2017-10

大地の再生講座開催に向けて思おうこと・・・。

11月3日文化の日に開催する、大地の再生講座に向けて思うことです。

慶成会大地の再生講座20171103取り出し.001

性能が進んだ今の住まい。
それが本当に暮らしやすい住まいなのか。
一見、便利で快適に感じるかもしれない。でも心まで豊かに快適に感じられるのだろうか。

自然の木や土に触れ、自然の恵みを感じた方が心豊かな暮らしができると思うのです。

子供の遊び場としても、自然の木々や土に触れることで無垢な子供たちの五感を健全に成長できるのではないでしょうか。
自然にはいろんな命の形もあります。
命の学習も中々、一般の家庭や幼稚園、学校では学べないこと、自然を通して学べると思うのです。


でも、そのためにも健全な大地の環境、健康的な雑木林があってこそ。現在の宅地化、道路網の開発によって痛められた自然を取り戻さなければならない。

慶成会大地の再生講座20171103取り出し 2.001

だから、今、『大地の再生』が必要。

この講座を通して、元環境の健全な大地を取り戻さなければならないことをたくさんの人に知って欲しいのです。


山の土砂崩れは、災害でしょうか?ヒートアイランド現象、ゲリラ豪雨、など全て、繋がっています。
いずれ、人が住めない環境にもなってしまうかも・・・。

これからは、自然を排除して人間的な空間づくりをするのではなく、自然、木々の力を借りた自然に寄り添った空間づくりが大切だと思います。

フィールドは、浜松でも珍しく残っている、雑木林。
社会福祉法人の理事長が幼稚園の園児たちのためにその土地を手に入れ、特に、遊具など設けるのではなく、自然の中で遊び学んで欲しい。
とのご要望がございました。
それに、応えたいと思っております。

2017-10-29 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

掛川市外構・雑木の木立|高低差を活かして階段を見せる

Planning|設計・施工のポイント

外構のデザインでどこを見せ場にするか考えますが、無理に色々装飾して見栄えを整えることもいいかもしれませんが、ここでは地形を活かし余分なものを削ぎ落としてデザインさせてもらいました。
高低差がある敷地なので、階段は必要になります。
その階段を浮かすように陰影をつけ、また横の広がりを出すように動きと存在感を出し階段を見せ場としました。
土留めはなるべく少なくし斜面を活かし、ごろた石と雑木の木立の根で土を安定させるようにし、シャープな階段と雑木の木立の軟らかさで調和をはかりました。

 

浜松市浜北区外構・雑木の木立|駐車スペースの取り方

Planning|設計・施工のポイント

駐車スペースの要望は、1台と予備用の計2台分でした。
並列に2台確保することが通常だと思いますが、そうするとちょうどリビングの手前に駐車スペースになり毎日車を眺めることになります。
2台目を斜めにとりアプローチと兼用することでリビング前にスペースを産みました。
ウッドフェンスを立ち上げ、目隠しをしちょっとしたお庭をそこにつくりました。
南側の敷地でもカーテンなしで開放的な暮らしができますね。
その結果植栽スペースも点在でき緑で奥行き感や立体感のできる佇まいとなりました。

 

手入れが楽な木にしてほしい・・・。

健全な森2 軽井沢
植栽の提案をしているとよく、「手入れが楽な木にしてほしい、虫がつかない木がいいです。」と言われることがあります。
そんな時、こんなお話をさせて頂くこともあります。
写真は、軽沢高原の雑木林です。
こういう雑木林の風景が人には馴染みやすく心地よく感じると思います。この素敵な風景を作っているのは、色鮮やかに紅葉している木々だけでは作れません。写真では全ての枝葉が収まりきれない大きな樹木や低木や下草があります。全ての植物が欠かせないのです。もっというと落ち葉も必要なのです。高木が強い陽射しを遮ってくれ中木に優しい光を届けてくれます。低木や下草は高木類の根元などに強い日差しや強い風を遮ることもしてくれています。落ち葉までもが地面の乾燥を防いだり、微生物や小動物の住処を提供してくれたり、また、強い雨が直接土を叩かないように保護もしてくれています。お互い守り合いながら生息しているのです。全ての動植物があってこそ、この風景を作ってくれています。一つも欠かせないのです。人の社会も同じだと思うのです。人はやはり1人では生きていけません。また、誰かを追い出すのではなく、みんなで無い力を補いながら生きていくべきだと思います。自然界も同じです。木1本では生きていけないのです。木も本来はいらない木は無いと思うのです。
大地や木が傷んだところに病害虫がやってきます。
健全な森のような環境を作ることで病害虫もつきにくく、手入れが楽にもなるのです。

