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手入れが楽な木にしてほしい・・・。

健全な森2 軽井沢
植栽の提案をしているとよく、「手入れが楽な木にしてほしい、虫がつかない木がいいです。」と言われることがあります。
そんな時、こんなお話をさせて頂くこともあります。
写真は、軽沢高原の雑木林です。
こういう雑木林の風景が人には馴染みやすく心地よく感じると思います。この素敵な風景を作っているのは、色鮮やかに紅葉している木々だけでは作れません。写真では全ての枝葉が収まりきれない大きな樹木や低木や下草があります。全ての植物が欠かせないのです。もっというと落ち葉も必要なのです。高木が強い陽射しを遮ってくれ中木に優しい光を届けてくれます。低木や下草は高木類の根元などに強い日差しや強い風を遮ることもしてくれています。落ち葉までもが地面の乾燥を防いだり、微生物や小動物の住処を提供してくれたり、また、強い雨が直接土を叩かないように保護もしてくれています。お互い守り合いながら生息しているのです。全ての動植物があってこそ、この風景を作ってくれています。一つも欠かせないのです。人の社会も同じだと思うのです。人はやはり1人では生きていけません。また、誰かを追い出すのではなく、みんなで無い力を補いながら生きていくべきだと思います。自然界も同じです。木1本では生きていけないのです。木も本来はいらない木は無いと思うのです。
大地や木が傷んだところに病害虫がやってきます。
健全な森のような環境を作ることで病害虫もつきにくく、手入れが楽にもなるのです。

2017-10-21 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

エフベースさんで『雑木の庭』の手入れ講座

先日のお盆前に、いつもお世話になっている掛川市の工務店、エフベースさんのお施主様の前で植栽の手入れのお話をしてきました。
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植栽の手入れというとどうしても枝葉の剪定に目がいきがちで、どの位の大きさにしていこうか。と現状維持のハサミの入れ方の認識が多いかもしれません。しかし、雑木の庭の管理は、そうではなく、植栽(工事)と一体と考えて、庭を成長させながら手入れしていく必要があります。
そのためには、まず、全体の木の様子を見て葉っぱの色合いや幹の表情など木の健康具合を確認していくことから始めます。状態が悪ければ何が原因なのか探り、土壌の追加的な改良や通気改善も行う必要があります。

手入れとは手を入れるということ。剪定するだけが手を入れることではないと思います。剪定しない木もありますし、その庭にどう手を入れてあげれば木々が健康に生育していくかを考えて手入れをすることが大切だと思います。

では、木が健康に生育していくためには、ということを簡単な座学を通してお話させていただきました。エフベース植栽手入れ講座1(ドラッグされました)
まずは、自然環境がどうなっているかという話です。ポイントは、大地の中の見えない部分には空気と水の流れがあるということ。この水脈について考えていく必要があります。大地には、目に見える川として流れる水はほんの極わずかで、地中や地表を行ったりきたりして人間の毛細血管のように水脈が張り巡らされています。人間は血管が詰まると死んでしまうように大地も水脈が詰まると大げさに言うと死んでしまいます。そんな大地の中の水脈が滞ると山はヤブ化してきます。よく草や竹などボウボウに生え、見た目も実際にも風通しが悪いように見えます。
そんな、大地の中を見てみると、青みがかった灰色のヘドロ化した土になっています。
エフベース植栽手入れ講座2(ドラッグされました)
これをグライ土層と言いますが、水脈が詰まると水は滞り、空気も停滞してしまいます。空気がなくなれば酸欠状態になりこのような土になってきます。このグライ土層では、微生物や小動物は住めなく、ましてや樹木の根が伸びてはいけません。樹木の根が水脈を作ってくれる担い手なのに根が伸ばせず、負の連鎖がおこってしまいます。木は根が伸ばせれなければ水や栄養も吸い上げることができません。木は健康状態を保てなくなり、病害虫の発生にも繋がります。だから、手入れでは、土中環境の水脈通気改善をする必要が出てきます。大地が呼吸できる環境を取り戻し小動物や微生物、菌糸が住みやすい環境を整えてあげれば、土はフカフカの団粒構造になり木々の根も伸びやすく木が健康に生育してきます。木が健康に育てば我々人間にも自ずと心地いい環境をもたらしてくれます。

次に外に出て、剪定の考え方の説明をさせていただきました。
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木にとっては剪定はしなくてもいいかもしれません。しかし、人も暮らす場所で木々と人が共存していかなければなりません。そのために枝葉を落とす作業も必要になってきますが、その時は、剪定した後にどこで切ったかわからないような自然樹形を保ちながら剪定していきます。自然樹形を保てれば木にもストレスが掛かりません。中途半端なところで枝を落とすと木は反発してきます。元に戻ろうという力が働き伸び方も増してきます。木自身がどこで切られたか分からないようになれば枝の伸びも落ち着いてくるのです。
0EACB1E5-9A3F-4CE6-8713-89917D10ECF3-760x570草の処理も同じように考えます。
草が落ち着くようなところで刈ってあげます。根は地中の空気と水を通す役割をしてくれるので、根こそぎ抜いてはいけません。
刈る位置も地際では刈りません。少し高めの風がなびくような位置で刈ってあげます。そうすれば草は安定して伸びも落ち着いてきます。地際で切ればやはり成長ホルモンが働き余計に伸びてきます。風で揺れるような位置で刈ってあげれば草は落ち着き安定し、それは、地面の中の根の伸び方も安定してきます。根の伸びが安定すれば地中で根は一様に広がり空気の流れも改善されてくるのです。地上の風通しもよくすれば地面の空気通しもよくなってきます。これらは、自然の風が行っていることです。台風など強風の時は、風が枝葉を折ったり、切ったりしていきます。風がどう動くか風なら枝葉をどこで落としていくか、人が作業をするのではなくハサミやノコ鎌を使って風が剪定していくイメージで動かすといいと思います。

最後に縦穴による水脈改善の実践をさせていただきましたが、昨年施工した改善部分を見ていただきました。
07593B1D-E604-4E0C-BAF7-6C87FBD61AD3-760x570しっかりと空気を求めて細根が張り巡らされてきています。菌糸も付いてくれてます。樹木は根だけで水や栄養を吸い上げるだけでなく根と共生する菌が根だけでカバーしきれない範囲の栄養などをも吸い上げてくれます。この菌糸が土中でネットワークを組んでくれれば、庭全体が健康な状態になってきます。
そのためには、やはり、土中の空気の流れが健全にならなければなりません。だから、冒頭に話した手入れは植栽(工事)と一体で考えなければならない。という話にも繋がります。植栽する時は、樹木を単体で植えるのではなく、混色密植することが大切です。それは、高木、中木、低木と階層的に植え付けることでお互い守り合う環境を作ることと、根の形状が深根性、中型性、浅根性と様々な根の伸び方をする樹木を混ぜ、地中の中で根の張り方を毛細血管のようにすれば空気の流れもよくなり菌糸のネットワークも広がることができるのです。

雑木の庭の場合、手入れは植栽(工事)と一体に考え、工事した時が完成ではなくそこから手入れしながら庭を成長させていくことが大切です。それは、剪定だけでなく土壌の通気改善も行い、土中の空気の流れや菌糸のことなども考える必要があると思います。健康な自然環境を整えれば生き物や木にとっても過ごしやすい環境になりそれがまた、人にとっても心地よい環境になることでしょう。人間都合の空間づくりではなく動植物のためを思って自然に寄り添った空間づくりができるように頑張っていきたいと思います。

2017-08-22 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

フライフィッシング 野呂川にて

南アルプスに位置し日本で2番目に高い山の北岳登山口の入り口の広河原野呂川にてキャンプをしながらフライフィッシングをしてきました。
今回は、マツヤマデザインさんが1週間その地でテントを張り、フライフィッシングをしたり本を読んだり山を登ったりのんびりしたりするという研修に僕は、1泊2日でご一緒させて頂きました。電波も届かなくマイカーは規制がかかって乗り入れができず、駐車場からバスや乗合タクシーで1時間程度かけて来る場所での1週間。そのためには、それ以前や以後の仕事の段取りや1週間分の食料の問題、そして、1週間四六時中スタッフと一緒に過ごすという色んな面で考えさせられる研修をするマツヤマデザインさんはすごいと感動させられます。
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広河原に付き橋を渡れば松山さんたちが待つテントがあります。
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昨年、初めてフライフィッシングをし、今回は2回目です。前回初めて釣れた時の感触が今でも思い出されます。今回は、思い切って自分の道具を1式揃え挑戦です。
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1日目は、午後からはじめ3匹ゲット。
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1匹目
IMG_98202匹目。まあまあはサイズでしょ?!
IMG_98273匹目。

フライフィッシングは、色んなスキルが必要とされますが、それだけでなく川の地形や水の流れ、それによって魚がどんなところを好んで獲物待っているのか、色々なことを考え想像しながら釣り上げる奥深い釣りなのです。まだまだ、思い通りのところにフライの投げ入れができなかったり、フライを自然に水の流れにのせられなかったり、魚が食いついても合わせられなかったり、ティッペトが絡んだりとまだまだなところがありますが、今回もなんとか釣れました〜!
遊んでいるようですが、フライフィッシングは結構、僕の仕事には勉強になるのです。川では陸と違う風が感じられたり、川幅が違えば水深も違う、石があればそこで深みができたり流れが緩やかになったり、急になったり、と、地形を作っているのは風や水の流れが基本なんだなと体で感じられます。水や石が作っている川の地形が読めなければイワナの居場所は分からず釣れないのです。
庭で流れを作る時の石の自然な配置もそうですが、水脈改善する場合の空気や水の流れの地形づくりなど、色んな面で鍛えられます。きっとまだ自分で気づいてないところもフライフィッシングを通して鍛えられるのだろうと思います。僕がイワナをたくさん釣れるようになった頃はもっと仕事面でも上達していることだと思います。そういう面では、遊びながら体で覚えることができるフライフィッシングって良い釣りだな~と思います。

2日目の朝方は、軽く山を散歩しました。
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北岳登山道の入り口付近です。天気もよく強い太陽の光を高木が和らげてくれて心地よい環境を作ってくれています。山にちょっと足を踏み入れただけで自然のエネルギーをもらえたような気にもなります。
IMG_9845見上げれば楓の葉っぱが広がっています。太陽と木々はなんて色彩感覚が豊かなのでしょうか。
IMG_9850光が豊かにあたるところは、下草も旺盛に生えてきます。大地の生気を感じられます。IMG_9870大地に降り注いだ雨や雪どけの水が山のずっと上の方から地表や地中を行ったりきたいりし、有機物に浄化されながら絶え間なく流れてきているのだと思います。この流れを止めた時は山が痛む時です。水の流れは地中に空気を送り込みながら山に力を与えいろんな動植物の居場所を作ってくれているのだと思います。
IMG_9878しばらく歩くとコンクリートの擁壁が見えてきました。砂防ダムです。砂防ダムは土砂災害のためにつくられています。
この写真をみてどう感じますでしょうか?川の向こう側の山が崩れていますが、その土砂をしっかりとこのダムが受け止めてくれている。機能しているだと思いますか?僕は、そうは思いません。このダムがあるから崩れてきたのではないかと。
水は、地表だけでなく地中にもたくさん流れています。このコンクリートの擁壁で地中の水の流れである水脈を閉ざしているのです。地中で水は一緒に空気も流してくいるのにこれでは、空気が通れません。そうすると大地は呼吸ができなく、呼吸をしたいがために土砂を流して呼吸をするのです。人もそうです。血管が詰まると死んでしまうように大地も水脈が詰まると苦しいのです。大地も生きているのです。
一見、山に入ると心地よく感じますが、間違いなく山は痛み始めています。地中でも空気が流れているのだという視点を持たなければ、人が住めない環境も増えてくるのではないかとも思います。人の考え方、視点を変えなければいけない時にきていると思います。

ちょっとした散歩を終え、師匠の松山さんとフライフィッシングに出ました。
IMG_9904松山さんは、あそこの石の配置や水の流れのスピードや水の表情などを見ながらイワナが居そうなところをレクチャーしながら一緒にまわってくれました。そんな時、僕の目の前で中々のサイズのイワナを釣り上げてくれました。
IMG_9915僕も、なんとか1匹釣れました。
これ今回は終了です。二日間で計4匹。自分としては満足です。
自分にとってもいい研修となりました。
IMG_9888癒される。心地いいな。と感じるのは、やっぱり自然の中に溢れています。それは、フライフィッシングをしてても山を散歩してても感じることができました。人のために開発されたものなどいいものはありますが、もっともっと自然に寄り添った生活の方が本当は幸せに心豊かになれるのだな。と思える二日間でした。
マツヤマデザインのみなさんありがとうございました。
感謝いたします。
マツヤマデザインさんのホームページはこちら

 

庭NIWA228号に掲載して頂きました。

NIWA

季刊誌の庭NIWAは、建築資料研究社から発行されている季刊誌になり、建築関係者なら「住宅建築」や「CONFORT」は馴染み深いと思います。庭の専門誌としては唯一の雑誌になると思います。
この雑誌に独立したらいつかは載りたいなと目標でもあり、憧れであったので、今回取材して頂き嬉しく思います。
「土中環境を考える」という今回の特集は今、自分でも一番力を入れている内容でもあり、これからの庭だけでなく住まいや暮らし、そして自然環境に対して大切な事だと思うので、皆さんに伝わり広まること、この特集を組んでくれた編集の方達には感謝致します。

この庭NIWAを購読していると、ここに掲載されている人たちはほとんどの人が職人あがりというか現場で作り上げていく人ばかりでした。僕は、この仕事を始めた頃はプランニングや現場管理という立場での仕事でした。実際現場を作るのは職人さんに依頼して作ってもらっていました。そこに僕は、劣等感を感じていたのです。やっぱり現場に出ないと本当にいい仕事ができないのだろうか・・・。
独立したての頃、高田造園設計事務所さんの事を知り、この人の考え方、スキルなどを学びたいと何度か足を運びました。高田さんの考えで仕事をやるなら自分も現場に出て作業しながら庭づくりをしなければならないという思いに変わりました。そこから、今では、腰道具つけて、地下足袋履いて現場に出ております。高田さんからは、「設計から世に出た人はまだ少ないから頑張れ!」とエールをいただいた事を今でも思い出します。
そんな思いで、独立して5年目。憧れの雑誌に掲載していただいたことが嬉しいです。それも、高田さんや僕と同じく高田さんに共感し高田さんのところで何度も顔を合わせた埼玉県中央園芸の押田さん、そして、昨年、大地の再生講座で講師をして頂いた矢野智徳さんと一緒の号に載るのは、言葉にもなりません。
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大地の再生に関して言えば、6月に「一般社団法人大地の再生講座 結の杜づくり」と「合同会社杜の学校」が設立しました。僕も微力ながら関わらせて頂いております。今回の庭NIWAの号の発行に合わせたかのようにスタートをきりました。ここから変わっていくような予感がします。
掲載されたことに満足せず、これから庭や環境改善について更に勉強していきたいと思います。どうぞ、よろしくお願い致します。

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第二回 街路樹サミット in 大阪

すっかり今年も半年近くが経ち、もう梅雨の時期です。日々の生活に追われブログの更新もできませんでした。途中まで書いてた街路樹サミットについてやっと書いてみました。(汗)

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去年、東京都立川で開催された街路樹サミットが大阪で『第二回 街路樹サミット in 大阪』として開催されました。
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第一回目の時は一般参加者として登壇者の話を聞いていたあまがえる木下さんをはじめとする関西の造園仲間が、この街路樹サミットを関西でも開催しますと第一回目の最後にみんなの前で宣言していたことを思い出します。
総勢250名を超える方が全国から集まりました。街路樹について関心の高さとあの1回目の感動を関西はじめ全国に届けたいと1年間準備してきた実行委員の方々には敬服します。
第一回目と同様に秋田県の福岡徹さんと昨年1年間全国で大地の再生講座を開催して回られた矢野智徳さんの登壇など豪華な顔ぶれとなりました。

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福岡さんは、市長に木らしい姿にしませんか?!とお手紙を出したり、街路樹の最先端行政の東京都江戸川区まで行って勉強されたりと情熱を持って街路樹に向き合い行政に訴えてきたところに毎回感激させられます。造園家としてや時には市民の代表として立場を変えながら、ブツ切りされた街路樹を見ては自然樹形の剪定に訴え変え、担当者が変わるとまたぶつ切りされてしまう、その度にまた行政に訴えてとそれを繰り返し数十年やってきたそうです。その情熱はどこにあるのでしょうか。

街路樹のためにできることは、その価値に気付き、守り、活かすことだと言います。緑の価値は問題でもある。価値と一緒に問題も考え、気づいてもらえるように知ってもらえる機会を作り、守るための具体的方法を示し、活かせる方法を提案すればいい。こうしていけば少しずつ良くなっていく。と話してくれました。

