隅や奥の方に三角の植栽スペースが生まれるのです。
門袖の中や庭へと緑を点在させて緑に包まれる建物の佇まいにすることができました。
木陰が床面や門袖に映り、光や陰、風までも感じ、季節だけでなく時間の移ろいを感じられる心地よい門廻りとなりました。

色合いや質感の調和を整える
その緑豊かな空間にはカーポートは通常の4本柱ではなくオープンな明るい感じになる後ろから2本柱持ち出しのカーポートを採用し、全体の色合いや質感のコーディネートはステンカラー系でアルミは揃え、門袖は杉板型枠にしアルミ材や植栽との調和を整えました。
アプローチや駐車場の土間コンクリートの目地のつけ方も単純に車の配置の区割りにするのではなく、敷地いっぱいを使い長く奥行き感の出るような目地のきり方をし、アクセントには斜めの門袖に合わせて石張りもコーディネートしました。

植栽は自然に習って木立をつくるように
植栽の仕方も重要になってきます。緑豊かにするには単純に1本単位で植えてはいけません。
また、カーポートのボリュームや建物が緑に包まれる佇まいにすることを考えると2、3mの樹木では低すぎます。5m程度の樹高は必要になってきます。
自然の山では1本で木が生息しているところはありません。高木、中木、低木、草類と階層的にまた寄り添って生息しています。高木にとって中低木は幹や根元を強い陽射しや風当たりから守ってくれています。中低木にとって高木は直射日光を遮ってくれ木漏れ日の優しい光だけを届けてくれています。お互い守り合う環境をつくり、助け合いながら生息しているのです。
木にとって過酷な住宅地環境は1本単位で植えつけては傷み出してきます。傷めば病害虫も発生し管理に手間がかかります。管理が大変だからと言って木の大きさを小さくしたり数を少ない本数にするのはおすすめしません。
木が健康に生息してくれて本当の緑豊かで心地よい空間がつくれると思います。

自然素材とエクステリア建材の調和をとる
心地よい空間は緑など自然素材を使い、自然に寄り添うことだと思っております。山に行った時に心地よい空気感を感じるのは誰もが経験していることだと思います。心地よさは、自然の中に溢れているのです。
僕は、外構や庭を通して心地よい住まいや空間を提案できればいいなという思いで仕事に取り組んでいるつもりです。だから「雑木の庭」という切り口で提案させて頂いたり、「大地の再生」の活動にも取り組んでいます。
田舎暮らしやパーマカルチャー的な暮らしに憧れはあるけど現実的に、仕事など今の生活環境を全て変え、その方向にシフトするにはハードルが高いなと感じる人も少なくはないと思います。
だから、現実社会と理想の暮らしの融合が必要だと思っております。外構や庭のプランニングでも全て自然素材で組み合わせで作れば本当に心地よい空間はつくれると思います。しかし、金額面や性能や機能面などを考えるとエクステリア建材を使うこともありだと思います。
これからの外構エクステリアには自然素材とエクステリア建材の調和が必要になってくると思います。そこが、心地よくて暮らしやすい住まい実現のカギになるでしょう。
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静岡市外構エクステリア|ガレージ

Planning|設計・施工のポイント

ガレージシャッターゲートを取付クローズタイプの外構エクステリアにしたいとのご要望でした。クローズタイプにすると閉鎖的で堅苦しい印象になりがちですが硬さを和らげる為にウッドフェンスや木製門扉を使いながら素材選びをしました。更に道路面を全て塀で覆うのではなく植栽スペースをつくりクローズタイプですが圧迫感を与えないようにしています。

 

豊橋市・M邸

Planning|設計・施工のポイント

門袖は極力簡単にし、雑木が中心になるようなプランニングをさせて頂きました。構造物を造るとそれなりに費用が嵩みますが、なるべく造らないようにしコストを抑え、その費用を雑木の植栽にまわしました。木々は成長し、いずれは緑のトンネルになりアプローチに光と影を落とし心地よい空間になってくれると思います。

ブロックやフェンスで高低差を処理する現場が見られますが、階段を伸ばし、コンクリートを浮かす用に立体感を出し、その廻りは石を敷き詰めて処理をすれば見栄えがよくなります。一般的に高低差があるとコストがあがりますが、逆に高低差を活かしたプランニングが見栄えと経済設計となります。門袖で見せ場をつくるのではなくアプローチ(階段)で工夫をしています。