2017-10-21 | Taged in | Posted in ブログNo Comments » 

 

リックスクエア2017 に登壇させて頂きます。

RS2017チラシfin_トンボなし
RS2017チラシfin_トンボなし11

RIK SQUARE!2017に下記の予定で登壇させて頂きます。

11/7(火)広島   RCC文化センター
11/9(木)仙台   フォレスト仙台

ご興味ある方いらしたらお越しくださいませ。

2017-10-18 | Taged in | Posted in お知らせNo Comments » 

 

『大地の再生講座 in 浜松西区』見立て講座開催 11月3日(祝)

ラブファーマーズ大地の再生取り出し 2

『大地の再生講座 in 浜松西区』見立て講座を11月3日(金)文化の日に開催することになりました。
昨年は浜松天竜で矢野智徳さんをお招きして開催させて頂きました。
矢野さんは、昨年1年間は全国各地で大地の再生講座を開催をしてきましたが、その全国の仲間と今年は、一般社団法人大地の再生講座結の杜づくりと合同会社杜の学校を立ち上げ新たに動き始めました。
講座を通して、自然環境の基環境である大地の環境を人と自然の協働作業として改善し、学び広がることを願って活動をしております。

今回、浜松でも大地の再生講座を開催することになりました。
フィールドは浜松市西区の雑木林になります。

ある時、ナインスケッチにご相談の連絡が入りました。
雑木林を活かした子供たちが遊び学べる環境にしてほしい。と。

現地を見させて頂き、そこには、幹周り3mを超えるケヤキや木登りしたくなるシイの木など、浜松には珍しい雑木林がしっかりと残っていました。また、土壁、茅葺の古民家や古くてもう枯れてしまった井戸もあります。
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環境改善をすれば、空気感が変わり、動植物が活発に動き出し、人にとっても心地よい環境に生まれ変わると感じました。
そして、子供たちが遊びながら自然に触れ、家庭でも園舎でも中々伝えられない何かがそこでは学べるのではないか、また、子供たちだけでなくお年寄りや地域の人たちも集える環境になればいいなと期待を膨らませます。
きっと、健全な自然環境があれば子供たちもお年寄りも心豊かになり、コミュニケーションも育まれ、みんなが幸せと感じられる場になると思います。
17091702 幼稚園パース 広場 (1)

そのためにもまずは、健全な大地の環境を取り戻せなくてはなりません。
地上には、風が吹いたり雨が降ったりと空気と水の対流があるように、大地の中にも雨が降ってそれが土に浸み込み谷へ流れ出ていきますが、そこには水だけでなく空気もしっかりと流れています。この大地の中の水と空気が流れる脈である水脈を滞ることなく循環させてあげる必要があります。
人間は血管が詰まると炎症や病気を起こしてしまうように大地も水脈が滞ると痛みます。水脈が詰まると水は滞り空気も停滞してしまします。空気がなければ酸欠状態になり土は腐り青みがかった灰色のヘドロ化した土になり、そこには微生物や小動物は住めなくなり、ましてや樹木の根は伸びていけません。根を伸ばすことができなければ木は痛み始め、傷んだところに病害虫もつきやすく、負の連鎖に陥ります。

そこで、矢野さんの水脈機能から大地を健全にしていく視点を学び、子供たちやお年寄り、地域の人たちにとっても心地よく、遊び、学べる自然環境を共に改善できればと思い、講座を開催することに至りました。
みんなで、今の環境を考え、自然環境を取り戻し、子供たちやお年寄り、地域の人たちの場をつくっていきたいと思います。
今回の講座は、基本的な自然環境の見方やフィールドに出向き具体的にどこをどう改善していけばいいかという見立てを学ぶことになります。
園に通う子供たちの保護者の方や地域の方、施設ご利用のご家族の方、そして、造園業、林業、農業、建築などの職に就いている方だけでなく、一般の方や女性や子供でも参加できる講座です。みんなで力を合わせて自然と向き合いましょう。

【日時】
2017年11月3日(金)文化の日9:30~17:00頃
現地9:30受付、10:00~講座開始

【会場】
社会福祉法人 慶成会
静岡県浜松市西区大山町2958-1

【参加費、その他費用】
5,000円

【スケジュール】基本的には雨天決行致します。

9:30現地受付、
10:00~講座開始座学
昼食後フィールドワーク(昼食はご持参ください。)
16:00頃~まとめ
17:00頃終了(延びる可能性有り)解散
なお、予定は変更される可能性はございます。ご了承ください。