また、ブツ切りはもちろんですが、左右対称に剪定するのではなく、そこの環境に適応した自然樹形の剪定が望ましく固定観念にとらわれない管理が望ましいと言います。山の環境では、崖や谷があったり周りに木々があったり様々な環境があります。その環境に適応しながら木々は生育していきます。それが自然樹形です。道路では周りにビルがあったり川があったり電柱、電線があったり公園や民地があったりします。街路樹も山のように周りの環境に合わせて管理していけば街路樹自身も健康に生育できるのでしょう。木が健康に育つことでそこを通る人々も心地よく感じるものだと思います。木が木らしく生き生きと生育していた方が、返って我々人間も過ごしやすくなるのではなかと思います。それに気づかず、木にストレスを与えるブツ切り剪定をしていればしばらくは落ち葉などのクレームが少なく済むだろう。と、安易な考えではいけませんね。そのためにも行政にはクレームを言うだけでなく、街路樹があることの感謝の気持ちを伝えたり、木を木らしく枝を伸ばしてほしいとの声えを届けなければなりませんね。
自分も綴っているだけでなく行動しなければなりませんね。。。

thumb_IMG_6010_1024京都府立大学大学院准教授農学博士の福井亘先生の話では、都市の緑地、街路樹が生き物とどのように関わっているのかというお話を聞けました。福井亘先生は、都市の中では鳥類が上位種であるので鳥を指標にし、研究されています。ある種の鳥がいれば、この下にどんな生き物がいるのかとみえてくるそうです。
街路樹は、都市に暮らす生き物の移動経路、動線になっていて、都市空間において点在する緑をつなぐ役割になっています。だから、生き物による街路樹の利用状況を把握する必要性があります。ぶつ切りの街路樹は見た目も悪いが生態系にとっても問題であることがわかります。また、樹種についても単一樹種でなくたくさんの樹種があったほうが鳥もたくさん集まってくるというデータも発表されました。
ここで、思い出されるのが、第一回目の街路樹サミットの話です。埼玉県の久喜市では、街路樹を道路の付属物としてでなく、自然環境の一部として捉えているという話です。だから、新規で街路樹を作る際には、一つの樹種でなく色々な樹種を混ぜながら街路樹を計画しているそうです。久喜市の取り組みが素晴らしいことがわかります。
また、浜松の街中の街路樹ではムクドリが夕方大量に発生します。そして、糞をし害鳥扱いをされています。きっとムクドリも街に緑が少なく寝場所がないのだと思います。それも、街に樹種が豊富で点在する緑地をつなぐ動線である街路樹がしっかりとあれば害鳥扱いされないで済むのだろうと感じます。
落ち葉の問題など人間都合で街路樹を管理するから居心地の悪い環境になっていると思います。動植物のためを思った管理をした方が結局は人にとっても過ごしやすい街になってくれるのではないでしょうか?!そんなことを考えてしまいました。
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最後のパネリストは杜の園芸の矢野智徳さんのお話です。矢野さんが街路樹についてどう考えているのだろうかとわくわくしていました。
まずは、いつものように4つの環境分類と8つの環境ファクターについての説明です。まずはどこに行っても大地があります。その大地には骨格を成している表層地質があります。その下には長い年月をかけて浸食したり風化したり堆積したりできる土壌があります。この二つが基本的なものでこれが形を成している大地の形を成している地形があります。
環境の元になっている大地環境には生物環境があります。いろんな動植物が生息していてその動植物とは違うちょっと異質な人間の生活相があります。
そして、次がポイントになってくる気象環境についてです。地上には空気と水が対流していく気象現象がありますが、大地の中にも気象現象があるということです。雨が降れば大地に水が浸透し、土の隙間に水だけでなく空気も通っていることです。今の住環境では大地の中の空気循環が滞っています。矢野さんは、全国の里山や住環境の土壌の中の水脈と言われる空気と水の通り道を改善して周られています。それは、矢野さんが現場作業を通して分かったと言います。土圧によって締め付けられていることで根の呼吸がし辛く苦しんでいる植物は、土の中で停滞している空気を抜いてあげれば大気圧によって押し出されるように水も抜けて、空気と水の流れが改善されれば植物も元気になってきます。地上にも地下にも気象環境があるということに気付いたことが矢野さんの大きな発見だと思います。
大地環境と生物環境と気象環境は、宇宙環境のエネルギーによって空気と水が対流し地球の自転や月の引力などのエネルギーの作用によって動き続けています。
thumb_IMG_6012_1024昔は、自然素材を使った住環境をつくっていて、地中にも空気と水が通るようになっていました。しかし、現代の住環境は川はコンクリートで三面張、住宅の基礎はコンクリートで作られ、道路はコンクリートやアスファルトで覆われている状況です。今の都市空間はコンクリートでふさがれた空間になってしまいました。その空間に空気と水の脈を通すとなると中々難しいが、可能性があるのは道路網だけ。表層数十センチはアスファルトや砕石で覆われているがその下にはまだ天然の大地が残っています。
道路網の中に空気と水が通る脈を持続可能にしていくには植物の力が必要であります。地上と地下で枝や根を張って空気と水の循環を保っていかないといけない。それを可能性としてくれるのが街路樹。人が通る道が同時に空気と水が通る動線の共有の道路網になれるのです。
今の街路樹は、道路の付属物としかされていない、もっと言うと厄介者扱いされているけど、都市空間の中で建物や人との関係を自然に繋げてくれているもので、街路樹こそが都市を救う環境改善のパートナーになり得るのです。空気と水の循環と人の住環境、生き物たちの環境、それを共存させてくれるのは身近な街路樹なのです。人と自然が共存し、空気と水の循環が保たれるには、街路樹の役割が本当に大切になってきます。

身近にある街路樹、その姿はほとんどがぶつ切りされ、木本来の姿とはほど遠くなってしまっています。それが当たり前のような姿になってしまった今、もう一度考え直すべきなのでしょう。と言いながら、中々自分も日々の生活に追われ何もできないでいます。。。木が木らしく伸び伸びと生育できる環境を作るには、人が理解を示さないといけないと思います。一見、落ち葉などない方が掃除もしなく楽で人間にとっては都合のいいように思えるかもしれません。それは、本当にそうだろうか。落ち葉があってもいいじゃないか。葉っぱは落ちるものだし、葉っぱも大切な資源の一部であります。
人の都合を考えた空間より動植物が暮らしやすい環境の方が結局は人も暮らしやすい環境になるのだと思います。これだけ環境が破壊された中ではむしろ、動植物の力を借りないといつかは人も住めない環境になってくるかもしれませんね。
そんなことを街路樹サミットに参加して感じました。

2017-06-11 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

大地の再生講座 in 浜松天竜 第二回を終えて・・・。

IMG_547412月18,19日の二日間を掛けて『大地の再生講座 in 浜松天竜』 第2回が終了しました。矢野さん、杜の園芸スタッフさんと参加者で行った結い作業は古民家周りと畑スペース、そして奥山へ続く入り口部分の水脈が繋がりました。風の剪定と水脈を通し地上と地下の風と通しが良くなり、明らかに心地よい空間と変わりました。

手を加えてあげれば自然はすぐに答えてくれる。心地よさは自然の中に溢れていました。矢野さんは言ってました。人間だけが自然界で逆の方向に進んでいる。他の動植物は助け合いながら暮らしている。IMG_5478
お茶畑の草の管理の仕方では、草を根こそぎ刈るのではなくお茶中心に風通しができるように草刈りをすれば、お茶はしっかりと成長できるといいます。お茶は自分の光や風通しがしっかりしていれば周りに草があっても問題ない。かえって草があった方が地面が乾燥しなくなり色んなバクテリアや小動物が住み着いてくれることで色んな栄養分解をしてくれるといいます。それを逆に地際で刈ったり、根こそぎ抜いてしまうと地面は硬く締まり、乾燥しやすくなります。ススキとお茶はお互い根を絡ませながら支えながら生きている。ススキの育ちかたはお茶の片側の枝葉の少ないところを絡み合うように、いわゆるお茶の弱いところを補うように生息してくれている。大地の中を見れば、土圧を支えるススキとお茶の根の連携で空気や水が通りやすくなる、お互いに支え合って生きている。全ての植物が大地の中で弱いところ強いところお互い連携しながらバランスをとるように生息している。それで大地の中全体で空気と水が通りやすい環境を作っている。

人間都合の空間作りをするより自然に寄り添った空間作り、植物などの力を借りた方が結局は心地よく過ごせるのだと感じます。現に山は、土の中の水と空気の流れを考えない現代土木のコンクリートやアスファルトで抑えられ、呼吸はできずに土砂崩れを起しています。
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初めて来た人誰もが、びっくりするこの石垣と木々。ここ、室町時代から続く集落の中には、樹齢500歳の木々と石垣が組み合わさった土留めは今も健在です。石が崩れ落ちているところはありません。人工物は一見強そうに見えるだけ、自然界の石、木の方が強いことをここで証明してくれています。でも、社会はまだまだ人間都合、経済都合の空間作り。この方向が中々変わることはないでしょう。それを完全否定する訳でもありません。ただ、自然を傷つけた分、ケアをしてあげればいいのではないでしょうか。

「まだ、間に合う。」と矢野さんは言います。そして、この講座を通して素晴らしい仲間ができました。造園業、林業、農業、建築などまたそれらに関係ない職の方などたくさんの方に参加して頂いた今回の講座、一人では何もできないわずかな力ですが、これだけの仲間ができれば、大きな力となります。講座の2日目の朝、よくぞ1日であんなにも水脈を通したなぁーとも感じました。同じ方向へと向かった時の人の力はとても力強いものでした。講座を主催してよかったと感じるのは違う業種だけど同じ方向を向いている仲間でできたことです。この講座で学んだことを仲間が、広めてくれ、有機的な空間づくり、暮らし方の方が結局は僕ら人間が心地よく過ごせるということを社会的にも経済的にも認められるようになればいいなあと思います。
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そして、多くの子供達も参加してくれました。彼らが次の世代に希望をつないでくれるはずです。

物もなんでも手に入り便利な世の中になり、今日では人工知能が確立されつつあります。それによって仕事が減る人も出てくるとも言われています。また、人工知能を利用したお金儲けしようとしてくる人も出てくるのではないでしょうか⁈そうすれば、自給自足が求められたり仕事にやりがいが無くなってくる人も増えてくると思います。そうすると人は、何を求めるのか、それはやっぱり自然だとぼくは思います。自然を欲した時にはもうその自然がないなんてことがないようになってほしい。もう一度矢野さんの言葉を思い出します。「今ならまだ、間に合う」これを言い換えれば「今、やらなければ手遅れになる」そんな風にも聞こえます。

最後に講座の様子を載せます^^
IMG_5478みんな矢野さんの話を遠見に聞いています。
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IMG_2243裏方スタッフ頑張ってくれました。
IMG_2284美味しそうでしょ!
IMG_2279矢野さんも美味しそうだなという顔してます(笑)
IMG_5491天気良くお昼は天竜、浜松市街を眺めながら。
IMG_5492みんな気持ちよさそう。

IMG_5494みんなで力を合わせた結い作業。
IMG_2292お茶タイム
IMG_2291手作りチャイも登場。
IMG_2299相変わらず、遅くまで作業しました。
IMG_2309座学は18時〜
IMG_23101日目の感想の時も笑顔が絶えません。
IMG_2314共同主催の木こりの前田さん。真剣です。

IMG_5499懇親会の様子。
IMG_5511二日目は矢野さん不在の中講座がスタート。
IMG_5528二日目も天気に恵まれました。
IMG_5520進入路のコンクリートの際には点穴を開け水が抜けていくようにします。
IMG_5532通路に横たわっていた大木を移動します。
IMG_5539大木なんとか移動しました。この場所のシンボル的なオブジェとなりました。
IMG_5541二日間の講座を終えてみんな満足そうに笑顔です。

みなさん、ありがとうございました。これで、終わりではなく、どういう形になるかわかりませんが、大地のケアを続けていけたらと思います。
また、今後とも、よろしくお願いいたします。

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2016-12-22 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

森のようちえんに参加しました。 〜NPO法人 時ノ寿の森クラブにて〜

掛川市にあるNPO法人時ノ寿の森クラブさんが主催する7月から月1回開催される全3回の森のようちえんに我が子3歳児を連れて参加してきました。
NPO法人時ノ寿の森クラブさんは、荒れた人工林を再生したり、山から海まで10万本程度の植樹をするなど森を再生して10年経ちます。先日、10周年記念式典も盛大に行われ、『これから、100年いのちの森を未来へ。』をキーワードに森づくりを通して現代の都市生活において生き抜く力を身につけた人づくりをも取り組んでいくことを表明されました。その中の一つのカリキュラムとして森のようちえんの取り組みがあり、試験的に開催されました。
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さて、7月に行われた1回目です。
まずは、時ノ寿さんから配られた紙に描かれている葉っぱやカニやトカゲなどを親子で探すゲームです。
大人も子供と一緒になって川の中に入りどんなところに生き物が隠れているかなと子供と会話しながら石をどかしたりしてカニを探します。子供より大人の僕の方が夢中になってしまいました。(笑)服が濡れても関係ありません。そんなの気にしていたら中々目当ての生き物に出会えないのです。夢中に探すという行為が子供の集中力を高めてくれるような気がします。

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次は、丸太の皮むきです。いずれ、これがいずれ遊具となってきます。
自分たちが手をかけたものが形となり自分たちの遊び場となるなんて素敵なプログラムですね。
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1回目最後のプログラムは、ヤギの散歩。
子供たちはヤギにえさをあげたり、途中ヤギが糞をするのに大喜び。

川に入ったり、丸太に触れたり動物と触れ合ったりと、中々家庭ではできない遊びを体験できました。

さて、8月に開催された2回目様子です。
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ここ、時ノ寿は50年程前には集落がありました。その集落を守るように山をちょっと登ると神社があります。その神社を目指してみんなで散策です。
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散策中、葉っぱを触って、手にとって顔につけたりしながら遊びます。どんなものでもおもちゃにできてしまいます。森の中には遊び道具がたくさんありますね。
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道中、険しい道もありましたが、無事みんなで到着です。
ちょっとした達成感を得られました。
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待ちに待ったお昼は、流しそうめんです。流れてくるそうめんを上手にすくえるかが勝負です。手前側がいいのか、奥側の方が上手に救えるのか、上流がいいのか下がいいのか、自分だけすくって食べてたら下の人にはそうめんが行き渡りません。
いろいろ考えさせられます。
流しそうめん、奥深し!!(笑)
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流しそうめん後には松浦理事長がしぼってくれたヤギの乳をいただきました。前回、一緒に散歩したヤギからお乳が出てそれを飲めるなんて子供達はどんな風に感じているのでしょう。食の恵みに感謝する心を持ってくれるといいのですが。。。味は、濃厚で美味しかったです。
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午後からは、沢のぼりです。
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川の底は見えづらく足も滑ります。危ない危ないと思いますが、できるだけ子供には手を出さずに自分の力で登ってってもらうようにします。普段、日常生活なら危ないことはなるべくさせないようにしちゃいますが、森のようちえんに来ているのだから親が制限して自由を奪わないように子供が思うままに動いて欲しいと思うのです。怪我をすればそれが危ないことだと学ぶはず。
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川にはたくさんの動物や虫がいます。どこにいるかな探しながら、捕まえながら登るので目的地まで中々たどり着けません。(笑)
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最後はみんなでスイカ割り。みんなで左だ、右だ、まっすぐだ〜など声を掛け応援しながらそれぞれ挑みます。
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スイカ割りに使ったスイカは切ってみんなで食べます。真っ赤なスイカは美味しかったです。
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子供たちはみんなで種飛ばし競争。どうやったら遠くに飛ばせるか考えて色々試しながら飛ばしています。
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最終9月の3回目は雨での開催でした。
子供にとって、雨なんか関係ありません。
雨が降ればカッパを着ればいい、濡れたら着替えればいい。雨を気にしているのは大人の方でした。子供たちは、無邪気に晴れている時と変わらず遊んでいます。
雨が降れば滑ったりし、いつもと違う危険なところもあります。でも、それは、雨の日に外に出なければ分からないこと。
ちょっと大げさかもしれないですが、色んな局面に素直に順応、対応できる子になってくれるのではないかと思いと期待が高まります。
そして、この遊んでいる遊具は1回目に子供たちが皮むきした丸太で作った遊具です。自分たちがちょっとでも携わったもので遊べるなんて格別ですよね。ってでも、子供たちは分かっているのだろうか・・・。(大人の自己満足かもね。)
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雨がかなり強くなったので、最後は室内でゲームです。

全3回のプログラムで時ノ寿の森クラブさんもまだ試験的な取り組みということでしたが、子供達も大人達も満足のプログラムでした。今後更に展開しこれからは大人は付き添わず子供だけの参加も考えているということでした。どうしても親がいると子供は甘えてしまいます。かえって子供達だけの方が自由に遊べ学べるとおもいます。
森のようちえんでは、大人の思い込みで勝手に縛ったりしません。子供の可能性を広げたいのです。子供が自由に思うように遊びながら学んでほしいのです。
この辺りは、雑木の庭づくりとも共通しているように思えます。人間都合の植栽の仕方で縛っても樹々は反発してきます。樹々はそれを望んでいません。木が植えてほしいように植えてあげる。木の特徴、特性を人間が縛らずに自由にしてあげた方が結局、人間に心地良い空間を与えてくれると思います。

自然の中にはいろんな遊び道具があることもわかりました。おもちゃなんか要りませんね。自然に触れながら色々と学んでほしいと思います。また、そこには、どうしても家庭でも学校生活でも教えられないものがあると思います。それが森、自然の中には溢れていると思います。
さてさて、我が息子、どんな風に育ってくれるのでしょうか??(笑)