植栽した雑木は、コナラ、アオダモ、ヒメシャラ、ナナミノキ、クロモジ、アセビ、アオハダ、エゴノキ、マユミ、ナツハゼを密植して植栽しています。密植することで山に似た環境になり、成長もゆっくりと抑えられます。密植してお互い同士が守るようにゆっくりと枝葉を広げることが自然な雑木の樹形も保たれてきます。樹木が多いと管理が大変だと思いがちですが、かえって1本で植えるより管理が楽にもなります。

 

浜松市天竜区二俣・K邸

Planning|設計・施工のポイント

エクステリアを彩るのに色々な材料や素材があると思います。ブロックやフェンス、今では、エクステリアメーカーから様々な商品が開発されていると思います。また、デザインをする上で門袖を格好良く仕上げるために塗装をしたりタイルやレンガを貼ったりして構造物できれいに見せることもあると思います。この現場では、構造物はなるべく造らず、表札をつける門袖も簡単に植栽と相性の良い自然素材の石を採用し、あとは、植栽で絵を描くように仕上げました。

2013-10-01 | Taged in | Posted in 外構, 施工事例No Comments » 

 

浜松市東区中郡町・I邸

Planning|設計・施工のポイント

表札の位置、アプローチの取り方と植栽の配置を考えてプランニングしました。門袖にいわゆる塀は無くし、植栽をアプローチ左右に配置しました。樹木に合わして表札は簡単に自然素材の御影石を2本建てて表札を取り付けました。その表札の位置は玄関ドア正面にし、階段アプローチは斜めから入るようにし、斜めにすることで生まれるスペースに植栽を植え付けました。斜めにアプローチすることで玄関ドアが直接見えません。ドアが万が一開いていても中まで見えなく、視線をずらしてくれます。樹木が育てばもっと見た目も良くなり、石材も古びて樹木との相性もよくなるでしょう。

 

掛川市・M邸

Planning|設計・施工のポイント

道路勾配がきつく、道路と敷地も高低差が最大1m程度の現場でした。傾斜や高低差がある敷地は、プランナーの力量が計られます。きちんと土留めをしたらそこでコストがかかってしまいますので、逆に高低差を活かしたプランニングが大切です。高低差がきつい方は土留と芝生の法面の併用で処理しました。土留の材質をブロックなどで収めると、他の部分との調和がとれなくなるのでここでは、御影石を採用しています。

階段も一つの見せ場になってきます。ここでは、大谷石の階段とコンクリートを張出すようにして陰影を付けてデザインしました。門袖は玄関ドア前に配置することで、玄関ドアを開けた時に直接中が見えなくなります。アプローチは、高低差が少ない方に斜めに振ると階段が少なくなりコストもおさえられます。あとは、空いたスペースに植栽を配置すると緑の間を抜けていく気持ち良い空間ができてきます。

2013-05-24 | Taged in | Posted in 外構, 施工事例No Comments » 

 

浜松市中区野口町・T邸

Planning|設計・施工のポイント

門袖や塀をなくし、樹木を中心にコーディネートした現場です。玄関前は幅30cmと狭いですが、緑を十分に配しました。樹木を中心にするために、表札をみせる門袖は低く抑え、H鋼と恵那石の組合せでオリジナルで作成。その門袖自体が庭のオブジェともなるようなデザインで考えました。樹木があれば十分見栄えは取れるのです。

 

浜松市西区志都呂町・I邸

Planning|設計・施工のポイント

南面道路で道路側にリビングの大きな窓があり、それをどう目隠しするかがポイントでした。閉鎖的な感じにはしたくなく、また圧迫感を感じないように、植栽を中心に目隠しをしました。樹木には、街並みの景観を良くしたり、冷気や木陰をつくったり、アスファルトや土間コンクリートの放射熱を抑える効果もあります。ただ、植栽のみでは目隠しや全体のバランスに欠けると思い、ウッドフェンスや天然石の門袖を組み合わせました。アプローチには、門袖と色合いを揃えて大判の石を浮かし立体感が出るように工夫しました。樹木もたくさん使い、玄関まで緑の中を通り抜ける心地良さも感じられます。

 

袋井市・O邸

Planning|設計・施工のポイント

広いイペ材のウッドデッキを庭いっぱいに広げ、そのほかのスペースは涼しげに感じられる雑木の植栽で構成しました。接近する隣地側には、雑木と調和するようにウッドフェンスを設置。駐車場側にある雑木は、目隠しと土間コンクリートの放射熱を抑える効果もあります。

 

浜松市東区半田山・K邸

Planning|設計・施工のポイント

建物だけではいかにも構造物という硬い感じがしてしまいますが、植栽が入れば硬いイメージを和らげてくれて人工的なものから調和ができます。こちらの施工例では、駐車スペースを2台分確保すると、玄関の正面まできてしまいます。そこで、アプローチの取り方を玄関に対して角度をつけて斜めにしました。そうすると、三角の隙間が生まれ、植栽スペースにあてることができます。玄関の正面に植栽が入り、ドアを開けた時も家の中が見えません。階段の反対側にも植栽を植えれば、緑の間を抜ける心地良いアプローチにもなります。