【持ち物・服装】
お弁当
動きやすく、汚れても良い服装
作業手袋
長靴
雨合羽
帽子
タオル
水筒など飲物
筆記用具
移植ゴテ(ある方は)
スコップなど(ある方は)
ノコ鎌(ある方は)

【お申し込み・お問い合わせ】
事前に下記の内容を明記してメールもしくはFAXお願い致します。

・お名前(代表者と参加者全て)
・電話番号
・メールアドレス
・お住まい(都道府県と市町村のみで結構です。)

【連絡先】
株式会社ナインスケッチ
contact@9sketch.com
電話:053-435-1235
FAX:053-435-1236

【主催】
株式会社ナインスケッチ

【矢野智徳 プロフィール】

1956 年福岡県北九州市生まれ、花木植物園で植物と共に育つ。東京都立大学において理学部地理学科・自然地理を専攻する。全国を放浪して各地の自然環境を見聞し、1984 年、矢野園芸を始める。
1995年の阪神淡路大震災によって被害を受けた庭園の樹勢回復作業を行う中で、大量の瓦礫がゴミにされるのを見て、環境改善施工の新たな手法に取り組む。1999 年、元日本地理学会会長中村和郎教授をはじめ理解者と共に、環境 NPO 杜の会を設立。
現代土木建築工法の裏に潜む環境問題にメスを入れ、その改善予防を提案。在住する山梨県を中心に、足元の住環境から奥山の自然環境の改善までを、作業を通して学ぶ「風土の再生」講座を開設中。

〜私たちが大切にしていること〜

私たちは「四喜の精神」に基づき、結作業によって「杜づくり」を行ってきました。


−− 人が森の神に誓って
「この場を、傷めず、穢さず、大事に使わせてください」
と祈りを捧げて、ひも(紐)を張って囲った場、を意味する和語

四喜の精神
― 四者の喜びとなるように ―

一. 私
二. あなた
三. 講座で関わる地域(人社会)
四. 講座で関わる自然(生き物社会)

「一般社団法人 大地の再生講座 結の杜づくり」を立ち上げることで、流域生態系のシステム(機能)から学べる場をつくり普及させていくこと、また全国規模で連携できるネットワークをより強化していくことで、自然と人とが共生できる流域社会づくりを目指します。

3年を目処に活動し、皆で学びながら連携して流域単位で全国へと広めて活動していきます。3年後には各々が大地の再生を業とした、モノの経済ではなく、四喜の精神に則った命の経済活動ができるように自立し、それぞれの地域に根づかせていきます。

~「大地の再生講座 結の杜づくり」に向けて~

日本の各地で、
傷んできた大地の再生講座をひらかせてもらうようになり、
大地の再生は、関わる四者の結い作業(協働作業)によって
成り立ってゆくものだと 改めて思うようになりました。

一. 杜の園芸
二. 講座の参加者
三. 講座で関わる地域(人社会)
四. 講座で関わる自然(生き物社会)

杜の園芸と参加者の方だけのギブ&テイクでは終わらない。
その学びと改善の余波は、直接流域におよび、
その場とその周囲に影響し合う責任を
問われてゆくことになるでしょう。
“結の杜づくり”
それは、まるで おまつりのおみこし担ぎのよう。

−− 誰かがつかれたら誰かが入れ替わり、
力のある人・ない人 それぞれに力の流れをつむいで
おみこしは進んでゆく。

命の作業は、
あわてず、あせらず… ゆっくり急げ。

人だけが楽しむのではなく、
みなが力を出し合う、ささやかな結い作業によって
命はつながってゆく。 −−

それは、小さな動きから大きな動きまでが連鎖してゆく
自然の生態系の動き・流れそのものに重なります。
そもそも「杜」の語源とは、

−− 人が森の神に誓って
「この場を、傷めず、穢さず、大事に使わせてください」
と祈りを捧げて、ひも(紐)張って囲った場、を意味する和語 −−

と、ある本に記されていました。
この大地の再生講座(学び)が
願いや想いだけにとどまらず、具体的な
大地の要である水脈機能(大地の空氣と水の循環)を回復するための、
人と自然との協働作業(結)として
一歩一歩つむがれてゆくことを願い、
今年もスタートしていきたいと思います。

2016年はじめに
杜の園芸 矢野智徳

2017-10-11 | Taged in | Posted in お知らせNo Comments »