2016-09-30 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

大地の再生講座 in 浜松天竜 終えて・・・

とても濃い二日間となりました。
千葉の高田造園設計事務所さんのフィールドや関西での大地の再生講座に参加させていただき、この「杜の園芸」矢野智則さんの考えを地元の静岡浜松でも広めたいと思っていました。
そんな時、友人の天竜で木こりをやっている前田さんが自分で山を持ち、この山はこの先100年以上続くみんなに愛される山にしていきたいんだ。と聞き、では、矢野さんの考えを絶対この山でも取り入れるべき、と話したのがこの講座開催のきっかけでした。
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この二日間で延べ人数100名近くの人が参加され、多くの人が関心持ってくれたことに嬉しく思い、また、それに見事に応えてくれた矢野さんはじめ、杜の園芸のスタッフの皆さんには感謝致します。

途中、これは、大地の再生講座なのかそれとも僕ら人を再生してくれているのか分からなくなることもありました。(笑)それだけ、これから生きていく上で必要なことで、そして今までの考え方、自然との付き合いかたがおろそかだったものかと反省させられました。

何千、何万年続いてきた人と自然との関わりの貯蓄を東京オリンピックからこの50年で食いつぶしてきた。そして、大地は悲鳴を上げている。この矢野さんの言葉が印象的でした。

大地が悲鳴を上げているなんてそんなの分からないよ。って思う人もいるかもしれないですが、現に起こっているのです。
土砂崩れ、あれは、自然災害ですか?!
コンクリートで覆われた山は呼吸ができなく水も空気も滞っている状態です。自然を人工物で力で抑えつけるのは無理があると思います。自然は無理がかかればそれを自ら崩して安定しようとするのです。
今の流れを止めるのは困難で、現代の工法を完全否定するという訳ではなく、そこに有機物を加えた大地に空気と水を通る仕組みにしていけばいいのではないかと思います。

古民家周りの水脈を通して、谷からの涼しい心地よい風を感じ、ススキ畑では風の剪定をしまたそこでも心地よい風を感じることができました。自然は手をかけてあげればすぐ答えてくれました。
変わらなければいけないのは我々人間の方ですね。人間の考え方を転換しなければ、いずれ住めない環境になってしまうのでは・・・。子供たち次の世代はどんな社会になってしまうのか・・・。

やっぱりこれからは、有機物を主体とした有機物産業を確立していかないといけない。それは、ボランティアではなく経済的にも社会的にも評価されるように。
植物の力を借り、植物に応援してもらうような空間にしていかなければなりませんね。
では、自分に何ができるのか、土砂崩れの現場を修繕することもできません。
講座に参加しただけでなく、自分のフィールドに戻っても少しづつ実践していければと思います。ちょっとでも有機的な空間作りをはじめ、ミクロもマクロも相似性。という言葉を思い出し、その点から線へ面と連鎖してくれればと思います。

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写真は、木がちょっと調子悪かった自分のお客様のお庭の水脈改善の様子です。
ちょっとずつ、実践。実践。

秋には、第2回目も考えていますので、ご興味ある方は是非!

レポート①
レポート②
レポート③

2016-08-04 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

大地の再生講座 in 浜松天竜 レポート③

古民家周りの水脈整備が大体になったところで次は、地上の風通しもよくしていきます。下草や低潅木の風の剪定作業です。風が吹いた時に枝や葉っぱを削いでいくところで人が代行して枝葉を削いでいく作業になります。
風は立体的に縦にも横にも渦を巻いて入ってくるので、水平的に揃えるという人目線の概念は捨て、風にふらつく部分を削いでいくように作業を行います。目の視覚と手で感じる重みをうまく組み合わせながら道具を通して風を送るイメージで行います。
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水脈を整備し、植物の地上の風通しを良くすることで、植物の根と水の中に空気が程よく通り、地上の風通しと地下の空気の流れが連動しながら一体的な地上と地下の空気の流れのバランスが取れて生物が安定してくれる。生物が安定することは水脈が安定してくれることにつながり、大地の中も脈の機能を低下しないように生物を大事にするように脈を張り巡らせて作動してくる。
水脈と大地の環境も生物の環境も密接に繋がり見事に手綱を引きながら一体的な動きをしている。

この基本に習って、文字や数字で伝えることが中々できない体を通して息づく空間と対話しながらやっていく作業が大切であります。また、人の住環境作りも建物から庭から水脈から全て繋がっていくような空間作りが必要である。と話してくれました。

フィールドを畑エリアに移し、ここは、ススキ畑となっています。かつては、これを材料に屋根を葺いていたのでしょうか。
ここでは、もう16時過ぎ。それでも、矢野さんは丁寧に説明をし作業も進めてくれます。
参加者はここでも風の剪定をし地上の風通しを良くしていきます。子供もできる作業でみんな楽しく作業を進めます。
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風でなびくような位置で刈ってあげると、伸びようとする力が落ちる抑制ホルモンが働いて、荒根が萎縮し細根化して、根の構造が変わってくる。細根化されることで周りに空気が入ってきやすくなり呼吸が安定し、また、根から植物の体内に送られる水の圧力が抑えられるので伸びも大人しくなってくる。要するに樹体が風に対して安定するだけで植物の根の呼吸が安定します。周りとの関係も、風が通り、水や光も通りやすくなり、お互いそれらを求めて競い合う必要がなくなり、みんな落ち着いた生活シフトに入ってくることになります。
これを根こそぎ刈るような草刈りをすると、逆に成長ホルモンが働いてきます。根こそぎ刈ると植物は、全力をあげて元に戻ろうとします。
風の削ぎは、生きている生き物たちを大事に手なづけ、均等に光や水や空気が行き渡るような環境を提供してくれているのです。結果的に生き物たちに水脈が保たれるような相互扶助の関係になっているのです。風が通れば、地中の中の空気も通り、生き物たちも呼吸しやすくなってきます。
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矢野さんが重機で水脈の溝掘りを進めてくれたのを見て話してくれます。
それは、野山のイノシシが餌を食べに来て去っていった後の様子にも見えます。動物達は生活することで水脈を保全しくれているのです。動植物たちはこうやって自然と水脈との関係を築き上げてきています。だから、人間も本来はこれをやらなければならない。生活の糧としベースにしていくことで見渡す限りの自然の生態系環境の一躍を担うことができるです。これをさておき、自分たちの目に見える業(林業、農業、造園、建築、土木)に毎日のように勤しんで訳ですが、それを束ねてる作業が大地を保全する作業になっていかないといけない。
いつまでもこれが続くと思っていても、このわずか50年で大地が悲鳴をあげてきている。こんな時代は今までなかった。何万年と続いている人と自然との関わりの貯金をあっという間に食いつぶしてきてしまった。これを自分たちの業や生活と並行してやっていかないといけない。これが業や生活を支える土台となっている訳ですから、意識されていないことはおかしなこと。
これをボランティアでやるのではなくて、経済活動や社会活動にもきちんと位置づけされていかなければ自分たちも安心して生活できなくなり、ましてや次世代には引き継いでいけない。

では、草を抜くことでの影響は?と質問してみました。
草は何をやっているのか、草が生活することよって大地の中の空気や水の循環が保たれているという機能を担っているのだから、除草することによってそれが滞らない対策をしているのならまだいいけれど、手が掛けられなくなればなるほど、逆に草に環境改善の機能を委ねて、草を大事に管理し環境を改善してもらうべきである。
ましてやこれだけコンクリートなど無機的な空間作りになってきているのだから、土木の視点もコンクリートから木を導入して、植物たちに無機物に空気や水を通してもらう有機的な土木の視点に切り替わっていくべきである。人だけでこの50年の付けを返そうとしたら大変なことであり、だから植物たちの力を借り、有機物を主体とした有機的な空間作りをしていかないと追いついていかなくなってしまう。
草との向き合い方がその出発点となると話してくれました。

そして、山の方まで水脈をつなげ二日間の作業は終了となりました。
古民家に戻ってまとめです。

敷地全体が空気や水の通りが良くなり全体の環境が息づいてくると、人の体の健康や気持ち含め呼吸が良好になってくると思います。
環境改善をしてきて思わされるのは、自然の環境改善が結果的に人の環境改善に繋がってきている。それを大事に持続的に維持管理していく向き合い方、生活や業のあり方が備わってくると人の体も気持ちも健康的に変わってくるのではないかと思う。逆に塞がっていくと人も環境も目詰まりを起こして日常的に社会全体もおかしくなってくる。
小さな環境改善の手の入れ方ですが、大地の環境と生物の環境を大事に見ることで地上と地下の気象環境が変わってくる。これが自然界の鉄則であり基本的なこと。部分と全体をつなげた日常的な作業を大事に深めていけばずっと、自然と共に深まっていく。そういう生活や空間の姿を次の世代に引き継いでいくことが大切であります。この自然界のシステムを大事に日常的にみていって欲しい。
という、矢野さんの言葉で締めくくられました。

とても濃い二日間となりました。
千葉の高田造園設計事務所さんのフィールドや関西での大地の再生講座に参加させていただき、この「杜の園芸」矢野智則さんの考えを地元の静岡浜松でも広めたいと思っていました。
そんな時、友人の天竜で木こりをやっている前田さんが自分で山を持ち、この山はこの先100年以上続くみんなに愛される山にしていきたいんだ。と聞き、では、矢野さんの考えを絶対この山でも取り入れるべき、と話したのがこの講座開催のきっかけでした。

この二日間で延べ人数100名近くの人が参加され、多くの人が関心持ってくれたことに嬉しく思い、また、それに見事に応えてくれた矢野さんはじめ、杜の園芸のスタッフの皆さんには感謝致します。

途中、これは、大地の再生講座なのかそれとも僕ら人を再生してくれているのか分からなくなることもありました。(笑)それだけ、これから生きていく上で必要なことで、そして今までの考え方、自然との付き合いかたがおろそかだったものかと反省させられました。

何千、何万年続いてきた人と自然との関わりの貯蓄を東京オリンピックからこの50年で食いつぶしてきた。そして、大地は悲鳴を上げている。この矢野さんの言葉が印象的でした。

大地が悲鳴を上げているなんてそんなの分からないよ。って思う人もいるかもしれないですが、現に起こっているのです。
土砂崩れ、あれは、自然災害ですか?!
コンクリートで覆われた山は呼吸ができなく水も空気も滞っている状態です。自然を人工物で力で抑えつけるのは無理があると思います。自然は無理がかかればそれを自ら崩して安定しようとするのです。
今の流れを止めるのは困難で、現代の工法を完全否定するという訳ではなく、そこに有機物を加えた大地に空気と水を通る仕組みにしていけばいいのではないかと思います。

古民家周りの水脈を通して、谷からの涼しい心地よい風を感じ、ススキ畑では風の剪定をしまたそこでも心地よい風を感じることができました。自然は手をかけてあげればすぐ答えてくれました。
変わらなければいけないのは我々人間の方ですね。人間の考え方を転換しなければ、いずれ住めない環境になってしまうのでは・・・。子供たち次の世代はどんな社会になってしまうのか・・・。

やっぱりこれからは、有機物を主体とした有機物産業を確立していかないといけない。それは、ボランティアではなく経済的にも社会的にも評価されるように。
植物の力を借り、植物に応援してもらうような空間にしていかなければなりませんね。
では、自分に何ができるのか、土砂崩れの現場を修繕することもできません。
講座に参加しただけでなく、自分のフィールドに戻っても少しづつ実践していければと思います。ちょっとでも有機的な空間作りをはじめ、ミクロもマクロも相似性。という言葉を思い出し、その点から線へ面と連鎖してくれればと思います。

続く
レポート①
レポート②

2016-08-01 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

大地の再生講座 in 浜松天竜 レポート②

座学と周辺環境の矢野さんからの解説も終わり、午後からは、山を背負っている古民家周りを中心に水脈改善の作業です。

地上と地下は鏡のように映ると言います。地下の風通しが良ければ地上の風通しも良くなる。大気流が地形に沿って常にかかり、それが谷風として山から古民家周りに流れ、更に建物の隙間にも流れ込み、石垣から杉にも抜け、谷に抜けていく。それが一体的にバランス良く保たれていると建物も湿気が滞ることなく長持ちしてきます。石垣、杉なども健全な状態となってくる。そのバランスが崩れると古民家は痛み、石垣と一体となっていた杉の巨木も痛み、山の谷(水脈ライン)は泥や落ち葉の堆積で埋まり、機能を弱めています。
それが今の状態、何百年も続いていたここの環境はこの50年で痛んできてしまいました。

作業内容は古民家周りを中心に山から石垣へと抜ける谷ラインの地下の風通しのための水脈改善をしていきます。
矢野さんがブレーカー付きの重機で溝掘りをし、我々参加者はそのあと炭を入れ空気通しのパイプを埋設し、枝葉や竹などの有機物を戻していきます。
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住環境、里山全体の地上部から地下部の風通し、水通しなどの気象環境に伴うような環境づくりができるかどうかにかかっている。大地環境と生物環境と気象環境が、この敷地の中でうまく一体となって循環する生態系をつくるような形で人の住環境がつくられていくと、全体のバランスがとれる空間になってくる。
これがバラバラだとうまく機能しない。自然の生態系は地形に空気と水が通りながら水脈を作り、生物の環境が水脈を中心に広がって、水脈を守るように生活している世界であるから生き物たちが、日常的に安定して生活を持続できている。そのような空間作りが必要でありまた、それが水脈を保全することにも繋がってくる。

日夜動いているのは空気と水。この風と雨の動きがこの地球環境の中で大地の環境と生物の環境を作り出していて、地球環境をつくっている。風や雨などで自然に安定した自然の空間を人が壊してきた。そんなことをはじめたのは人間だけである。人が開発しても自然を痛めないで、水脈を痛めない環境作りがポイントであります。
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作った水脈は枝葉などの有機物で保護されパイプを中心に空洞化しているのでそこの隙間に向かって大気が空気を押し出すように動く、地下部の空気が動くとそれに伴って地上の空気も地下部に入って動き出します。また地下部に入った空気を埋める様に廻りから空気が向かってくる。そうすると谷間の空気が家廻りにも流れてきます。そうなると建物廻りの淀んでいた空気や湿気や嫌な臭いもなくなってくる。今日中に建物廻りの水脈を繋ぎ一晩寝かす事で翌日の空気の流れは一気に変わってくることでしょう。と一日が締めくくられました。

二日目、参加者より先に会場入りしましたが古民家の裏に廻ると谷間からの涼しく心地良い風を感じることができました。
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これが昨日、矢野さんが言っていた地下の空気が動くと地上の空気も動き出すということなのかと体感できました。それは、雨上がりの一日目と晴天の二日目の天候の問題なんじゃないの?!と疑う人もいましたが、でも、明らかに山から風が流れているのが体感できたのです。空気の流れが変わったのです。
矢野さんは何者なのか。空気も操れるのか?!ナウシカか(笑)とも思ってしまった。一日だけの参加の方にも感じて欲しかったところでもあります。

古民家の再生も建物本体だけをリフォームするのではなく、その周辺の空気の流れを改善することが大切だと思います。外回りの水脈改善をしながら建物の中にも空気を送り込み湿気などを吐き出しあげることで古民家は復活してくるのだと思います。

「焦らず、慌てず、ゆっくり、急ぐ」時間の制限がある中で急がなければならないこともあるけど、焦らないで慌てないで全体のバランスはゆっくりと見る。空気のような繫がりを持って作業を進めてほしい。という、矢野さんの言葉から二日目がスタートします。
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一日目の作業でパイプや枝葉を入れたところに埋め戻しの作業からになります。これも、ただ単に土を戻すという訳ではありません。
最後の表層の仕上げになるほどやさしいエネルギーで仕上げていくようにします。一年を通して雨風の動きがどのように環境を作っていくかを考える。強くエネルギーを掛けて土石流のような水の流れで地形を作ったことに対して、普段の雨風が仕上げをしていく細やかな日常的な雨風がしていくことを人が雨風になったつもりで、代行して仕上げていくようにします。
雨風がやっていることはムラがない。すべての空間に対してムラなくしている。それに習って雨風が少しずつ、波紋を広げながら均していくようにする。雨降って地固める姿は雨が通って空気や水が通りながら土圧と水圧で締めて安定させる。それに習って足で踏みながら水圧で押し込んでいるところに土砂を持っていくイメージで空気や水が抜けるところを残しつつ土を戻していきます。人が作業した埋め戻しはある程度ムラがあってもこの基本を守っていれば、本家本元の雨や風が修正してくれます。基本ができていないと雨や風がそれを壊して安定しようとしてくると言います。
基本が抑えられているかどうか確認しながら丁寧に気を掛けながら作業をする。時間も限りがあり、先を急がないといけないのだけど急ぐがあまり本質を忘れてはマイナスになることもある。「焦らず、慌てず、ゆっくり、急ぐ」この合言葉のような文句を思い出し全体のムラを調整しながら作業を進めていくようにします。
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気の動き一つでプラスでもマイナスにもなる。気を安定させれば持続もする。日常的に安定しながら気をかける訓練をすることが大切で、ここに住まいながら、日常気をかけて作業していけば、この空間は植物たちが応援してくれるようになってくる。
業者に頼めば力任せにしてしまう作業を悪くなったらみんなで気をつかう結い作業を行えば、気遣いと行動が繋がり心地よい空間が持続していくようになってくるといいます。

これは、大地の再生講座なのか、僕らの生き方を再生してくれているのか、分からなくなってきます。(笑)