 

浜松市北区初生町・M邸

Planning|設計・施工のポイント

樹木は季節によって葉っぱの付き方や色合いを変えたり花や実を付けたり、風や光を感じさせてくれる優れた素材の一つ。その樹木で外構の顔を作るように考えた現場です。どこに緑があると見栄えよく、心地良く感じれれるかを考えて、門袖の位置やアプローチの取り方を考えました。樹木の廻りの構造物は、樹木に似合う自然素材を中心に素材を選びました。

門袖には、コンクリートに木目の模様が映るように杉板の型枠を使用したRC打放しの塀。杉材を利用したウッドフェンス、花壇の囲みは石積み。アプローチには、2種類の石材を組合せました。全て、自然素材を利用しています。また、自転車置き場には、RC打放しの塀と板材を組合わせて、イナバ物置の外壁を隠すように計画しています。

 

磐田市・T邸

Planning|設計・施工のポイント

アプローチの大谷石の敷き方は、建物に対して斜めにし門袖の中と外を繋ぐように配置し、少しでも広がりを感じさせるように計画しました。リビンク側には目隠しを兼ねてRCの打放しの門袖と樹木を配置し、アプローチをはさんで反対側にはフラットバーを組合わせたスチール製の門袖をオリジナルで作成しました。フラットバーをボーダー状にすることで、手前と中の下草や樹木が繋がるうに見せています。駐車スペースでは、コンクリートや石貼りが敷地全体や庭に繋がるようなラインを入れて演出しています。

 

掛川市・Y邸

Planning|設計・施工のポイント

アプローチの舗装は、人が歩くのに必要な幅だけを確保し空いたスペースに樹木を配置します。アプローチの取り方を斜めにすることで両サイドに三角のスペースが生まれ、樹木を互い違いに配置できるようにしました。樹木の間を通り抜けていく心地良さを演出しました。コンクリートのラインは敷地の端からアプローチ、玄関へと繋がるように敷地全体を使ったプランニングにし、少しでも敷地が広く感じるように考えています。

 

浜松市南区高塚町・S邸

Planning|設計・施工のポイント

RC打放しの塀と植栽を中心に、プランニングさせて頂きました。リビングの目隠しであるRC塀の無機質な印象に、植栽の軟らかさを加えてバランスを取るようにしました。アプローチは、玄関に対して斜めに配置。アプローチを挟んで塀の反対側にも植栽が入るように配慮しました。そうすることで、玄関に入るまで植栽の間を通り抜ける心地良いアプローチとなり、玄関ドアを開けた際の目隠しにもなります。階段は、陰影を付けるようにコンクリートのスラブを張出し立体感を出しました。

 

浜松市西区篠原町・K邸

Planning|設計・施工のポイント

高低差がある現場で、階段を大判の白御影石を浮かし、陰影を印象的に見せました。ポーチの転落防止には通常の手摺は使わずに、アプローチの白御影石と合わせて棒状の石を連続的に並べています。道路側は建物の深基礎が目立たないように土留めをし、植栽で顔を作りました。土留めには、RC打放しに立てのラインの模様を入れおもしろさを出しています。

 

浜松市東区白鳥町・H邸

Planning|設計・施工のポイント

クローズ外構をご依頼いただいた現場。単調になりがちな門袖は、向かって左側にRをつけたRC打放しの塀を立てました。Rにしたことで生まれた隙間には、下草や砂利を敷詰め、Rの中には樹木を配置し構造物の硬さを樹木の軟らかさと調和させるように考えました。Rの塀と反対側は、アクセントでボーダー状の黒い石貼りにしステップの黒御影石と合わせました。

オリジナルのフラットバーのスチール門扉は、クローズで圧迫感与えないように中を見せるようにし、アプローチの石が外と中を繋げてくれます。門扉に合わせてH鋼でゲートをつくり立体感を演出。エクステリア商品を使わずに素材から考えて作った現場になります。

 

浜松市東区半田山・T邸

Planning|設計・施工のポイント

建物のイメージに合わせて、アプローチのレンガを選定しました。土留めいっぱいにレンガを敷き詰めずに、隙間をあけて斜面を活かしてレンガに合わせてロックガーデンをつくりました。フェンスは端を加工してない杉材で自然なウッドフェンスを採用。門扉はアイアン。それぞれの素材の特徴を組合わせたアプローチ廻りとなりました。