2014-04
OMソーラーさんで雑木の庭の説明
浜名湖のほとりにあるOMソーラーさんの社屋『地球のたまご』で、これから施工させて頂くモデルハウスの雑木の庭について社員のみなさんに話しをさせて頂きました。
プランの説明も大切なのですが、
住まいを家本体だけで考えるのではなく、緑を取り入れた外回りを含めた住まいの提案がこれからは必要ではないでしょうか。心地良いと感じるのは自然の中に溢れていて家の中より外にあるのではないでしょうか。と疑問を投げかけ、なんで緑が必要か、緑にはどんな効果があるかということから話しをさせて頂きました。内容を簡単に書きますと。
緑を取り入れた効果として
①景観的向上
②自然環境保全
③感覚的快適性
④微気候の改善(Ⅰ直射日光の遮断・Ⅱ涼風の誘導・Ⅲ蒸散による気化熱の放出)
があります。
緑の効果を引き出す植栽のポイント
①植栽の配置(家際、外周、中央の3段構成)
②密植、階層的な植栽
③樹種の選定(植生遷移、コナラの根)
など図や写真を使っての説明をさせて頂きました。
これから造らせて頂くOMソーラーさんモデルハウスの雑木の庭でもこれらのポイントを抑えながら施工させて頂くつもりです。
これからの時代、鑑賞物としての庭だけでなく、住環境を改善できる雑木の庭の魅力、良さが伝わればいいなと思います。
看板と植栽
ちょっと変わったところで植栽工事がありました。ご依頼先は看板デザイン屋さん。看板デザイン屋さんのクライアントさんに看板と合わせて植栽をご提案されたみたいで、その植栽部分をお手伝いさせて頂きました。
植栽がないとこんな感じです。縦に長い看板です。伝えたい文字は上の部分にあります。間延びした部分に何もしないか何かを加えるか。何もない余白の美しさというものあると思いますが今回は植栽とセットでクライアントさんにご提案されたのでしょうか。むしろ植栽を入れることを考えての伝えたい文字(ロゴ)を上の方に配置されたのかもしれませんね。
ぼくの方ではできる限りの見栄えを整えることです。今回は常緑樹で1年中緑が欲しいとの条件でした。普段庭木では必ず落葉樹を入れるので中々ないケースで少し戸惑いました。普段、庭で使う常緑樹というとカシ類やツバキ類やソヨゴなど。。。今回の現場ではそれでは難しいかなと思い、動きのでる樹木や葉っぱの色から選んでシマトネリコやオリーブやフェイジョアや赤葉トキワマンサクなど。低木には斑入りプリペットや青葉トキワマンサクなどを取り入れました。もう少し背丈が高い樹木を入れたいところでしたが根鉢の大きさから考えるとこの辺りがなんとかおさまるところでした。
残る問題は植木鉢をどう隠すか。
石と下草でロックガーデン風に鉢を隠しました。軟らかい下草と硬い石でうまく調和がとれたと思います。
以前から思っていたのですが、街中には派手な看板だらけで看板のみのデザインで目立とう、アピールしようというのがほとんどのように思います。そこに樹木を入れるだけでイメージは変わると思うのです。人工物の中に自然の樹木が入るだけで目立ちます。風が吹けば枝葉が揺れます。日が照れば影や光を感じます。自然の樹木があるだけでアピール度は増すと思います。季節が変われば葉の色が変わり花も咲く。見る度にデザインが変わるのです。今度見る時はどんな表情をしているのかと楽しみにもなりますよね。
樹木とセットの看板。みなさんのお店でもいかがでしょうか?!
全国都市緑化祭〜コンテスト表彰式〜
本日、浜名湖花博では全国都市緑化祭の式典が開催されました。秋篠宮殿下と妃殿下も式典にご臨席され、国と静岡県と浜松市が主催する全国都市緑化しずおかフェアでの出展庭園コンテストで浜松市長賞を受賞できたことをうれしく思います。また、その壇上にあがっての表彰は光栄に思い感慨深いものでした。
式典後の記念事業では、秋篠宮殿下と妃殿下は10年前の浜名湖花博で植樹したクロマツに施肥を施されていました。
まだ、終わってはないですが、地元開催の浜名湖花博2014・全国都市緑化しずおかフェアに参加できたことをうれしく思います。
ナインスケッチの『雑木の庭と共に暮らす』の庭では新緑が見頃を迎えています。
もみじ
クロモジ
ミツマタ
ハナカイドウ
三和土のアプローチが緑のトンネルとなり通り抜けるは気持ちよく感じます。
三和土のアプローチはひんやりと涼しく感じられます。
雑木の庭は見所たくさん。五感で楽しめる庭です。日に日に変化する雑木の庭を是非ご覧頂きたく思います。ご連絡頂ければ現地でご説明も致しますのでお気軽にお問い合わせください。
浜名湖花博2014 『浜松市長賞』受賞
浜名湖花博2014で『浜松市長賞』を受賞致しました。
自然の山々では、樹木は1本で生息しておらず、周りの樹々と共存しながら生きています。住まいの庭も『雑木の庭』として、山の中のような自然環境を整えることで、樹木はすこやかに育ち、私たちにとっても、心地よく過ごしやすい環境を提供してくれます。
『雑木の庭から住まいを考える』コンセプトで造らせて頂きました。6月15日まで開園しております。ご連絡頂ければ現地で説明も致しますのでお気軽にご連絡ください。