レポート③に続きます。

レポート①はこちら

2016-07-26 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

大地の再生講座 in 浜松天竜 レポート①

6月25、26日、矢野智則さんを講師に迎え『大地の再生講座 in 浜松天竜』を開催させて頂きました。全国を飛び回る矢野さんはじめ杜の園芸のスタッフの皆さん、忙しい中ありがとうございました。感謝いたします。
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造園、林業、農業、土木、建築関係者や自然教室を運営している方やWEBデザイナーやプロダクトデザイナー、デスクワークの業種の方など幅広い分野の方々、二日間で述100名近く集まり、関心の高さがうかがえました。築200年は経つという古民家もなんとかもちました。(笑)
直前まで雨が降っていましたが、講座が始まると不思議と雨は止み、いよいよ講座開始になります。
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このフィールドはかつては里山整備が出来ていた場所ですが、現代土木の道路開発、川の整備、などと合わせてここに人が住まなくなり放置されて、全体的に空気が滞ってきている。それを水脈を中心に地上部と地下部の風通しを良くし、空気と水が良く通る環境整備をしていきたい。始めから自然を相手にやることを決めるのではなくて、そこの自然や時間に合わせて直接向かい合いながらその場で即興で作業を進めていきたい。という矢野さんの言葉から大地の再生講座がスタートしました。

まずは、座学。
4つの環境分類と8つの環境ファクターを元に環境を見ていくことができます。
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地球環境はどのような分類でみていけるかというと、どこにいっても大地がありその大地の環境は骨格を作っている表層地質があり、その下には長い年月をかけて浸食や風化したり堆積したりできる土壌がある。この二つが基本的なものでこれが形を成してその場所場所のオリジナルな大地の形を成している地形がある。

環境の元になっている大地環境に2番の(生物環境)色んな動植物が生息している。その動植物とはちょっと異質な生活をしている人の生活相がある。

そして、次が矢野さんの講座の中でのポイントになってくると思います。
『気象環境』
地上部の空気と水が対流していく気象現象は大地の中にもあるということ。
雨が浸透し、土の中の土壌間隙の隙間は水だけなく空気も通っている。土の中の水の動きは空気と一緒に動いているということです。

それは矢野さんが現場で造園作業を通してわかってきたと言います。
土圧によって締め付けられいることで根の呼吸がしづらく苦しんでいる植物は、土の中の停滞している空気を抜いてあげれば中に溜まっている水も大気圧によって押し出されるように抜けてくる。空気と水の流れが改善されれば植物の根も呼吸しやすく元気になってきます。
空気圧を抜けば溜まっている水も湧出してくる。そういうのを見ていて土の中にも空気と水の対流があるというのが具体的に見えてきたと言います。

それは、山の斜面と尾根と谷から湧出していくる水の関係を見た時、植物の根が大地の中に張り巡らさせていてその隙間を大気圧のかかった空気が動き、そしてそれを追っかけるように雨の水が土の中に浸透し地形の落差によって空気が動き水が動き、谷へ綺麗な水が押し出されていくる。
今、気象庁がやっているのは地上の空気と水の流れのことだけですが、地下の中にも明らかに空気と水が流れている。血管のような脈となってそれは水脈となって川に流れている。地上の気象環境があるように地下にも気象環境があると言っていいのです。

表層地質、土壌と地形との3つの関係で地下の空気と水の動きが変わり、この3つの相互作用は大きく大地の気象環境を左右してくる。
大地環境と気象環境とがうまく相互作用をもたらしながら有機的な水と空気の流れを生みだされているところに動植物が呼吸できるよな環境を作り出している。
地下と地上の空気と水の循環、対流、動きが動植物の生活を決定的に裏付けていると言います。

こういう視点3つの大きな環境分類が動き続けているのは宇宙環境のエネルギーによって空気と水が対流し、地球の自転、月の引力などのエネルギーの相互作用によって地球の大きな3つの環境が動き続けている。これはミクロもマクロも同じように相似形のように繰り広げている。これが環境という世界である。

この4つの環境分類と8つの環境ファクターを元に現場を一つ一つ、大事に紐解くことで見ていくことでその場所のオリジナルを見れるようになれると思うので、参考にして欲しいと話してくれました。

そして、現代の人の生活環境は、地下の空気と水の流れがあるということを考えていない空間作りとなってしまっています。
道路はアスファルトなどで覆われ、建物基礎や土留めはコンクリート、川や水路は三面張りのコンクリートになり空気と水が通りづらい環境となってしまっています。かつてはコンクリートの代わりに石や土、木をなどの有機的な材料を使って結果的には空気と水が通る環境であったと言います。ここ50年で日本の素晴らしい風土を食いつぶしてきた。このままでは環境が悪化し災害という現象も起こり、人が住めない環境になってしまい、子や孫の世代に引き継ぐことはできない。と話してくれました。

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次に、古民家周りの環境を矢野さんと一緒に見て回りました。
この古民家と里山のフィールドの象徴的なところの一つがこの樹齢500年の杉と石垣です。
石垣と植物の根で立体的な組み合わせで土圧を支え、浸透してきた水も分散させたりして敷地を安定してくれています。
植物の根が石垣を崩さないで安定させるには空気と水が程よく循環していないと保たれない。
空気と水の循環を人工地形の中にも取り込んであげれば、植物の根が喧嘩しないでうまく保全し続けてくれる。
セメントを使わなくても土の中に空気と水が動く視点や技術があれば、何百年も保つことができる。それがここで証明してくれています。
先人の人たちの知恵はすごいものです。これは、日常の作業を通して何百年も伝えられた技術なのでしょう。

レポート②に続く

2016-07-22 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

富山県砺波平野  屋敷林のある散居村を訪ねて

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水を張った田んぼに屋敷林に囲まれた農家が平野の一面に点在する風景は緑に覆われた多くのコジマが大海原に浮かぶような姿にも見えます。
夕日を浴びて鏡の様に田んぼが反射し、より美しい表情を見せてくれます。

ここは、『高(土地)は売ってもカイニョは売るな』という言葉が昔から伝わる富山県の砺波平野。5月の連休を利用して行ってきました。
カイニョとは、屋敷林のこと。家の廻りに林をつくり家と共に大切にされてきました。

富山県砺波平野は、庄川や小矢部川が運ぶ土砂の堆積によって形成された豊かな水と肥沃な土に恵まれた扇状地であります。
開拓が進むにつれてどの家も周りの水田を耕作することができる稲作に便利な散居の形態をとる村が多くなり、更に、加賀藩は散村集落の形態と屋敷林の存在に理解を示し、散村の存続が拡大しました。

ここで、屋敷林についてふれてみます。
屋敷林のことを『カイニョ』などと言われ、近世文書では『垣根』ひらがなでは『かいね』と書かれ、田畑での境を言われることがあったそうです。散居村のカイニョは、もう少し広く解釈をし、「住居があって、その外側に耕作地があって、その間をルーズな地帯としての境界」と考え、そこに植栽された「垣根」カイニョとされていたそうです。
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家は冬の強い南西の季節風を避けて東向きに建てられていました。東側の前庭は農作業に使うため適当な空間を確保しながら庭木や果樹、花木を植え、柿の木は必ずあったそうです。
南と西側にはスギやアテなどに混ざって竹があり、林床にはヒサカキやアオキが自然に成育し、ドクダミやゲンノショウコ、オウレンなどの薬草も自然に生えていました。
スギは、冬の厳しい風雪から家を守り、暖かくなり、夏には強い日射しを遮り、涼しくなる。また、空気を浄化し、その殺菌作用により家の腐敗を防いでくれます。また、建材としても改築する時の材料となっていました。落ち葉はスンバと呼ばれ、掃き集め乾燥させ、焚き物とされていました。水田地帯では山が遠いので貴重とされていた。

竹は、湿気を吸ってくれ、スギなど違い1年で伸びきり、中は空洞で適当な間隔で節があり、軽くて弾力性があり強いので、農具や日用品などの材料とされていました。また、春にはタケノコを食べたり、竹馬、水鉄砲、竹トンボなど子どもの遊び道具もつくっていました。

ヒサカキなどは神棚にそなえ、柿は馬をつなぐことと秋には実がなりそれが子どものおやつとなっていました。

林床は植えたものや自然に侵入してくるものあり、ツワブキやユキノシタ、ドクダミ、ゲンノショウコ、オウレン、オオバコなど薬草として、ウド、フキ、セリ、タラノメ、ミョウガ、ヨモギ、ヨナメなどは季節の食膳をにぎわしました。

また、屋敷林は子ども達の絶好の遊び場でもありました。木登り、木に縄を掛けてブランコにしたり、かくれんぼ、昆虫採取、枝で、ちゃんばらごっこやおままごと。そして、落ち葉掃きは子どもの大切な仕事でした。家族との共同作業を通して家族としての絆が一層強められたりもしました。

このように人々の暮らしに屋敷林は欠かすことのできないものでありました。そのため屋敷林は大切に守られ、よほどのことがない限り伐られることはありませんでした。屋敷林そのものがその家の富と格別の象徴でもあったのです。

砺波平野の長い歴史と風土の中で生まれた屋敷林は、先人達が自然と共生をはかった知恵の結晶であります。また、様々な生物の生息場所とし自然生態系を維持しているだけでなく、温暖化防止なども担ってくれています。様々なことをもたらしてくれるものだと再認識し後世に残していかなければならないと思います。
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この、美しい風景は、先人達が造ってくれたものなのです。
富山県砺波平野の散居村のような風景は他の地域ではほとんど見られなくなった日本らしい農村の風景の一つだと思います。人がつくったものが、こんなにも美しく心の奥底にまでも訴え、癒してくれる力があります。
昔の人は自然に逆らわず自然に寄り添った開発や空間づくりをしてきたのです。人間都合を優先に考えていないことが結局は素晴らしい景色をつくることだと教えてくれているのです。

ある報告では、こんなこともあがっています。
「昭和40年代後半から各地で圃場整備事業が導入され、不整形な屋敷やあぜに囲まれていた川の改修、農道の整備などが行われた。用排水路はU字溝を敷設したり三方コンクリート造りとなった。これによって地下への浸透水が減り、遊水区域もなくなった。地下の水枯れからかつての屋敷林の主木であるスギの立ち枯れが急増したし、マダケの開花、そして枯死現象も起こった。」
これは、明らかに、土中の水と空気の流れを滞らせているからだと思います。地下には、人間の毛細血管のように水と空気を流す水脈が張り巡らされています。U字溝や三方コンクリート造りの水路では表面の水しか受け止められず、ましてやコンクリートによって地下の水の流れを留めてしまいどんどん環境悪化となってしまいます。自然を無視してつくる現代土木が環境を壊しているのです。これと合せて、屋敷林に住む人からは、屋敷林を育てていくには技術や労力不足、経費がかさむなどの悩みも多く、家の改築や庭の整備の度に年々姿を消してることが現状であります。
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このように新興住宅が増える地域もみられました。
このままでは、開墾が始まった500年前から続くこの風土、景色がなくなってしまいます。次世代につなぐために今の景色は先人達が造ってくれたものということをもう一度思い返しすことが大切でしょう。

話しは変わりますが、6月25、26日には全国各地で開催されている『大地の再生講座』を浜松天竜で開催します。
講座を開催するフィールドは天竜の山で、そこは、室町時代から続く集落で築200年は経っていると思われる古民家もある里山になります。ここも、先人達が自然と共に暮らしていた知恵がたくさん詰まった里山になります。
昔の人の自然と共にした暮らし方を感じながら、大地の再生の仕方を一緒に学びませんか?!詳細は追ってご連絡致します。

2016-05-17 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

『大地の再生講座 結の杜づくり』 in 浜松天竜  開催に向けて

ぼくは、今、『雑木の庭』という切り口で庭作りを通して心地良い空間や住まいの提案ができればと思って仕事をさせて頂いております。
その為にはまずは木が健康に育ってくれることが大切だと思っております。木が健康に育ってくれれば自然と我々人にも心地良い環境を与えてくれるものだからです。
では、木が健康に育つためには・・・と考えると自然に学ぶことが一番。心地良いと感じる山、落葉高木が優先の二次林の山はどんな植生をしているのかなど、なるべく作り過ぎずに自然の山に近づけることが大切だと思います。

自然の山のように高木、中木、低木と階層的に植付け、樹種も習って選定したりと心掛け、そして土壌改良もしっかりとして植栽するのですが、それでも樹々が痛んだり場合には枯れることもありました。
千葉の高田造園設計事務所の高田さんとのご縁もあり矢野智徳さんの『大地の再生講座』に出席させて頂いたことがありました。それは、衝撃的で目から鱗の話しばかりでした。そこにはとても大事で見逃していた点があったのです。『大地の水脈』という視点です。高田造園設計事務所さんのフィールドでの大地の再生講座の様子

人間には血を流す血管というのがあります。大地には水を流す水脈というのがあります。人間の体内は6割程度水分と言われている中、大地にも人間の毛細血管のような水脈が張り巡らされています。目に見える川としての水はほんの極わずか。水は表面に出たり大地の中に入ったり、水脈を通して行ったり来たりしているのです。
人間は血管が詰まると死んでしまいます。大地も水脈が詰まると死んでしまうのです。
水脈の水の流れは空気と表裏一体で動いています。ペットボトルの水が外に出るのと同時にペットボトルの中には空気が入ります。水脈が詰まるということは水が滞り、空気も滞ってしまいます。空気が無ければ酸欠状態になり土はグライ層になり有機ガスを発生してしまいます。そんなところには微生物や小動物は住めなくなり、ましてや植物の根は伸びることができません。根が伸ばせられないということは樹々は痛んできてしまいます。木が健康には育つことができないのです。
その視点が欠けていました。いくら土壌改良をしたり肥沃な土を入れても土は硬くしまってしまうことがあります。大切なのは土中の水と空気の流れということです。水脈の視点がとても大切なのです。

それに対して現代土木は人間都合によって道路はコンクリートやアスファルトで覆われ、土留めはコンクリートになり、川や水路はコンクリートの3面張りになり、大地は呼吸が難しく、コンクリートによって水脈は遮断されてしまっています。かつての住まいは土や石や木などの有機的は材料で空間作りが行われていました。土の中は空気と水が通るようになっていたのです。土木という字を見ても土と木です。本来は有機的な材料を使いながら作るのが土木だったのではないでしょうか?!矢野さんはこんなことも言っていました。『このまま大地の状態を放置していけば色んな形で社会に影響を及ぼす。例えば0157のような生物的なマイナスが起こったり、災害的に大地の環境が悲鳴を上げてくるか。もしくは、人間達がつくりだす社会のシステムに異変をおこして、戦争とか経済恐慌とかが起こってくるかもしれない。
いずれにしても何らかの引き金で人が住めない社会になってくる。』

そんな矢野さんの話しを浜松のみんなにも聞いて欲しい。浜松の大地環境を改善してほしいと思い、動きました。
そして、先日、浜松での『大地の再生講座 結の杜づくり』開催に向けて、矢野さんに浜松の天竜の山を視察して頂きました。
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フィールドは天竜の山できこりをしている前田剛志さんの山です。前田さんは「TEDxHamamatsu」に出演されています。こちらをご覧下さい。
ここは、室町時代から続く集の中で築200年は経っているのではないかと言われる古民家もあります。天竜の山は9割杉、ヒノキの人工林という中でここは広葉樹も少し残っている里山になります。樹齢500年と言われる杉もあり先人たちは木と共に暮らしていたことがわかる学びには格好の場であると矢野さんからのお言葉も頂きました。
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しかし、そんな山も東京オリンピックからの高度成長の50年間で大地は痛め付けられ悲鳴をあげていると言います。
山のある部分は、道路の部分でコンクリートで止めたが為に深層崩壊を起こしてくる、1時間100mm越える集中豪雨が続けば土砂崩れがおこる可能性も考えられると言います。
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水と空気を抜いてあげないといけない。
今は、根の深い木が支えてくれている。
しかし、そんな木も涙を流す様に幹割れして汁をだしている。これは、根の呼吸力が落ちているから。
幹に水があがっていたところが上げきれなくなってひび割れをおこしている。これを自分で修復しようとして油を出している。(これが涙のように見えます。)でも、これが効かなくなった時、割れてそこから虫が入ってきて枯れたり倒れたりしてくる。どんどん、山が崩壊に向かってしまいます。

大地は苦しんでいます。先人の自然と共存する生き方を学び手遅れになる前にみんなで大地の再生しましょう。それは、移植ゴテ(小さいスコップ)からできるのです。女性でも子供でも。
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講座の日程など詳細が決まりましたらご連絡致します。

最後に矢野さんからのメッセージになります。

~「大地の再生講座 結の杜づくり」に向けて~

日本の各地で、
傷んできた大地の再生講座をひらかせてもらうようになり、
大地の再生は、関わる四者の結い作業(協働作業)によって
成り立ってゆくものだと 改めて思うようになりました。

一. 杜の園芸
二. 講座の参加者
三. 講座で関わる地域(人社会)
四. 講座で関わる自然(生き物社会)

杜の園芸と参加者の方だけのギブ&テイクでは終わらない。
その学びと改善の余波は、直接流域におよび、
その場とその周囲に影響し合う責任を
問われてゆくことになるでしょう。
 

“結の杜づくり”
それは、まるで おまつりのおみこし担ぎのよう。

−− 誰かがつかれたら誰かが入れ替わり、
力のある人・ない人 それぞれに力の流れをつむいで
おみこしは進んでゆく。

命の作業は、
あわてず、あせらず… でもゆっくり急げ。

人だけが楽しむのではなく、
みなが力を出し合う、ささやかな結い作業によって
命はつながってゆく。 −−

それは、小さな動きから大きな動きまでが連鎖してゆく
自然の生態系の動き・流れそのものに重なります。
 

そもそも「杜」の語源とは、

−− 人が森の神に誓って
「この場を、傷めず、穢さず、大事に使わせてください」
と祈りを捧げて、ひも(紐)張って囲った場、を意味する和語 −−

と、ある本に記されていました。

 
この大地の再生講座(学び)が
願いや想いだけにとどまらず、具体的な
大地の要である水脈機能(大地の空氣と水の循環)を回復するための、
人と自然との協働作業(結)として
一歩一歩つむがれてゆくことを願い、
今年もスタートしていきたいと思います。

 
杜の園芸 矢野智徳

呼吸をしている限りは、まだ間に合う。大地の再生

風土を再生する〜里山整備の視点
 (京都の神木クスノキの樹勢回復・環境改善工事の変化が
 わかりやすい写真が掲載されていますので 是非ご覧ください。) 

2016-04-20 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

埼玉県飯能市新しい街路樹づくり『こもれびの土づくり』

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埼玉県飯能市で新しくできる道路において「里山の雰囲気を感じる道路」づくりを目指して街路樹がいきいきと根付くための土壌づくりに参加してきました。
どんな土壌づくりかというと気脈水脈の改善を行い、土中にに空気と水が通る仕組みをつくるということです。今までの植栽の仕方というと肥沃な土に入れ替えたり土壌改良したりして植栽していました。それだといずれ良い土も硬く締まり木の根を伸ばすことを阻害してしまいます。街路樹だとよく目にする根上りを引き起こすことにもなります。
土中に縦穴と横溝を堀り地形に高低差をつけ水を動きやすくし、そこに剪定枝を絡ませ空気と水を通すことで微生物の活動も活発になりそれらは分解され土壌環境を豊かにしてくれます。根っこはその豊かな環境に伸びるようになり樹々は健康に育ってきます。健康に育つことで「里山の雰囲気を感じる道路」となってくるのです。
街路樹の問題は、落ち葉やぶつ切りによる景観の悪化、根上りなど様々なことがあると思います。木が健康に育ち里山の雰囲気が感じられれば、苦情も少なくなってくることではないでしょうか。IMG_0264
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しかし、今までには前例がないことに挑戦した埼玉県飯能市の職員の白須靖之さんには感激させられます。また、その白須さんの熱い思いを受け、全面的にバックアップした高田造園設計事務所の高田さんにも感動させられました。
そんな、前例がないおそらく全国初の試みの第一歩の場に加わりたくちょっと遠方でしたがその場にいたく参加させて頂きました。
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白須さんはこんな話しをしてくれました。オフレコかな?でも良い話しなので、載せちゃいます。(笑)昔は、土とコンクリートばかりいじっていたそうです。そんな時に高田さんと出会い高田さんの自然に対する姿勢に共感したそうです。
土木の考えの環境保全は甘く高田さんと話して、そうじゃないんだ。と気付かされた。だったら、僕の立場なら何ができるのか。ぼくは土木を進みながらも自然保全に加担できる立場とポジションがあるからそこに挑戦したい、という思いで今回、進めた。いかに近代土木と古代土木の間をつくかが今のテーマである。
こんな例もあげて話してくれました。砂防ダムってだめじゃないですか。でも砂防ダムを造らなければならない背景もある。ではどういう砂防ダムならいいのか、もしくは砂防ダムに変わる何かをつくることが僕の立場なのかな・・・。と
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こんなに熱くなれる人が全国にはいるんだなと、刺激をもらいました。
今回、こうやって一つ道筋が出来たのかなと思います。この道を閉ざすのではなく繋げていこうと、全国から集まった20名近くの造園関係者は思ったはずです。ぼくもその一人。ちょっとずつかもしれません。どんな形になるかも分かりませんが、この思いを繋げたいと思います。

高田造園設計事務所さんがブログでまとめています。こちらも合せてご覧下さい。

2016-03-15 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

森のようちえん

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森のようちえん全国ネットワーク代表の内田幸一さんの講演会『森のようちえんの子どもだちに見た幼児の育ち』に参加させて頂きました。内田幸一さんは30年前から長野県の飯綱高原で森のようちえんを運営されている方です。今では長野県では信州型自然保育として力を入れていることですが、当時は中々森のようちえんの考え方を受け入れられなかったそうです。ここ10年位でやっと森のようちえんが浸透してきと話してくれました。
森のようちえんとは、簡単に言うと、
・自然の中で子ども・親・保護者が共に育ち合うこと
・自然の営みに合わせるということ
・保育や福祉の仕組みを理解し、日本の保育や子育て全体に貢献すること
という考えで今までの保育を否定するわけのものではないそうです。

森のようちえんはヨーロッパで普及してきたのですが、現地では自分たちの文化やアイデンティティーを大切にしながら守ってきている中で、日本はというと、高度成長期の80年代は古いものを捨てて新しいものを取入れることが多かった。日本人は何を大切しているのだろうか?!疑問に感じたそうです。発祥の地のヨーロッパのかたちをそのまま持ってくるのではなく、その地域によって環境が違うので、その地域で何ができるのか、その地域の文化というものを大切にしていくことがポイントだと話してくれました。伝えていくのは自然環境だけでなく、生まれ育ったふるさとの楽しい思いでや素晴らしさを大人達も発見して地域の特色を子ども達にしっかち教え伝えていくことが森のようちえんの目的であり、多くの人に愛されて育っていくことを幼いうちに持たせてあげたい。と言います。

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子どもたちにとっての森はどんなところで、どんなことが学べるのかということをあげてくれました。
・草花や虫、葉っぱや木の実など発見することが、その子にとっては初めてのことでびっくりしたり、心ときめいたりして出会ったことの感動や興味が持て、自分から動くことの大切さを学べる。
・色んなものに不思議、なんだろうなと興味や関心を持つ機会が得られる。
・森には遊具などないから自分から遊び道具や遊び場を探し始めることから、自分で自分の心にスイッチを入れスタートを切れる力がつく。
・雨や雪が降っても外に出て行くこともある中で、自然に対して丸ごと受け入れることができる。子どもたちは自然をそのまま受け入れる。雨が降れば雨合羽を着る。寒ければ防寒着を着る。どういうことかというと自然を従順に受け入れることができ、自分が変われば少々のことは対応でき、乗り越えることができるということを学べる。
・木登りや倒木渡りなど様々なことに対してあれをやりたいと自分からスイッチが入りどチャレンジ精神が養うことができる。
・森の中の散策では、時間がゆっくり流れている感覚を覚え、色んなものを見つける五感がフルに発揮し感性が豊かになる。
・様々な遊びの中で、衣服や体が汚れたりすることはあたり前で汚れてもどーってことないという気持ちの余裕や様々なことに柔軟な対応が出来る様になる。

色んな自然環境の場面に体験することで様々な力が付きそうですが、大切なことは、大人がすぐにジャッジしない、次にやりたい。というすぐ行動に移す積極的にさせてあげることだと言います。自分から動こうとする力をのばしてあげるのは大切で、大人が危ない、汚れるからと大人が制限するのはあまりよくないと言います。考える、失敗、成功、トラブルの解決を試みる子どもなりの力で乗り切る力が養ってくるのでしょう。

今回の講演会でやっぱり、森には様々な力が隠されていてたくさんの可能性があるところだなと感じました。というより、小さい頃から森に触れないといけないのかなと思います。中々、学校生活や家庭だけでは教えることが難しいことがあります。森には色々な命の形もあり命の大切さも学べると思うのです。先日の街路樹の話しもそうです。落ち葉の苦情もなくなるのではないでしょうか。落ち葉も資源だし、きっと「落ち葉はおちるもの」という自然な考え方になると思います。ぶつ切りもそう。あんな姿の木は森にはありません。あれを見ておかしいなと思うはずですよね。今は、普通じゃない姿があたり前の姿になってしまっている世の中です。そして、あれは、おかしい!と中々主張できない世の中ではないかと感じます。
先生の話しの中で日本はヨーロッパと違い古いものを捨ててきたという話しも印象的でした。人間都合で自然環境を変えてしまったから自然が悲鳴をあげ始めていると思います。自然環境に合せて考えてあげれば人と自然がうまく共存できる心も豊かな生活が送れるのではないでしょうかね。
社会も自然と同じでまっすぐなきれいな道はないです。色々な困難なことがあると思いますが、それに対して、自分から動いて、時には相手に合せて柔軟な対応をし、色んなことに視野を広げて色んなことにチャレンジすれば、なんでも乗り切れそうですね。自分自身も自分のことを見つめ直す良い機会でした。そして、庭には、やっぱり『雑木の庭』が必要だと改めて思います。鑑賞物としての庭ではなく自然環境に触れることができる森のような庭は、子どもの成長する場になってくれると思います。森に行く時間的余裕がない人は多いと思いますが、自宅の庭が雑木林のような庭なら、日々の変化の様子を見れますしね。子どものための庭ということも考えながら庭づくをしていければと思います。

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最後は、森の仲間たちと記念撮影。この仲間たちと少しずつ、何かができればいいなと作戦会議中^^

2016-02-01 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

2016街路樹サミット in 立川

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1月9日、東京都立川になる国営昭和記念公園で開催され『2016街路樹サミットin立川』に参加させて頂きました。
昭和30〜40年代、日本全国で一斉に植えられた街路樹が、今、私たち人間社会と同じように老齢化問題に直面しています。都市における緑の文化「街路樹」が美しく生き生きするためには何が必要なのか。街路樹を愛する人、街路樹に興味も関心もない人、造園業者も行政も、全ての人たちが木の立場に立って考え話し合います。そんな趣旨の中、葉画家の群馬直美から開催主旨挨拶が始まりました。
『あなたにとって街路樹とはなんですか、そして、私にとって街路樹とはなんだろう・・・。それが知りたくて街路樹サミットを開催致しました。もっともっと街路樹と身近になって頂きたい、そんな思いで準備してきました。どうぞじっくりとお聞きください。』

第一部は秋田県の庭師の福岡徹さんと東京都江戸川区の江戸川環境財団の西野哲造さんの講演になります。福岡さんは、自ら地道に行政やマスコミにも働きかけ街路樹をぶつ切り剪定から自然樹形剪定へと変えていった方です。以前、国立市のさくら並木の問題の時に初めてお目にかかり、緑だけでなく人に対してもとてもあたたかくファンになってしまいました。
西野さんは30年間江戸川区の街路樹管理に携わった方です。実際に住民の苦情も聞いたり日常の管理や業者指導もされてきた人です。江戸川区は街路樹に対して最先端の考えをもっている行政だと思います。豪華二人の基調講演です。

[福岡徹さんのお話し]
福岡さんの住んでいるところは街路樹もないような山の中の谷の開けた小さな集落に住んでいます。冬の朝は除雪車がきて雪を寄せることから一日が始まります。雪かきはその日、早く起きた人から作業を始める。決まりはない『雪かきはお互い様だ。』隣の家の木の枝が自分家の敷地に伸びてくる、この景色が素晴らしい。景色を借りている。『これもお互い様だ。』自分の家にはおじいさんが植えた大きなケヤキががあります。秋になると落ち葉が落ちてくる。この落ち葉は道路にも落ちてきて、気付くと向かいのお母さんが落ち葉はきをしてくれる。そのお母さんは、『葉っぱは落ちるものだ。気にしないで』と言ってくれる。近所との雪かきや落ち葉はきはコミュニケーションがあるからお互い様が維持出来ている。小さな集落の例をあげてくれ、この『お互い様』、『お陰様』の心、このコミュニケーションが街中でもおこれば街路樹がみんなの大切なものと扱われ守っていくことができるのではないかと紹介してくれました。

ある時、隣の大きな町の街路樹のイチョウやプラタナスの木がぶつ切りにされているの知りました。木が木の形をしていない。その木は昔、この地域で大火事があり防火のために植えたのに火事になりやすい冬の時期にぶつ切りにされている。このぶつ切りがどんどん広まってくるとこの街の街路樹は壊滅するのではないかと思った。この時に我が街との合併協議がすすんでいて、このぶつ切りが我が街に入ってきたら大変だ。大きい街のやり方に負けてしまうかもしれないという危機感を感じて今の街路樹活動を始めたそうです。

市町村には美しい街路樹モデルを作らせて欲しいと協力を求めたり、街路樹の景観の写真展を開催したり、江戸川区や横浜市に街路樹の勉強をしに行き、得たものを地元の市町村に還元したり、公園を借りては剪定の実践勉強会を開いたりと啓蒙活動をしていったそうです。

そんな活動の中で、込み合ったイチョウの枝を一度に剪定しすぎた話しをしてくれました。その2ヶ月後には残った枝は垂れ下がり、大量の不定芽が発生してしまった。その頃、福岡さんの尊敬する茶庭師から「木は切られたいと思っていない」という言葉を聞き、しばらく挟みを持てなくなったそうです。茶庭師の手入れの極意は切ったことを感じさせないということ。切ったことが分からないということは木も切られたことを感じないので剪定前と同じように生きられる。木は切られたくないので木は切られると異変を起こします。異変を起こさないように手加減をし、切られたくない木に対して思いやりを持たなければならない。だから木が大きくなったからと言って単純にコンパクトにする剪定ではまた木が荒れてしまいます。切った直後は小さくなるけど、またすぐ徒長枝が出て荒れてしまいます。だから街路樹も茶庭でも個人の庭も公園の木も同じなんですね。

街路樹と自然は共通するところがたくさんある。自然の崖をイメージして街路樹でも伸ばせる方に枝を伸ばしていく、自然をお手本にすれば街路樹にも活かせていける。個人の庭でも隣地には中々伸ばせないところは隣地側は剪定して敷地内側に伸ばしていくように管理していく。庭も街路樹も自然も同じものだという考え方であり、街路樹の越境部分の管理の仕方も十分に対策があります。

福岡さんからの最後のメッセージ。人と街路樹がどんなふうに共生していったらいいのか。日本一の根廻りを持つケヤキの木はいつしかご神木になった話しを例にあげ、そのケヤキは村を守ってもらう木だから大切にされてきた。
木は人を守るため、守ってもらう為に植える。その効果を発揮してもらうために人も木を大事にしてあげないといけない。木と共生するためには、木は人を守ってもらうから人も木を守ってあげないといけないということ。
これも、『お互い様』、『お陰様』ということでしょうか。なんとも心にしみる言葉です。
福岡造園さんのサイト

[西野哲造さんのお話し]
江戸川区の江戸川環境財団の西野哲造さんの話しになります。
江戸川区は街路樹において最先端の取組みをしている自治体だと思います。まずは、街路樹についてどういう問題があるのか、街路樹は本来どうあるべきなのかということに対して適正化調査を行い、「街路樹のあり方検討委員会」を発足し街路樹をより質の高いものにするため江戸川区街路樹指針「新しい街路樹デザイン」を作成しています。これは、素晴らしい内容です。街路樹植栽の計画から維持管理、情報発信に至る区独自の運営方針をまとめたものであります。是非、ご覧頂きたく思います。内容の一つをあげると、街路樹の目標樹形を設定していく。育成タイプ、維持タイプ、更新タイプなどと判断していく。そうすれば行政の担当者が変わっても誰が担当しても変わらない指導ができてきます。

樹木の管理については業者に委託しています。そうすると、苦情などに対してもスピーディーに対応できてくると言います。その業者への発注の仕方はプロポーザル方式で業者を決めるということ。入札だと一番安い業者で決まります。業者側からこういうことをやりたいと提案して金額と合せて総合的に業者を決めていくといいます。検査は毎月行い、評定によって、優良と認められた業者には次年度も管理委託されるということです。評定結果を見ていくと金額が高くても総合的には評定が高かったり、逆に金額が安くても総合評定が悪い業者もあります。要は、金額が全てではない中身が大切だということで、業者も行政もそのために必死に勉強しますよね。

そして、街路樹剪定講習会を定期的に開いています。これが、江戸川区の街路樹のあり方大きく変えたところかなと西野さんは話します。行政を含めて各業者を集めて実際に剪定してもらう。その中でどの木の剪定がいいのか話合い、行政だけでなく業者も含めて話し合ったことがいいところだと言います。
最後に言います。住民、行政、業者がそれぞれの役割を果たせばいいのではないか。住民の方も街路樹は共有物という意識を持てばいい。自分たちのものだと意識すれば文句も言えないし協力体制がとれる。行政は技術力UP、人員体制、適正予算をとるようにする。業者は現場に合せた提案をしてもらう。そうすれば、良い街路樹が作れてくるのではないでしょうかと話してくれました。
住民も行政も業者もまずは意識の問題というところでしょうか。意識が変われば良い方向へと移行していくということが江戸川区を見れば分かりますね。
江戸川区の街路樹サイト

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[第二部 パネルディスカッション]
第二部の始まりです。第二部は、福岡さんと西野さんに加え、埼玉県の久喜市議会議員時代に全国で初めて街路樹管理条例を市議会に提案し可決させた埼玉県会議員の石川忠義さんと、フリーとして木や自然のことなどを伝える冊子Lettersの編集者でもある大竹美緒子さんと、富山県で福岡さん同様に街路樹の啓発活動を行っている新樹造園の河合耕一さんのパネラー5人と隔月刊誌『庭』の前編集長の豊藏均さんの司会進行でパネルディスカッションになります。このディスカッションでは様々なことが話されました。いくつかご紹介致します。

街になぜ木を植えるのか?!
街路樹はなぜ、ブツ切りされてしまうのか?!というのは、街路樹の恩恵というのが知られていないことがある。例をあげると街路樹があることによって、騒音を葉っぱが吸収してくれる。排気ガスを葉っぱが吸着してくれる。緑陰を造ってくれるのと蒸散作用によって天然のエアコン機能がある。交差点などで街路樹があれば車が見え隠れし動く物体として捉え、事故が減る。などのメリットが考えられます。このような街路樹の効果を丁寧に説明する人がいないから落葉が大変だから切ってしまえということがおこってくるのだと思う。

電柱のようにぶつ切りされている街路樹を見て違和感を感じていた。それが当たり前になっていることで息苦しさを感じていた。ある時、きれいに黄葉しているイチョウの木がブツ切りされてしまった。子供になんできれいなのに切ってしまうの?なんで、この木は腕がないの?という問いかけに人として答えが見つからない。
伸び伸びと生きることが許されない木を自分の子供だと考えると・・・。どう見ても健全ではない姿の街路樹を見て違和感など何も感じない、こういう風景が当たり前になってしまっていることがおかしい。行政にはクレームしか届いていないのかも、しかし、大切に思っている市民もいる。このことを伝え、広めていきたい。街路樹はその街の人の心の鏡だと思う。美しい風景のところには心豊な人がいる。木は木らしく、その人はその人らしく生き生きと生活できる環境になってほしい。邪魔だから排除するという考えではおかしいのではないでしょうか。

埼玉県久喜市の話しです。条例までつくって街路樹を守ろうとしているのはなぜか?それは、街路樹を生き生きとさせたい、自然環境の一部として捉えたいという思いから条例を提案しました。市に改善提案をしたけど道路構造令の法律によって中々動いてくれない。また、虫が出たという苦情、そして虫駆除のための農薬散布の苦情など、クレームがクレームを生む悪循環の管理、対応があった。これを変えるには条例をつくらなければかわらないと思い、条例提案をした。条例施行後は自然環境の一部としてということを入れたので、新規に街路樹をつくる場合には一つの樹種だけでなく色々な樹種を混ぜなければならない。また、無闇に枝を剪定できなくなり、街路樹環境の改善の方向へ向かっていきました。しかし、条例を造ったけど、欠けているのがあります。それは啓発です。自然環境の一部といれたけどまだまだ、道路の構造物の一部として考えられてしまっている。街路樹はこういうものだよと丁寧に説明していかないといけない。また、高齢者の単身の人で中々落葉掃きができない人もいます。そういう人をフォローしながら街路樹というものを啓発していかないといけない。

沿道の人たちは落葉掃除が大変だという意見があがったことがあった。それに対して行政と剪定管理する業者はどう剪定をしたらいいのかとその人たちに尋ねていた。そうではなく、造園の立場の人だからこそ、この街にはどういう景観が必要でどういう街路樹の姿が必要だという提案をし理解を求める必要があるのではないか。落葉の苦情に合せていたら木はなくなってしまう。街路樹は市民の共有財産なのでみんなで守っていかなければならない。直下の人だけに任せてはいけないと思う。なぜ、街に木を植えるのか、庭に木を植えるのと同じ。庭は家族のために植える。だから街の木は街の人のために植える。自分たちのものだという思いでみんなで守っていかなければなりませんね。

約3時間半の街路樹サミットが幕を閉じました。
今回のサミットの中では、意識の問題という話しが何度がでてきました。おかしいことが当たり前になってしまっていること。おかしいことに気付かなくなってきているんですよね。
最近、山の人や山のことに触れ合うことも多くなっていきました。掛川市の時ノ寿の森では荒れてきた山林を10年間掛けて再生してきました。昨年末、私もそこで開催された静岡県の森林円卓会議に参加させて頂きましたが、この先10年どうしていくのかという話合いの中で思ったことは、やはり後継者育成、そして、森林の生態系維持と経済性成立の両立が問題なのかということです。10年間掛けて再生してきた団体がなくなったらまた山は荒廃していきます。荒廃すれば災害も起こりやすくなります。きれいな水も生まれません。山や木に人は生かされているということを感じなければならないと思うのです。また、きれいごとばかりでは山は成り立っていきません。そこにビジネスがあるかが大切ではないかと思うのです。木に対して価値があるかどうか、価値があれば高く取引され経済的にも成立されるのではないかと思うのです。価値をうむには木の良さを多くの人に知ってもらい共感してもらうことが大切だと思います。そのためには、伝えることが大切だということですね。山のことも街路樹のことも正しい知識や効能を伝えることが大切だと改めて感じました。そして、一番は子供の頃から木や山の自然環境に触れさせ自然に木のこと自然界の仕組みを知ってもらうことが早いのかなと感じます。そうすると、街路樹に対しても「葉っぱは落ちるもの」という言葉が自然ででてくるかもしれませんね。

2016-01-28 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

晩秋の八ヶ岳倶楽部〜蓼科高原

先日、11月の半ば頃に信州方面に行ってきました。もう、紅葉は終わりもう少し早く行けば良かったのですが、人は少なく静かで新たな発見もありそれはまた良かったです。
まず、始めに訪れた場所は、柳生博さんが30年掛けて造った雑木林がある八ヶ岳倶楽部に向かいます。長男の真吾さんの件は残念でなりません。ご冥福をお祈り致します。IMG_3133
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ご覧のように落葉していました。でも、地面に落ちたたくさんの葉っぱを見て息子は大はしゃぎです。
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大きい葉っぱや赤いモミジの葉っぱやドングリを探してコンビニ袋に入れてコレクションしています。子供は何でもおもちゃにしてしまいます。2歳児の片言の言葉には「これ大きい!真っ赤なの!、どんぐりあった!」もう、無我夢中です。普段の生活ではこんなにたくさんの落ち葉はなく興奮している様です。落葉しているなと分かって少し残念でしたが子供の笑顔を見てやっぱり来てよかったなと思います。
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ウッドデッキにはカラフルな落ち葉が化粧をしているようです。こんな絵もこの時期だからこそ楽しめますね。
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そして、ここに来たら必ずいただく果物満載のフルーツティー。
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体だけでなく心も暖まります。
八ヶ岳倶楽部を後にし、蓼科湖に少し立ち寄ります。
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ここは、少し紅葉が残っていました。
次に向かったとこは、『蓼科大滝』
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ここは、観光客もいなく穴場スポットではないでしょうか。お勧めです。何がおすすめって、車を止めて大滝までの10分程度の山道がすごいのです。
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苔むした石畳の山道の廻りは根が上がったサワラの原生林になっています。
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石を包むように、そして、くねくねと幹を曲げて幻想的に生息しています。ジブリのもののけ姫の世界のようにも思えます。
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しかし、なぜ石を包む様に生息しているのでしょうか?誰か分かる人教えて欲しいです。。。
近隣の道路の開発や土木造成などが進み、環境が変わり山の中に水が走るようになってしまい、表土が流れてしまったのでしょうか。一度倒れ掛かったけど、その更に下の部分の水脈は健全で生き延びれたのかな。なんて推測してみます。また、違う季節にも来てみたい場所です。
次の日、車山高原の草原を横目にビーナスラインを走ります。
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白樺湖に富士山を眺めしばし休憩。
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着いた先は、八島ヶ原湿原。1年に1mmずつ堆積する泥炭層の厚さは約8mもあるそうです。1万2千年の時が造った自然の美しさに圧倒されます。いつか、インタープリターと一緒に散策してみたいですね。

最後に訪れたところは、長門牧場。ここへはピザを食べにきました。本格的なピザ釜があっておいしいと評判です。
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評判通りとてもおいしく、大満足です。
草原もとても広く子供が走り回るには格好の場所です。
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天気も良い日だったので景色もよく、とても気持ち良いところです。
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今回の旅は普段訪れる季節とずれることでのんびり出来たのと新しい発見などもあり、十分に楽しめました。自然は裏切りませんね(笑)

2015-11-25 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

雑木の庭の植栽の仕方 浜松モール街『Any エニィ』を通して・・・2

前回の続きです。
植栽する前の大切な水脈通気改善と土壌改良を行い、やっと植栽に移れます。工事関係者からは今回の植栽期間は2、3日で終わるでしょう〜と言われていましたが、ここまででその日数は掛かっています。工程管理にはご迷惑を御掛けしましたが今後の樹木のためにも大切な部分でしたので工期厳しい中でも施工させて頂きました。ご理解頂き感謝しております。
植栽に移るのですが、先に述べたように樹木がただ単にあるのでは緑の効果が発揮されません。近頃では庭や外構でも雑木を扱われることが多くなってきました。人気樹種ではアオダモやモミジやカエデなどがありますが、それは山採り風の樹形で軟らかく風に靡き心地良く感じたりもします。また、成長がほとんどしなく管理が楽だという理由で選ばれているのもあると思います。しかし、それは成長しないのではなく、成長できない環境なのではないでしょうか?植付けた時は見た目は良いけれど段々と頭枯れしたり幹肌が痛んだり、いずれは枯れてしまったりとすることはないでしょうか?
そうならないように、植付けた時が完成ではなくその後、庭全体として成長できるようにしていかなければなりません。管理も現状の形を維持するのではなく樹々が健康に成長していけるような手助けをし、人と樹々が共存できるような管理が大切だと思っております。

では、今回の植付けの仕方をご説明します。

密植、階層的に
なるべく自然の植生を庭にも持ってくることを心掛けています。まずは、健全な森林はどんな植生なのか考えることが大切になります。
健全な森2 軽井沢
写真は、軽井沢の雑木林です。ぼくら人間が心地良く感じるのはこのような落葉高木が優占種の雑木林だと思います。写真を見ると樹々は密集して上下の空間を分け合い高木から中木、低木、林床植物と空間を上手に住み分けて立体的に形成されています。このように現場で植栽する時も同じ様に密植して階層的に高木から中低木、下草と空間を分け合いながら植付けることが大切だと思います。木は人間と同じで1本では生きられません。自然の雑木林を見ても木は1本だけではありませんね。木を1本で植付けるとどうなるかと言うと、スライド11幹肌に直射日光や地面からの照り返しで幹は温められ乾燥し幹から水分を奪い痛んでしまいます。水分や栄養分が上部まで上げれずに頭から枯れ始めてしまうこともあります。ですから、木を1本で植えるのではなく群落単位でお互い強い日射しや風などから守り合うように密植して階層的に空間を分け合うように植栽することが大切になってきます。

樹種の選択
植生遷移でコナラやクヌギが優占している時の雑木林をモデルに樹種を選択します。庭でもコナラを主木として計画していきます。今までの庭ではコナラは大きくなるからと言われ使われることは少なかったと思いますが、コナラは庭を造る上で大切な樹種の一つです。コナラとモミジの根系図を見てみます。
スライド18コナラは根を深く伸ばす樹種です。根を深く伸ばし土中の水脈を改善し土を健全な状態を造ってくれます。またコナラは陽樹で日射しに強く上部で枝葉を広げてくれればその下のモミジなどの中木類は日射しを緩和され雑木林にあるような軟らかい枝振りになってくれます。山採り風の軟らかい樹形や欲しい樹種だけで庭を構成すると最初は良く見えるもののいずれ枝振りは硬くなってしまいます。最初だけでなく月日が経っても自然な軟らかい姿が維持できるような樹種の選択と組合せが大切だと思います。また、地面からの熱の照り返しによって痛むことがあるので低木にも日射しなどにも強いシャリンバイやトベラなども用いるようにしていきます。あとは、廻りの構造物や方位をみながら決めていきます。

落葉でマルチング
今回の表面の仕上げは黒土を敷き均し叩いて仕上げることもやりますが、落葉で敷き均しました。
IMG_2508落葉を敷き均すことで見た目が一気に自然の山の雰囲気になります。街中に居て自然の山の中にいる感じになれると思います。また、落葉をマルチングすることで雑草を抑制したり乾燥防止にもなります。IMG_5525写真は伊豆の天城山の山道です。健全な雑木林には斜面がきつくても落葉が堆積しています。
IMG_5517落葉をめくるとフカフカの土がみえます。ここでもこのようにいずれ肥沃な土へと戻り樹々を健康に成長するための手助けをしてくれないかと願いを込めて敷き均しています。拾ってきた落葉には細かい枝も混じりそれが通気を良くし小動物や微生物の絶好の住処にもなってくれることでしょう。落葉は命の源と言っても過言ではありません。決して落葉はゴミではありません。大切な資源の一つです。

ナインスケッチの植栽方法は見た目を優先して植付けるのではなく樹々が健康に生息していくことを目標に森林植生に習って植栽するようにしております。木が健康に育てば必然に我々人間に心地良い空間を与えてくれることでしょう。そして、鑑賞としての庭でなく緑の力を生かして心地良い住まいを外廻りから考えご提案出来ればと思います。
最後に浜松の街中モール街『Any エニィ』の完成写真を何枚かご覧下さい。
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2015-11-09 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

雑木の庭の植栽の仕方 浜松モール街『Any エニィ』を通して・・・1

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新しいコト・ヒト・価値が混じり合いあらたな「コト」が起こる場所として浜松の中心街モール街に『エニィ』が11月1日オープン致しました。当日は浜松市長や警察署長など行政や民間など浜松を代表される来賓の方々をも招いてのオープニングセレモニーが開かれ、ぼくも参加させてもらったのですが感慨深いセレモニーとなりました。
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ナインスケッチは植栽工事をさせて頂いたのですが、人が集まる場所には緑が欠かせないと思っております。以前のブログでご紹介させて頂いたことがありますが、東京の目白にある徳川ヴィレッジは樹々が自宅の敷地を越え地域住民の共有物となっています。緑蔭が豊かでこの緑が地域住民や街をつなぐ役割を担ってくれています。
夏は木蔭があるところに自然に人は集まり会話が生まれます。緑蔭で休めば心落ち着き次ぎの行動へと意欲がでます。これが人工物の影では次の行動へはまだやることあるのか〜とモチベーションが下がることもあります。
街中の熱環境はコンクリートやアスファルトに覆われてこの輻射熱やエアコンの排熱などで灼熱地獄となっています。樹々には木蔭を造るだけでなく蒸散作用によって微気候改善し熱環境を緩和してくれます。
今では様々な研究結果によって緑は景観を良くするだけでなく感覚的な快適さの向上やNK細胞を活性化させたり、微気候改善するといった効果が発表されています。
しかし、これは単純に木があればいいものではありません。木が健康に育ってこそ、その効果が発揮されるものだと思います。ぶつ切りされた街路樹を見て、美しいと思うでしょうか?心落ち着くでしょうか?熱環境を改善してくれると思うでしょうか?今回の植栽計画は、緑が街や人をつなぎ、景観を良くし熱環境をも改善できるような街中緑化になって欲しいなという思いで施工させて頂きました。そんな役割を果たしてくれるためには樹々がただ単に植わっているのでは難しくなります。樹々が健康に生息してくれて初めて効果がでてくるものだとおもいます。そのための今回の対策をご紹介致します。

水脈通気改善
今回の植栽場所は既存のタイル部分をハツリ撤去し植栽マスを造ってきます。掘っても更に下にコンクリートが出てきて撤去出来ない箇所もあり、樹々にとってはコンクリートに囲まれた最悪の環境になります。悪環境では肥沃な土を入れ替えるだけではいずれ土中の空気と水が滞ってしまい土壌は呼吸できずに劣化し生き物が生育出来ない硬い土壌へと変わり果ててしまうことだと思います。まずは、1m程度堀り、そこから外周に溝を掘ります。その溝堀はエアースコップを入れ自然の風が何十年かけて土を削る様に硬いところは残り軟らかいところが削られ自然の水みちができるように掘ります。その溝に今度は縦穴を掘ります。IMG_8316土中に地形の高低差を付けて水が動く様にしていきます。水が動けば空気も動きます。空気が動くところに微生物や小動物が発生しやすくなり、彼らが健全な土壌を造ってくれそこに樹々の根が伸びやすくなります。ここで縦穴や横溝には有孔管を据えるのですが、その廻りには土木的には単粒の砂利をもどし透水シートを敷き土を戻していくところです。しかしそれではいずれ詰まってきます。長い間水と空気が通るように有孔管の廻りに枝と炭とゼオライトや現場ででたコンクリートガラなど有機物と無機物を混合して戻していきます。IMG_8363

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土壌改良
そして、やっと土壌改良です。土壌改良には、堆肥と炭と有機性肥料とゼオライトを撹拌していきます。
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土壌改良をするのは土を団粒構造にしていきたいからです。団粒構造の土には、樹木と共生している菌が住みやすくなります。その 菌類が樹木が吸収することができない離れているところまで吸収してくれます。その菌が生息できるのは団粒構造の土であり 空気が滞っていては死んでしまいます。だから水脈改善が大切になってきます。炭は微生物のすみかにもなりやすく土の団粒構造と似ている構造で排水性も保水性も良い材料です。土壌改良では一番の素材ではないでしょうか。ゼオライトについては以前のブログをご覧下さい。

植栽する前の大切な工事。大地を再生する矢野智徳さんの講座に出席し、千葉の高田造園設計事務所さんと一緒に仕事をさせてもらい、水脈の大切さを知ってしまったので逃げては通れませんでした。ここからやっと植栽ができます。ココがオープンした時だけでなくむしろその先何十年も樹々が健康に育ってくれるためには時間を費やさないといけないところであります。ここまでやってもしっかりと健康に樹々が生息してくれるか心配なところですが・・・。

長くなったので植栽の仕方については次回のブログで!

2015-11-08 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

樹の気持ちに共感して、人間の生活も豊かになる

今回、大雨による北関東での被害、そして浜松でも各地洪水による被害が起こりましたがこれを単なる災害、異常気象だからという理由で片付けしまっていいのだろうかと疑問を感じます。また、その対策として洪水を防ぐためにどこかに大きな貯水池をつくる、崖崩れが起きない様にコンクリートで土留めをするといった対策ではイタチごっこだと思います。
全国各地で大地を再生する矢野智徳さんの言葉を思い出します。『今の気象学は地上のことしか考えていない。地下のことをもっと考えないといけない。』また、僕が尊敬する造園家の高田造園設計事務所の高田さんは常に大地の通気透水環境を整えながら植栽をしていきます。共に健全な大地が大切だと仰っています。
現代土木や機械化、都市化が進んで呼吸出来なくなってしまった大地が一つ原因なのではないかと推測されます。
人間の体内は60%水分だといいます。大地も同じ様に水分が多いと思っていいと思います。人間の体内の毛細血管のように大地には水脈という毛細血管が張り巡らされています。血管が詰まれば人間は死んでしまいます。大地も水脈が詰まれば死んでしまいます。大地も生きているのです。水は川として目に見えるのほんのごくわずかなもの、水は水脈を通して表面や地中をいったりきたりします。水脈1高田造園設計事務所さんの模式図をお借ります。表面の排水だけ考えたU字溝による排水やコンクリートで覆われてしまった水路や川では水が行き来できないのです。また、コンクリートやアスファルトで覆われてしまった大地は呼吸が出来ない状態で十分に水を吸い込めなくなってしまっています。
では、かつての住まい環境はどうだったのかというと、(こちらも高田造園設計事務所さんの模式図をお借ります。)
水脈2土留めは石積みで水や空気が通り、川や水路はコンクリートで覆わずに水が行き来できるように土のままになっています。IMG_7444
先日、山を背負っている現場がありました。お施主様から山からの排水が気になるとのお話しを頂きました。限られた予算の中でご提案させて頂いたのはU字溝は付けずに土の素堀りの溝をご提案させて頂きました。その結果、
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写真の赤丸のところからコンコンと水が湧き出てきます。やはりU字溝で表面の排水だけ考えていては水は処理しきれません。むしろU字溝を据えていたら土中に毛細血管の用に張り巡らされている水脈をコンクリートで止めてしまうところでした。
洪水の一つの原因は、呼吸できない大地になってしまった。健全な地中環境を失ってしまったことなのではないかと推測されます。自然環境の仕組みをここで自分も含め我々はもう一度考えるべきではないでしょうか。
最近、手にした本にはこんなことが書いてありました。
『親の想いは樹も人間も同じだ。親木は少しでも子供が大きくなれるチャンスが増えるような仕掛けを種子の中に埋め込んでいる。巨木になれるのは、数千分の一にも満たないだろう。樹々の苦労など少しも知ろうとせず、人間の生活の豊かさだけを求めて簡単に伐ってきた。しかし、人間は少しも豊かになっていない。天然林を伐り尽くし多くは、スギやヒノキなどが植えられた。しかし、人工林は手入れもされず放置され、環境を保全する機能を大きくて低下させ、生物の少ない単調な風景になってしまった。どうしたら、水や空気をきれいにし、洪水や渇水を防ぐといった「生態系機能」を取り戻すことができるのか。生態系機能を維持することと末永く木材を収穫することは両立するのか。答えを出すために試行錯誤している。まずは、「樹のことをよく知る」ことから始めなければならない。樹々の日々の生活を知り、樹の気持ちに共感して初めて、人間の生活も豊かになるのである。』

樹は根を深く伸ばせば途絶えていた水脈を再生してくれます。健全な森では表層に落葉を蓄え表土を流さない役割をも担ってくれます。健全な森の土壌は通気もよく水も十分に蓄えてくれます。都市部でも呼吸出来る土壌を目指していくことが大切であり、樹や森に我々人間が生かされているということを考えていくべきだと思います。

先日、縁あって掛川市にあるNPO法人時ノ寿クラブさんを訪れました。
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スギやヒノキで覆われた人工林を積極的に間伐をし本来の広葉樹の森に再生をされています。
IMG_1322間伐を進めた森は眠っていた広葉樹が光を浴びて芽吹いてきています。
尾根が透けて見える。低木がない山がこうなるんだよ!と楽しそうに幸せそうに話しをしてくれます。
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この写真の方が理事長の松浦さんです。松浦さんは、10年以上も前から活動をされていて、人の住む近い自然林は更新するのが山も健全だと思うと話しをされ、次世代の子供たちに健全な森を引き継ぎたいとおっしゃいます。
こんな活動をされる方、本来の健全な山がもっともっと増えてくれば本当の豊かな生活が送れるのではないでしょうか。

2015-09-13 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

天竜の山で

天竜の山で木こりをやっている友人が山を借りたというので、大工さんとデザイナーさんと一緒に天竜の山に行ってきました。
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木こりの友人は、『山を借りたら古民家もついてきた。』と話し、その古民家は築100年程らしいです。外観は見てもすぐ分かる位傾きはひどく修繕は大変かなと思わせる位の状態ですが、中を見ると建具の状態はとても良く、住む状態まで持っていくことは難しいかもしれないけど人が集まれる程度ならなんとかなるかなという感じでした。
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向かって右側には納屋と馬小屋で使用していた小屋が残っています。
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軒の水平ラインが美しく建築の納まり的にも面白いと大工の友人は言います。
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ここら辺の集落は室町時代から続くみたいで、この場所も室町時代から建て替えて住まわれた場所だそうです。西側へ廻ると室町時代からとまでは言わないが古い時代につくられたであろう石垣が残っています。そこには生垣で使われていたのでは無いかと思われるマキの木が巨木化して生息しています。
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調べてもらった杉の木は樹齢500年らしいです。
ここでも水脈の話しが頭をよぎります。空積みで積んだ石積みと地形高低差があるところでは水脈が健全で水と空気の流れが豊かなのでしょう。この環境では樹々は根を伸ばし大木になることがでるのでしょう。
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そしてこちらの木は中は空洞化でも幹内部から不定根という根を地面までおろし地中から養分を吸って未だ生きています。
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幹内部は空洞化になってしまい弱くなってしまったが幹の端を巻き込み倒れないように自ら形を変えがんばっています。木の生命力は凄いです。感動させられます。
犯罪が多くなってきた世の中、命の学習は中々家庭でも学校でも教育は難しいです。こういう自然環境の中で学ぶものなのかもしれません。この山を子供達が命の学習をできる学びの山になってもいいかもしれませんね。
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建物の南側は開けていてそこからは晴れていれば遠州灘が見えるそうです。
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建物の奥が借りた山。山手前には大人二人では手が廻らない程の楠が見えます。その奥は杉やヒノキの人工林、更に奥に行けば、広葉樹が残っています。
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大木の楠まで行って、今日はここまで。3時間程、木のこと、山のこと、土のこと、古民家のこと、水脈のこと(笑)などなど、話しは尽きません。持ち主でない僕もなんだかワクワクしてきました。この山をこれからどうしていくか、もっともっと一般の人でも魅力的や山にしていくか、ぼくも微力ながら協力させて頂きたいと思います。

2015-07-12 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

日光東照宮 世界一の杉並木

深岩石の採掘場の見学し車を走らせ日光東照宮へ向かいました。道中、総延長35.41キロメートもあると言われる世界一の杉並木を通ります。
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近年では樹勢が衰え修繕工事がされているそうですが、400年も生息し続けていることに感動します。これも、植栽時に水脈のことなど考え地形に高低差をつけるように植樹したからでしょうか。そんなことを考えてしまいます。あたり前のこととして昔の人は水や空気の流れを考えて施工していたのでしょう。昨日、今日と千葉の高田造園設計事務所さんのフィールドで行われた『大地の再生講座』で矢野智徳さんの言葉を思い出します。(高田造園設計事務所さんのフィールドで開催された矢野智徳さんによる大地の再生講座についてはまた後日ふれたいと思います。)
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境内は杉の大木に圧倒されます。
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石積みと共存する杉の大木を見ては、コンクリートで土留めをする現代土木と比較して明らかに写真の方が良いと感じます。
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石にコケがのり周囲の緑と調和した景観はコンクリートには出せません。水や空気の通り道ができるのも石積みの利点だと思います。また、杉の根が張ってもびくともしない石、しっかりとした技術を持てば石積みと樹木は共存できることが分かります。強度的にもコンクリートより優れているのではないかと感じさせてくれます。
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中へ進みます。
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「見ざる、言わざる、聞かざる」で有名な三猿
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「眠り猫」
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家康の墓へと向かいます。整備された切り石の土留めと舗装、杉並木には神秘さを感じます。
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家康の墓所、「奥社宝塔」
その他、境内内は現在、平成の大修理中でした。

5月に行う浜松城近くのホテルでお茶会を行いますが、その席では席主代理を勤めさせて頂きます。家康のお墓もお参りできたのでうまくこなせるかな。(笑)

2015-05-14 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

深岩石の採掘場見学

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先日、ゴールデンウィーク前に栃木県の深岩石の採掘場の見学に行ってきました。深岩石は見た目は大谷石とほとんど変わらない凝灰岩になります。
IMG_4912古代遺跡を思わせる切り場の迫力にまずは圧倒されます。
IMG_4924次に感動させられるのは岩山上部の植生が豊かなところです。ここはほとんど土がなくても樹々が生息しています。石に含まれるゼオライトが豊富に含まれているから生息することができるのでしょう。ゼオライトは湿度調整や消臭や空気や水の浄化、そして放射性物質を吸収する力もあることが知られています。だから土が無くてもゼオライトが水や養分を蓄え樹木に徐々に放出することで生きられるのでしょう。
この石の粉は苗床場でも活用されていると言います。これを入れないと肥料分が1週間程度で一気に出てしまうが石の粉を混ぜるとゼオライトの中に肥料が吸収されて1ヶ月の育苗期間にコンスタントに肥料が配分されるそうです。
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昔は写真のような石蔵も多く造られていたそうです。湿度などを調整してくれる石が重宝されたそうです。
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屋根まで、石でできています。石工さんも昔は多かったのかもしれませんね。
景観も機能的にも優れる石材を上手に取入れてご提案していければと思います。

深岩石採掘場をあとにし、日光東照宮へ向かいました。その内容は次回の記事で。

2015-05-09 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

伊豆半島の旅 〜森の力、石の迫力〜

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ゴールデンウィークはお休みを頂き家族で伊豆半島に旅行へ行ってきました。森を構成する全ての物からパワーをもらいまた、リフレッシュさせて頂きました。
写真は旧天城トンネル付近です。谷間を流れる渓流の水の光やせせらぎの音などには癒されます。そのせせらぎの音は木の葉が風にそよぐ音や鳥のさえずりまた、落葉を踏み込む音までを取り込み奏でる音色は普段の生活には聞くことができない非日常的な音色で心を和やかにしてくれます。
流れを見ては、高田造園さんや矢野さんの言葉を思い出します。自然界には一定的な傾斜はなく水は勢いが出たら深みを作り、力を調整していることがよく分かります。
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こちらの写真はカツラの大木です。樹齢何年でしょうか?!この木を見て驚いたのはどんどん若い木に更新しているところです。
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老木は役目を終えて倒れてはそれが栄養分となり若い木に渡すことを繰り替えしています。
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老木の倒れ方も若木を思って倒れているところが分かります。地面に突き刺さるように倒れています。地面に刺さった枝はいずれ朽ちて土の栄養分となりまたそこが空気や水の道となるのでしょう。この木を見ると木っていうのは寿命はないのではないかと感じます。豊かな環境であれば永遠に生き続けることができるのではないでしょうか。
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この木は大きな石を抱え込んでいます。それでも倒れずに生き続けていけるですね。強風がきてもきっと周辺の樹々が風よけとして助けてくれるのでしょう。木はどんな状況でも生きようとしています。国立市のさくら並木のことを思い出します。本当にあれは伐採すべき木だったのであろうか。ちょっと、考えて手助けをしてあげれば樹勢も回復し木と人が共存し安全で安心する街路が形成できたのではないかと思われます。
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こちらは旧天城トンネル入口です。トンネルの上部付近も植生は豊かです。トンネルの構造は全て切り石でできています。コンクリートを隙間無く頑丈に固めすぎない構造、ちょっとの隙間が水と空気の流れが生まれるのがいいのかもしれませんね。
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場所を移してこちらは伊豆石切り石場跡地で今は霊廟として利用されています。伊豆は石の産地としても有名でした。浜松の笠井町付近では石の蔵が今でも多く残っていますがあれは伊豆石を使っています。かつては、天竜の山で木材を船で天竜川を下り江戸まで運びその帰りに伊豆で石を積んで浜松に戻って来たとのことです。
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まるで古代遺跡に来たように感じます。

旅行の一部を紹介しましたが、十分に充電ができたゴールデンウィークでした。ご提案を通してみなさまに還元させて頂きたいと思います。

2015-05-07 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

木と人 生き物と大地、共に生きる未来 〜高田造園設計事務所〜

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先日、千葉県千葉市美浜区にある『cafeどんぐりの木』で開催された高田造園設計事務所の高田さんが講師『木と人 生き物と大地、共に生きる未来』の講演会に出席してきました。
冒頭に高田さんから、「造園業を通して木の力を使って住まいの環境を改善していく造園を志してきました。その中で、人間が健康で元気をもらえる住環境とはどんなものだろうかと追求してきた結果それは、生き物や木にとっても健康な住環境であると行き着いた。これからは、健康な自然環境を整えることが究極の役割だと考えながら最近は仕事をするようにしています。」そんな話しから始まりました。下記にレポートとして簡単にまとめます。

自然界が健康であるためには不可欠な大地の中の見えない部分の空気と水の流れ、水脈について考えていく必要があります。水脈は人間の血管みたいなもので人間は7割が水分でできていると言われています。大地も7割が水と考えても良い。川として目に見える水はほんの一部で水は大地の血管を通して地上や地下を行き来しています。水が動けば空気も動き、空気が入れば生き物も健康に育つようになります。だから水脈が健全であることがとても大切であります。しかし、現代の土木は表面的な水の流れしか考えず大切な地面の中の水と空気の流れを考えていないのです。コンクリートで固めたり土留めをしたりして水脈を潰してしまっています。
そんな今日、庭に樹々を植栽する時も土壌改良だけでは通用しない現場もあります。何回植え替えても枯れてしまう。それは水脈、通気の問題があると思います。通気が悪いと土の中に水は滞水し酸素が不足し土が青灰色になってしまい、入れ替えた良い土までもが悪くなってしまいます。そんな地面が呼吸出来ない環境では樹々も育つことができません。

高田造園設計事務所さんが施工したここ『cafeどんぐりの木』、植栽して4年が経った今、樹木が健康に育ってきていません。もちろん、自然の山のような樹種の組合せと植付け時の土壌改良はしっかりされているそうです。根が伸びることで土壌が改善され良好な水脈となっていくことがあるのですが、そのために根に力があるコナラを主木として植栽しています。しかしここでは、2、3年後から樹々は衰弱し土が硬くなり始めてきた。植栽時に良い土を入れ替えてもどんなに土壌改良をしても更にその下の土壌が悪く、水脈が途絶えていて通気不良であれば、入れ替えた土も悪くなってきてしまう。そうすると生育不良となってくる。『cafeどんぐりの木』では土中の水脈が主な原因だと予想されます。
木肌を見てもわかります。
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樹皮は老化しカビやコケが出始めています。いかにも肌がザラっと荒れてきています。木が苦しんでいる状態にみえます。
では、どうしたらいいのか?!この木1本をどう生かすかを考えるのではなく、これからは環境全体を考える視点が大切になってきます。
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今回の改善施工したことは、樹木の捕植に伴って下地を1m程度掘って通気浸透改善と、深さ1〜1.2m程度の竹筒を20カ所程度埋け込みその廻りに炭と腐葉土を戻します。
竹筒の下で地中の水分を集中させ毛細管現象による水が浸透していき途絶えていた水脈の断片を探し出します。そして、途絶えた水脈と合流し水脈が再生し始めます。土壌の通気の改善され、中まで酸素が動くようになり、生き物、微生物も動くようになります。これで、水脈が改善され空気が流れ土壌の健康が取り戻されることでしょう。

ここまでで講演のだいたい半分の内容です。その他に団粒構造など土壌の仕組みや昔と今の住まいと土壌環境の比較などたくさんの為になる内容でした。また、機会があれば報告しますが、自然に習って暮らしていた昔はうまく循環されていたことから考えると、今求められてることは自然界の動きや自然の感覚を取り戻さないといけないと思います。土や木など自然を知っていこういう見方を持って生きていくことが大切になってきますね。人間優先の考えでなく自然環境のことを考えていくことが必要です。先日の東京都国立市のさくらの街路樹撤去の話しでもそうですが、何かを建築したりする際、そこに木があれば撤去するという安易な考えでなく、何かを造るためにどちらかを選ぶのでなくそれぞれが共存できるような世の中になっていければ良いと思います。

難しい問題ですがこれからの造園はそういう役目があるのかもしれませんね。ぼくも少しずつですが、がんばっていこうと思います。
庭から自然を造り戻し、街、都市環境へと自然環境が健康になっていくような仕事に取り組めたらと思います。

2015-03-23 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

水脈、気脈改善工事

高田造園設計事務所さんと一緒に矢野智徳さん流の水脈、気脈改善工事をしております。
家の北側に山を背負った敷地で粘性土の中々の条件です。IMG_4268
山側と家際に溝堀りをし数カ所縦に深い穴を掘っていきます。
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掘ってくると血管のように走る水脈にぶつかると水道管を割ったように水が沸いてきます。
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出てくる土はヘドロかした青い粘土。これでは、水が停滞し土が悪化していきます。今回はこの住宅造成した時に悪化された大地の中の水と空気の流れを徹底的に改善していきます。改善をしていかないといつまでも北側はジメジメしてしまい、樹木にとっても人にとっても良い環境ではありません。
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掘った溝に炭や枯れ枝を戻していきます。現代土木のパイプやコンクリートでの排水だといずれ詰まってしまいます。有機物と無機物をバランスよく合わせながら埋戻しをしていきます。また、枝もただ並べるのではなく物事を動かすのは水や風なので水や風ならどうするか、水や風の気持ちを持って作業をしていきます。川で枝が流れていきどのように枝が地面や石等に刺さって止まるか、そんなイメージをしながら作業を進めます。IMG_4302
その上に植栽の木立を配置します。空気や水の流れが良好なところなのでここに樹木を植えると樹木は健康に育ちやすくなります。また枝が腐れば栄養になり根を張りやすくなります。
水脈、気脈改善工事は大変な作業です。ただ、木が健康に育たなければ病害虫はつきやすくやるし心地よい環境を我々には与えてくれなくなります。どこまで根気強く作業できるかですね(笑)

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今回、工事に使った枯れ枝の一部は実は、友人の屋敷林に囲まれた古民家から譲り受けました。

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庭は淡竹に追われ、枯れ枝などの処分にも困っていたそうです。庭をつくると落葉の問題も出てきますが落葉も枯れ枝もしっかりと資源になるのです。樹々の役割、力をもう一度見直す時がきたようにも思います。また、自然界も人間界も滞ってはいけないと感じました。淡竹の整備に訪れ、人が動けば物も動くのですね。

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さて、自分の現場も紹介します。白い四角い家の外構・雑木の庭工事も終盤です。坪庭と下草の植栽や整地をして完了となってきます。
もうすぐ、雑木も新緑が出てきます。雑木にとって一番感動を与えてくれる季節がやっきす。一日一日、変化する様を楽しみに現場を進めて参ります。

2015-03-07 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

ログハウス『雑木の庭』工事も終盤です。

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1月の後半、境界のウッドフェンス工事からスタートしたログハウス『雑木の庭』工事の植栽工事がほぼ完了となりました。落葉時期にも関わらず植栽でログハウスが見えない位です。夏場には全く見えないことでしょう。
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植栽前のログハウスは何か落ち着きのない感じがします。植栽工事が完了し緑に包まれ潤い豊な住まいへ変貌したように思えます。住まいは建物だけでは完成しません。外空間の植栽があってこそ心地良い住まいとなるのだと改めて感じます。
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植栽が入ることでアプローチにも奥行き感が感じられます。
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アプローチと駐車場の仕上げは土を固めて仕上げる三和土にします。完璧な舗装ではなくいずれくぼみやクラックも入り補修する必要も出てくることでしょう。住環境(熱環境)を考えるとコンクリートで固めるより水を吸い込み温度調整してくれるこの素材のが優れています。
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南の庭の園路にはウッドチップを敷き木立の下の黒土とのコントラストもきれいです。庭に締まりが出たように見えます。
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昨日、最後の植栽は、ご家族と一緒に植付けをしました。お子様が拾ってきたドングリを鉢に蒔いて芽ががでてきたコナラとトベラです。この苗と今回造った雑木の庭が共に成長していくことを願います。雑木の庭は植栽完了後から庭を成長させていくことも楽しみの一つとなります。
残りは三和土仕上げです。腱鞘炎になるまで気合いを入れて叩きまくります(笑)

2015-03-01 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

「さくら通り改修事業に伴う街路樹についての意見交換会」

2月7日、東京都国立市の「さくら通り改修事業に伴う街路樹についての意見交換会」にぼくも行ってきました。8日にTBS系の番組『噂の東京マガジン』で放映されたので知っている方も多いでしょう。詳しい内容はこちらを参照にしてください。
前田さん開花<写真:高田造園設計事務所さんのブログより>

道路整備に伴い、不健全な桜の木が伐採されようとしています。既に伐採されてしまった区間もあり、それを見た市民がなんとかこの桜を残せないかと立上がり伐採を止める運動がおこりました。この日まで、中々市民の意見は聞いてもらえずに市民の熱意でやっと行政との意見交換会が開催されたところでありました。
伐採されようとしている桜はおおよそ50年。50年もの間、市民と共に成長し、街に潤いを与えそこを訪れる人たちの心を癒し、豊かにしてくれたのであります。簡単に伐採、植えかえをしてはいけません。根上りによる歩道の段差の問題はありますが、みんなで知恵を出せば桜と人は共存できるはずです。そもそも、今回の道路整備は車線4車線から2車線に減らし歩道と自転車道を作るという内容です。車道を増やす訳ではありませんので、桜を生かす治療が施しやすい条件なのです。

今回の件は造園仲間(仲間と言ったら失礼ですが)の高田造園設計事務所の高田さんや中央園芸の押田さんが関わっていることで知ることになりました。高田さん達の話しによると不健全木と判断された木の樹勢はまだまだ良好で、根を中心にその環境条件を改善することでまだまだ数十年は健康に生きていく可能性を持っていると言います。また、不健全木と判断された木が伐採されることで日照環境はがらっと変わり健康で残される木にとっても悪影響を及ぼすことにもなります。木は人間もそうですが、1本で生きている訳ではありません。厳しい太陽光やアスファルトからの輻射熱をお互いが寄り添って守り合いながら生きているのです。健康と判断され残される木もいずれは不健全木になり伐採対象となりえるのです。これではいたちごっこで根本的は解決にはなりません。

この問題、街路という限られた環境でどうしたら人と樹木が共存し安全で安心して過ごせる街を作れるのかを考えていかないといけなければなりません。国立市だけの問題でなく全国的にも起こりうる問題、もしくは既におこっている問題であります。浜松市を見ても街路樹はぶつ切り剪定をされています。景観もなにもありません。

IMG_3636意見交換会では、高田造園設計事務所の高田さんから代替案が発表されました。樹木の根を切って歩道を平にするのではなく、根に負担を掛けない様に舗装せずに段差のない根上がりに合せて木製デッキで流線型にする、人にも木にも優しい計画であり人と木が共存できる次の世代にも繋げられるプランであります。
大地の再生師の矢野智徳さんからは高田さんに付加えるように今回の道路整備で大きく見逃している点がある。それは根本的な大地の改善が必要だと言います。大地の下のレキ層が目詰まりを起こしていてコンクリート化としている。ここの空気と水の流れを改善しなければ同じことだ。植えては枯れてまた植え替えるの繰り返しになってしまいます。この点は都市化、機械化が進んだ都市構造の大きな問題であります。まだまだ、知れ渡っていないことですが、とても大切なことであります。
秋田県の街路樹剪定の専門家の福岡徹さんも話しをされました。福岡徹さんはお子さんが『なんであの木は腕が無いの?!』ということからぶつ切り剪定されている街路樹を自然樹形剪定にするように地元行政に訴え変えてそれを実現してきた方です。樹木の剪定の管理でも十分に桜は長生きさせられる。寿命100年と言われるソメイヨシノであっても、街路という厳しい環境でも可能であると言われました。

色々な専門家の知恵と経験からすれば問題は解決できることが分かります。今回の問題で危険木だから伐採して若木を植え替えるという単純な考えでなく今ある樹々を残し、人と木が共存できる次の世代にも繋げられる新たな都市モデルとなれるチャンスが国立市にはあるのです。是非、モデル都市と国立がなりココから全国へと発信し、東京オリンピックで世界へアピールするチャンスでもあるのです。

街路樹だけの問題でもありません。庭だけでなく外構の提案もするぼくの仕事でなるべく構造物を作らずに樹木を中心に提案するようにしているのですが、樹木は管理が大変、落葉などで近隣に迷惑かけたらどうするのかという話しになることが多いです。そうではなく緑は共有財産で緑が無ければならないものだとなって欲しいのです。緑の力や役割など、緑があることでどれだけ私たちに力をくれるていることだろう。緑に生かされていると感謝しなければならないと思うのです。やっぱり緑は厄介ものだった10年後、50年後には邪魔になるものだと認識されるのは悔しいです!テレビ放映を見ていたら道路整備賛成派の意見として桜が楽しめるのは1年の内ほんの一時だけだからしっかりと凸凹の舗装を整備して欲しいという意見がありました。木は花を楽しむだけではありません。あれだけの樹形があれば夏の道路への日射しを遮り木陰よってアスファルトの輻射熱を抑えてくれます。涼しい風の道も作ってくれます。『お陰さま。』というすばらしい言葉があります。木が作ってくれる木陰によって昔から感謝されたものだと思います。この機会にもう一度、緑の有難さを考えていく必要があると思います。

2015-02-17 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

緑に包まれる豊かな住まいの手助けを

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1月も半ばを過ぎました。日が経つのは早いものです。今年に入って外構に伴う植栽や庭づくりなど植栽工事が続きました。
写真の現場は浜松市浜北区にある大型分譲地内の現場です。建物は石牧建築さんになります。石牧建築さんは伝統工法の木材を手刻みで加工しています。機会加工のプレカットが主流になっている今日、柱や梁を1本ずつ手刻みで思いを込めてつくる建物には感動をも与えてくれます。IMG_3420建物中はもちろん木現しで木の温もりも感じられ、また人の暖かも感じられます。
そんな建物の外回りにはアルミ製品やコンクリート二次製品などは容易に使えません。極力人工物は使わないようにし、雑木を主体とした提案をさせて頂きました。
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ポイントを絞って木立を3カ所。道路際から家際の木立が重なり奥行き感を与えてくれます。家際の木立は1階だけでなく2階からも緑を眺めることができます。また、この冬場にも濡れ縁にも木陰を落としてくれます。夏場にはもっとこの木陰の有難さあ感じられることでしょう。IMG_3435
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こちらは現場は変わり年末に仕上げたところで階段に大判の御影石を据付けています。なるべく自然な石の雰囲気を出したいと思い小口は割肌仕上げで依頼していますが天端との取り合いのところが人工的に感じます。
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そこにビシャンをあてます。
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角がとれて人間らしさが出たのが分かりますかね?!中々分かりづらいところですが、造園は手間暇かけること、どれだけ面倒なことをやるかですね。高田造園設計事務所さんと一緒に仕事をしている時に教わりました。
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こちらは村櫛町にあるOMソーラー社屋『地球のたまご』にある新規のモデルハウスになります。
構造物はなくし建物が雑木で見え隠れするような雑木主体の風景づくりをさせて頂きました。主木となるコナラと常緑樹を敷地内から移植し、その下に中低木を配置しなるべく造り込まずに自然っぽくなるように心掛けて作庭しました。
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春にれば新緑の明るい緑と常緑樹の濃い緑、そして建物のサッシ枠の赤とのコントラストきれいに映り込むことでしょう。
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昨年施工したとなりのモデルハウスの生育がよくない木の周辺に縦穴を掘り、竹筒を設置してきました。その廻りには剪定枝と炭などの改良材を入れ込みます。地上の状態と地下の状態は比例してきます。植栽時には土壌改良をしっかりとしていますが、木が健康に育つにはまだ改良が必要となります。その一つとして地中に空気を送ること。土の中は水の流れも必要ですが空気の流れも大切なことの一つです。いずれ竹筒は腐りこの縦穴にも根が張ってくることになるでしょう。まだまだ、試行錯誤ですが、良いと言われることは試し木が健康に生育する手助けをしていきたいと思います。
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こちらはまた別の現場です。昨年、施工させて頂いた坪庭にはコケがきれいに付いてくれてます。コケを貼った訳ではなく、当時は土を叩いて仕上げたのみです。土が動かなくなればそこの環境にあったコケが付いてくるという話しを聞き施工した現場です。ここまで付いてくれると嬉しくなります。また、このコケが湿潤し地面の温度を温めない作用も出てきます。手間がかかる作業ですが、大切なことですね。

今日からもまた、新規の『雑木の庭』現場がスタートしました。
少しでも緑に包まれる豊かな住まいの手助けができれば思います。進捗はFacebookでご紹介しますね。

2015-01-19 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

今年の締めくくり

もう、今年も終わり。ブログの更新も10月以来となりました。2ヶ月あまり更新無しなんて初めてですね。慌ただしい日々を過ごしていましてお待たせやご迷惑お掛けしているお客様、関係者の皆様申し訳ございません。
簡単に10月以降の出来事を書いてみます。
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焼津市を本社におく近藤建設工業株式会社さんの新規オープンのモデルハウスの『雑木の庭』を造らせて頂きました。こちらは、木という自然素材のぬくもりを活かしながら、構造的に丈夫で、家族の変化に合わせて間取りも変えられるSEドミノという構造で更に太陽エネルギーを利用したOMソーラーも搭載されているので快適な生活を送れる建物になっています。
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外を意識した開口部の設計もありがたいです。日々忙しく仕事をして帰宅後や休日にはリラックスしたいものです。自然を身近に感じられ心地よく過ごすには庭と建物の調和が必要だと思います。
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千葉の高田造園設計事務所さんが浜松市で雑木の庭工事がありお手伝いをさせて頂きました。浜松の土は硬く石ころも多く、場所によっては粘性土のところも多々あります。こういう土壌において高田さんの徹底的にやる土壌改良の術は大変勉強になります。木が健康に育つためには土壌改良には妥協しないという高田さんの言葉を心に刻みこみました。
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アプローチの仕上げはマサ土の洗い出し仕上げ。スポンジで何度も洗い、側面に丸みを出し、役石を刷毛で洗うなど各人が手分けして細かい作業を行います。連携作業が大切です。
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造園の仕事は細かいこと、面倒なことをどれだけやるかが勝負ですね。そこでやっと人間らしい暖かみのある仕上げるのだと感じました。
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しばらく日にちを空けてからの植栽2期工事です。1期工事で植栽したコナラが枯れ始めていました。葉の状態が悪いならその下(土)が悪いかもしれないとその付近を掘ってみる案の定水が耐水していました。こうなると水は腐り、土はヘドロと化して有害な気を発し、土中環境をさらに不健全化していきます。地下の水の流れが円滑でなければ木々は健全に育つことはありません。木々が健康に生育させるには土中の改善が必要になります。
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重機とダブルスコップを併用して深い縦穴を掘ります。水の抜ける層まで掘込みます。そこに竹筒を差し込み下から空気の流れを造ります。その廻りには剪定枝を差し込み木炭などの改良材を撒き込みます。これが土中の呼吸孔となり水と空気の動きが土中に生じることによって周辺の土中環境も再生されてくるのです。
雑木の庭は我々に心地良さを与えてくれますが、それは木々が健康で育ち庭が健全であれることで初めて感じられることであります。そのためには土中の空気を水の流れを改善していかなければなりません。植栽工事ではどうすれば木が健康に育つかを考えていくことが大切なことだと感じられます。
高田さんと話すと最近は『水脈・気脈』という言葉が連呼されます。高田造園では『水脈・気脈』が今年の流行語大賞ではないでしょうか(笑)というのも高田さんが矢野智徳さんと出会ったからだと思います。この矢野智徳さんは大地を再生するという壮大なことをしている人です。私も高田造園設計事務所さんの山で開催された矢野智徳さん講師の『大地の再生講座』に参加してきました。
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地上の気象学は進んでいるが地下(土中)の気象学は未だ進んでいません。土中にも空気と水は毛細血管の用に流れています。土留めをしたり表面の排水だけを考えた現場土木は土中の水脈と気脈のことは考えていません。水と空気の流れを遮断すればいずれは土砂災害などはおこります。あれは自然災害ではなく人災だとも言われます。大地の水と空気の流れを改善してあげれば森は蘇ります。畑でも水と空気の流れを改善してあげれば無農薬で野菜は健康に育つと言います。自然災害も少なくなってくることでしょう。この問題は我々だけでなく一人一人がしっかりと考えていかなければならない問題だと思います。また、造園に携わる人間はここに出番があるのだとも感じました。自然に触れ合う仕事はおそらく我々造園業界が一番身近な仕事だと思います。我々がもっと声を大にして発信してくことも大切なことだと感じます。
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大地の再生講座の昼食は地元の方々による炊き出しです。ロケットストーブで造った猪鍋は格別でしたね。
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最後の報告です。「ブロックガレージコンペ」で入選しました。ガレージ本体だけでは素敵な空間は完成しません。やっぱり木々に囲まれ、建築物と庭が調和して初めて心地よく素敵な空間ができると思います。こちらもご覧下さい。

まだまだ報告したことはありますが、この辺で終わりとします。
今年1年、お客様や協力業者などたくさんの方々にお世話になりました。無事に新年が迎えられそうです。感謝致します。来年もどうぞよろしくお願い致します。

2014-12-31 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

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